2021年08月20日

大原・TAC就職面談会 30代女性未経験者の会計事務所への転職時期

税理士事務所 求人・採用・就職情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

「大原・TAC就職面談会 30代女性未経験者の会計事務所への転職時期」

令和3年度(第71回)税理士試験が終了いたしました。
お疲れ様でした。

今年は税理士試験の受験者数が増えたそうです。
税理士法人TOTALも、たくさんのスタッフが受験しました。

今日(8/20)は、TAC、明日(8/21)は大原の就職面談会です。
TOTALは久しぶり(両方に参加するのは、5年以上前になります)に参加することになっています。

会場で若いスタッフがお待ちしています。


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ひすい様からのご質問です。
■年齢 33歳
■性別 女性
■資格 日商簿記検定2級、税理士試験科目合格(簿記論、財務諸表論)
■職歴 小売業の営業職(3年)→経理(6年目)
■学歴 MARCH
■会計事務所経験 なし
■居住地 首都圏

自身のキャリアに思い悩んでいたところ、こちらのサイトへ辿り着きました。
どのタイミングで税理士法人に転職すべきかずっと悩んでおり、ご意見をいただければ幸いです。

元々新卒で上場企業の営業職として就職、働きながら簿記の勉強をし、簿記検定3級合格直後のタイミングで社内で経理部門への移動人員を募集しており移動、現在も働いております。

主に複数の子会社の支払いなどの日次業務から月次決算、年次決算を担当、その他にグループ会社全体の連結決算業務や税務にも一部携わっております。

簿財を去年同時受験し合格しました。
法人税法を今年受験(恐らくボーダーギリギリ)し、来年度の受験科目を検討している段階です。

結婚しており、そろそろ年齢的に妊娠、出産を考えております。
夫はもともと会計事務所に勤務しており、私が税理士に向いているのではと背中を押してくれたのも夫で、家事などとてもよく協力してくれます。夫は今は自営業のため転勤はありません。おかげさまで収入も安定しています。

現在フルタイム勤務ですが、夫の理解もあり、簿財の同時合格出来る程度の勉強時間は確保が出来ました。
今の職場は育休からの復帰は可能、時短勤務も可能です。
コロナをきっかけに在宅勤務になり、基本的に通勤時間は有りません。コロナ終息後もおそらく在宅勤務が継続されます。

中堅の税理士法人で幅広く経験を積み、いずれ独立開業もしたいと考えています。
フルタイムで働くことを希望していますが、子供に恵まれた場合は当面はパート勤務もやむ無しと思っております。

自分の中では、以下の2パターンで悩んでおります。

<パターン1>
今の会社でさらに経理経験を積みながら勉強する。
できるだけ早く出産し、育休・産休取得後、1〜2年程度勤務し、その後会計事務所に未経験として入所する。
転職時までには官報合格を目指したいですが、場合によっては大学院免除を検討します。

<パターン2>
現時点で就職活動を開始する。

今の職場環境が仕事内容、同僚、制度的にも、更に勉強時間の面でも恵まれておりますので、『無理に今転職活動をしなくても良い。少なくとも3科目合格後で良いのではないか。上場企業での経理経験がしっかりあり、簿財を合格しているのだから30代のうちなら大丈夫だ。子供が欲しいなら尚更急ぐ必要はない。』と言うのが夫の意見です。

おおむね一理あるとは思うのですが、やはり早めに実務経験を積み始める、税理士事務所経験者になるほうが良いのではと言う気持ちがずっと捨てきれずにおります。

Q.
パターン1を選択した場合、未経験として入所する頃には早くても36歳前後になっていますし、子持ちの30代後半の女性だと言うことがどの程度就職の可能性に影響するのか不安です。

長文、申し訳ございません。
率直なご意見を頂ければ幸いです。

A.
まずは、税理士試験 お疲れ様でした。コロナと暑さ・大雨の影響で大変だったことと思います。
ひすい様の2パターンについて考えてみました。

1.パターン1
夫が協力に推している。ひすい様も一理あるとは思う。

会計事務所経験者である夫が推しているのは、おそらく勤務した会計事務所が上場企業のような恵まれた環境ではなかったためだと思われます。

残念ながら、中堅の税理士法人も含めて上場企業レベルの待遇・制度が整っているところはほとんどありません。
強いて言えば、BIG4税理士法人は上場企業レベルかもしれません(もっとも、BIG4は、独立には向きませんが)

このパターンに問題があるとすれば、
(1)現職の経理経験は、独立に際してはほとんど役に立たないことでしょう。
独立した際には、連結決算や上場関連企業を
いきなり ひすい様が依頼されることはあまり考えられません。
BIG4(税理士法人)に依頼することがどうしても多くなります。
公認会計士が在籍していて一定の規模があり、おそらく信用もある?税理士法人TOTALでもこれらの知識を使う場面はかなり限られています。

実際は中小・零細企業の社長や会社の特質を理解することが最も重要になります。

(2)営業力の育成
独立すれば、実務処理能力が一定水準以上なら、営業力の勝負になります。
上場企業では、組織の信用で営業ができますが、税理士事務所は個人の営業力が必要になります。身近に税理士の営業を見る機会は少なくなります。

もっとも、これについては、夫はよく理解しているでしょうし、ひすい様も営業出身なので杞憂なのかもしれません。

2.パターン2
ひすい様が、パターン1を一理あると思いながらなぜ納得しきれずにすぐにでも就職したいのかも考えてみました(違っていたら申し訳ありません)

現状の経理経験が、本当に税理士業務やその先の独立に役に立つのかがわからない。

早めに転職して直接役に立つ会計事務所経験を積みたいということではないでしょうか。

パターン1の弱点は、子育て、受験、仕事の両立ができるところをきちんと選べるか、果たして本当にそんな事務所があるのかということかもしれません。
会計事務所の多くは、求人票や、求人サイトに書いてあるほど、これらが可能なことが多くはないことは私も存じ上げています。
実際、付加価値が上場企業ほど高くない中小企業をお客様にしているため普通は限界もあります。

3.私見
それでは、ひすい様はどうすべきなのでしょうか。
(1)どんな税理士法人に転職すべきか
家庭環境の変化に応じて、パート勤務をしたり、官報合格にこだわりすぎずに大学院免除も検討しておられます。
転職の際は、これらが本当に可能で実績がある税理士法人を探しましょう。

(2)転職時期
働きながら簿記論・財務諸表論の同時合格、法人税が初学でボーダーラインはかなり珍しいです。
もちろん、夫のサポートもありましたが、ひすい様の努力・能力もあるでしょう。

それ以外では、出産がひすい様の希望するタイミングで出来るか、
子育てと仕事と受験の両立が可能かという問題もあります。
ただ、これらは現職の方が中堅の税理士法人よりも恵まれているでしょう。

転職の時期については、コントロールできない要素を減らすために、
個人的には税理士試験の結果を待って判断することをお勧めします。

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税理士法人TOTALは、産休・育休の取得は女性は全員、男性も希望すれば取得できています。時短勤務も広く行われています。労働時間も希望をある程度考慮しています。
人には大変恵まれており、優秀で真面目なスタッフが多いと思っています(「スタッフ紹介」参照)。
ただ、待遇・給与は会計事務所の平均は上回っていますが、上場企業並みとは現状は言えません。生産性を上げてこれを上場企業並み(もしくはそれ以上)にするのは今後の私の課題です。
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