2012年04月08日
地方出身者は都市部と地元のどちらで就職すべきか?
税理士事務所・会計事務所の就職情報
税理士法人TOTALの税理士 高橋寿克です。
確定申告は終わり、3月決算5月申告と新宿出店(6月)に控え、スタッフも頑張ってくれています。
かいひろしさんよりの質問です。
■年齢 26才
■性別 男性
■資格 簿財
■職歴 大手住宅メーカー 営業 2年半
■学歴 産近甲龍(工学部卒)
■会計事務所経験 なし
■居住地 関西都市部
■その他
会社退社後、専念で簿記を0から勉強し、そのちょうど一年後に税理士試験初受験で簿財合格しました。
現在、専念2年目で今年の法人と相続の受験後、就職を考えております。
私の出身は北陸地方なのですが、学習環境や前職の関係から現在の居住地は関西都市部です。就職するにあたり、関西か地元北陸かでの『就職する場所』で悩んでおります。
関西での就職であれば、出身地よりも多様な仕事と経験を得ることができると感じます。仕事をしていく上での可能性は北陸よりも遥かに多く感じます。
しかし、やはり将来的には出身地に帰りたい、地元で活躍したいという想いが強いのも事実です。仕事は縁が大事と言われる中で、早く地元に帰って一から経験と自らの輪を広げていくのも大事なのではとも感じています。
Q.
将来、私が税理士として仕事をしていく上で、まずどちらで就職するのが好ましいのでしょうか?
これからの状況に鑑みて地方での仕事は著しく厳しいのであれば関西での永住でもやむを得ないとも考えております。また、現状で、資産税等専門分野での仕事をしたいという希望はありません。
以上、ご意見お聞かせいただければ大変嬉しく思います。よろしくお願いいたします。
A.
私は、船橋出身(都市圏郊外)で、東京で中・高・大学時代を過ごし
船橋と東京の専門特化型でない会計事務所で勤務して、
今、船橋と東京の事務所を経営しています。
正確には、地方の状況がわかりません。
関東出身者の感覚でいうと、「地方は大変だな」というのが偽らざる気持ちです。
公共工事、行政(県庁)、農林漁業、観光業が産業の中心で、
一部あった工場もアジアとの競争で勝てなくなって撤退していく。
人口の減少、経済の縮小の影響を最も受けて、道州制でも実施されると県庁所在地も持たないかもしれない。
故郷を愛し、そんな漠然とした危機感を感じつつも、
いや、だからこそ郷土のために力になりたいとしたら、素晴らしいことだと思います。
1、地元の優良な会計事務所
故郷への思いが本当に強いなら
一番は、実家から通える、教育ができる地元の中堅・優良の会計事務所、県内1、2の事務所に入ることだと思います。
会計事務所で、業務の標準化ができている所は非常に少ないのが実情です。
意識すらしていない会計事務所の方が多いでしょう。
業務レベルは、残念ながらばらつきが多いのです。
所長税理士が、40代〜50代前半くらいで、従業員数が15名以上いる
離職率が高くない事務所があれば、理想的です。
ただ、そんな良い税理士事務所は、地方では各県とも1〜2か所しかないでしょうし、実家からの通勤圏にはないかもしれません。
また、たまたまその税理士事務所の求めるもの・時期と合わなければ、採用されません。
2、都市圏郊外の総合型事務所
1で適切なところがなければ、都市圏「郊外」の総合型中堅事務所が良いと思います。
都「心」部になると、高い家賃を正当化するための高付加価値、資産税・医療等の専門型事務所が増えます。
かいひろしさんは、1年で簿記論・財務諸表論を取ったのも優秀ですし、今、税理士業界で不足している若くて営業経験がある、会計科目もち税法受験経験者なので、関西圏の希望する事務所に就職できる気がします。
地元に帰った時に高いレベルのものを持ち帰るためにも、仕組みの整った、40代〜50代前半の所長が経営する中堅以上の事務所が良いでしょう。
関西での永住もかなり視野に入れるというなら、こちらが第一かもしれません。
なお、地元に早く帰りたいという理由が、勤務時代の「人の縁」作りだというなら、残念ながらほとんど役に立ちません、昔と違って、のれん分けは期待できませんし、お客様の評価は、勤務事務所のスタッフとしての評価で、独立する税理士としての評価ではありません。
1件か、2件、あまり優良でないお客様をいただけるか(人によっては奪うように持っていくか)という程度です。
人脈は、独立してから自分の力で作ったものが本物です。それができない人は今の時代、独立するのは危険です。会計業界の営業よりはるかにつらい住宅営業経験者ですから問題ありません。
ただ、地域によっては、建設、観光、農業等が多いというような業種に癖があります。これは、地元で勤務した方が情報・技術面で有利です。
まずは、夏まで税法科目受験に注力し、7月くらいから何通も通履歴書を送って、試験後に同時並行で地元と関西でどちらということではなく、両方で就職活動をしてみてはいかがでしょうか。
営業経験があるかいひろしさんなら、所長のスタンスを面接で知るのは難しくないはずです。
======================
税理士法人TOTALでも、独立を目指して故郷に帰った地方出身者がいます。いつか成長した彼らと再会したいものです。
なお、税理士法人TOTALでは、船橋本部は男性が不足しているため、地方出身者の受け入れをすることにしました。未経験でも2科目以上ある方を歓迎します。ご応募お待ちしています。
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税理士法人TOTALの税理士 高橋寿克です。
確定申告は終わり、3月決算5月申告と新宿出店(6月)に控え、スタッフも頑張ってくれています。
かいひろしさんよりの質問です。
■年齢 26才
■性別 男性
■資格 簿財
■職歴 大手住宅メーカー 営業 2年半
■学歴 産近甲龍(工学部卒)
■会計事務所経験 なし
■居住地 関西都市部
■その他
会社退社後、専念で簿記を0から勉強し、そのちょうど一年後に税理士試験初受験で簿財合格しました。
現在、専念2年目で今年の法人と相続の受験後、就職を考えております。
私の出身は北陸地方なのですが、学習環境や前職の関係から現在の居住地は関西都市部です。就職するにあたり、関西か地元北陸かでの『就職する場所』で悩んでおります。
関西での就職であれば、出身地よりも多様な仕事と経験を得ることができると感じます。仕事をしていく上での可能性は北陸よりも遥かに多く感じます。
しかし、やはり将来的には出身地に帰りたい、地元で活躍したいという想いが強いのも事実です。仕事は縁が大事と言われる中で、早く地元に帰って一から経験と自らの輪を広げていくのも大事なのではとも感じています。
Q.
将来、私が税理士として仕事をしていく上で、まずどちらで就職するのが好ましいのでしょうか?
これからの状況に鑑みて地方での仕事は著しく厳しいのであれば関西での永住でもやむを得ないとも考えております。また、現状で、資産税等専門分野での仕事をしたいという希望はありません。
以上、ご意見お聞かせいただければ大変嬉しく思います。よろしくお願いいたします。
A.
私は、船橋出身(都市圏郊外)で、東京で中・高・大学時代を過ごし
船橋と東京の専門特化型でない会計事務所で勤務して、
今、船橋と東京の事務所を経営しています。
正確には、地方の状況がわかりません。
関東出身者の感覚でいうと、「地方は大変だな」というのが偽らざる気持ちです。
公共工事、行政(県庁)、農林漁業、観光業が産業の中心で、
一部あった工場もアジアとの競争で勝てなくなって撤退していく。
人口の減少、経済の縮小の影響を最も受けて、道州制でも実施されると県庁所在地も持たないかもしれない。
故郷を愛し、そんな漠然とした危機感を感じつつも、
いや、だからこそ郷土のために力になりたいとしたら、素晴らしいことだと思います。
1、地元の優良な会計事務所
故郷への思いが本当に強いなら
一番は、実家から通える、教育ができる地元の中堅・優良の会計事務所、県内1、2の事務所に入ることだと思います。
会計事務所で、業務の標準化ができている所は非常に少ないのが実情です。
意識すらしていない会計事務所の方が多いでしょう。
業務レベルは、残念ながらばらつきが多いのです。
所長税理士が、40代〜50代前半くらいで、従業員数が15名以上いる
離職率が高くない事務所があれば、理想的です。
ただ、そんな良い税理士事務所は、地方では各県とも1〜2か所しかないでしょうし、実家からの通勤圏にはないかもしれません。
また、たまたまその税理士事務所の求めるもの・時期と合わなければ、採用されません。
2、都市圏郊外の総合型事務所
1で適切なところがなければ、都市圏「郊外」の総合型中堅事務所が良いと思います。
都「心」部になると、高い家賃を正当化するための高付加価値、資産税・医療等の専門型事務所が増えます。
かいひろしさんは、1年で簿記論・財務諸表論を取ったのも優秀ですし、今、税理士業界で不足している若くて営業経験がある、会計科目もち税法受験経験者なので、関西圏の希望する事務所に就職できる気がします。
地元に帰った時に高いレベルのものを持ち帰るためにも、仕組みの整った、40代〜50代前半の所長が経営する中堅以上の事務所が良いでしょう。
関西での永住もかなり視野に入れるというなら、こちらが第一かもしれません。
なお、地元に早く帰りたいという理由が、勤務時代の「人の縁」作りだというなら、残念ながらほとんど役に立ちません、昔と違って、のれん分けは期待できませんし、お客様の評価は、勤務事務所のスタッフとしての評価で、独立する税理士としての評価ではありません。
1件か、2件、あまり優良でないお客様をいただけるか(人によっては奪うように持っていくか)という程度です。
人脈は、独立してから自分の力で作ったものが本物です。それができない人は今の時代、独立するのは危険です。会計業界の営業よりはるかにつらい住宅営業経験者ですから問題ありません。
ただ、地域によっては、建設、観光、農業等が多いというような業種に癖があります。これは、地元で勤務した方が情報・技術面で有利です。
まずは、夏まで税法科目受験に注力し、7月くらいから何通も通履歴書を送って、試験後に同時並行で地元と関西でどちらということではなく、両方で就職活動をしてみてはいかがでしょうか。
営業経験があるかいひろしさんなら、所長のスタンスを面接で知るのは難しくないはずです。
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税理士法人TOTALでも、独立を目指して故郷に帰った地方出身者がいます。いつか成長した彼らと再会したいものです。
なお、税理士法人TOTALでは、船橋本部は男性が不足しているため、地方出身者の受け入れをすることにしました。未経験でも2科目以上ある方を歓迎します。ご応募お待ちしています。
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