2009年09月06日
税理士2世の進路・受験と大学院免除
税理士事務所・会計事務所 就職情報の税理士 高橋寿克です。
桔梗様よりご質問です。
■年齢 32歳
■性別 女性
■資格 日商2級
今年簿財受験。昨年法人税受験経験あり。
3年半前まで会計士受験生
■職歴 接客業。(財)経理。
所長(66歳)が父の会計士税理士事務所勤務
■学歴 MARCH卒
■会計事務所経験 3年程度
■居住地 山口県
Q、
今年の受験後、転職を本気で考えておりましたが,最後は恩に縛られて身動きできません。
田舎の零細会計事務所で,入所当初からスキルアップとは無縁の職場に未来を感じず悩んでいて,税理士の勉強をすぐはじめました。
同居で24時間父の支配下にあり辟易しております。
上京も考えましたが父の悲しそうな冷ややかな視線束縛を感じます。自分の上昇志向と父の望む家族の絆に苦悩してます。
時に父に潰されると危機感すら感じます。
大学院科目免除を考えましたが,父が免除組は駄目だというポリシーが強く,そこでまた苦悶します。
自分の得意なことが業務に全く反映されず,いくらお客様第一だからと思おうとしても仕事にどうしてもやり甲斐を感じず健康状態もますます悪化し悪循環です。
家族を考えると自分が潰され,自分を考えると家庭不和との極端さに胸がつぶれそうです。
勉強は続行予定だから就活の悩みが出てきましたが選択科目は悩んでます。
A.
桔梗様はかなりまいっている様子で心配です。
本当は、今はのんびり休んで、試験も忘れてくださいといいたいところです。
(精神的に追い詰められているなら無理をしないで下さい。)
そうも言っていられないというなら
(もし、今、結婚したいと思っている守ってくれる方がいないなら)
出来るなら、仕事は休んで
大学院にすぐに行くのが桔梗様の場合は良いような気がします。
お父様の事務所の後継者を作るためにも、
桔梗様が税理士になるためにも
(桔梗様が幸せな結婚をするためにも)
税法免除を受ければ、簿・財とミニ税法でいいので
精神的な負荷は相当低くなります。
簿・財は今年合格しているかもしれませんし
不幸にして合格していなくても
会計士試験の経験と自力でなんとかなるでしょう。
大学院で、税法免除を目指す方や、
専門学校でミニ税法で5科目目を目指す方の中には
もう少しで税理士という30代の男性もいるでしょうから
素敵な出会いもあるかもしれません(大きなお世話ですが)
事務所の中で悩むより、大学院や専門学校で人の中にいた方が精神衛生上良いと思います。
人は、どうしても自分が育ってきた環境や経験で物事を判断しがちですよね。
お父様は、
自分の娘なら会計士になって欲しかった、
税理士ぐらい試験で受からないと恥ずかしいし、仕事にならないだろうという感覚なのかもしれませんね。
税理士2世の知人が何人かいますが、
学生時代から真面目に勉強して30前に合格している方以外はかなり苦労しています。
30後半〜40代になってやっと官報合格した方、
仕事が忙しすぎて税理士になりそびれた方、
30過ぎのスタートで間に合わなかった方
親の世代より、明らかに試験が難化しているため
親が優秀だと、合格の困難さを理解してもらうのが難しいかもしれません。
それでも、女性は、結婚や子育ての問題もあるので早めに動くべきでしょう。
ご家族を、情と理で納得してもらえるように説得してみませんか。
感情的にならず、おだやかに、きちんと説明できれば
自分で自らの運命を切り開けるような気がします。
=============
2世以外の税理士試験組にとって会計事務所の2世は、うらやましく見えることがあるようです。
2世は、お客様を一から開拓する必要が無いという点では確かに恵まれています。明日路頭に迷うことは無いでしょう。
ただ、親の世代の衰えていく、新しいことを受け入れてくれないお客様、
(税理士の仕事は継続的な顧問契約が基礎にあるので、他の産業以上にお客様の影響は長期にわたります。)
老齢化した、2世の言うことを聞かない使いにくいスタッフ、
自分のやりたいことも、親に気を使ってなかなか自由にはできないことなど、
うらやむほど楽ではないと感じます。
敷かれすぎたレールで、精神的に甘くなったり、素直になれない2世も多いですね。
私は2世でないので気楽にやれて良かったと思いますし、
子供にこの仕事を継がせたいとは特に思いません。
(なお、税理士法人TOTALには税理士2世のスタッフも結構在籍しています)
=============
桔梗様よりご質問です。
■年齢 32歳
■性別 女性
■資格 日商2級
今年簿財受験。昨年法人税受験経験あり。
3年半前まで会計士受験生
■職歴 接客業。(財)経理。
所長(66歳)が父の会計士税理士事務所勤務
■学歴 MARCH卒
■会計事務所経験 3年程度
■居住地 山口県
Q、
今年の受験後、転職を本気で考えておりましたが,最後は恩に縛られて身動きできません。
田舎の零細会計事務所で,入所当初からスキルアップとは無縁の職場に未来を感じず悩んでいて,税理士の勉強をすぐはじめました。
同居で24時間父の支配下にあり辟易しております。
上京も考えましたが父の悲しそうな冷ややかな視線束縛を感じます。自分の上昇志向と父の望む家族の絆に苦悩してます。
時に父に潰されると危機感すら感じます。
大学院科目免除を考えましたが,父が免除組は駄目だというポリシーが強く,そこでまた苦悶します。
自分の得意なことが業務に全く反映されず,いくらお客様第一だからと思おうとしても仕事にどうしてもやり甲斐を感じず健康状態もますます悪化し悪循環です。
家族を考えると自分が潰され,自分を考えると家庭不和との極端さに胸がつぶれそうです。
勉強は続行予定だから就活の悩みが出てきましたが選択科目は悩んでます。
A.
桔梗様はかなりまいっている様子で心配です。
本当は、今はのんびり休んで、試験も忘れてくださいといいたいところです。
(精神的に追い詰められているなら無理をしないで下さい。)
そうも言っていられないというなら
(もし、今、結婚したいと思っている守ってくれる方がいないなら)
出来るなら、仕事は休んで
大学院にすぐに行くのが桔梗様の場合は良いような気がします。
お父様の事務所の後継者を作るためにも、
桔梗様が税理士になるためにも
(桔梗様が幸せな結婚をするためにも)
税法免除を受ければ、簿・財とミニ税法でいいので
精神的な負荷は相当低くなります。
簿・財は今年合格しているかもしれませんし
不幸にして合格していなくても
会計士試験の経験と自力でなんとかなるでしょう。
大学院で、税法免除を目指す方や、
専門学校でミニ税法で5科目目を目指す方の中には
もう少しで税理士という30代の男性もいるでしょうから
素敵な出会いもあるかもしれません(大きなお世話ですが)
事務所の中で悩むより、大学院や専門学校で人の中にいた方が精神衛生上良いと思います。
人は、どうしても自分が育ってきた環境や経験で物事を判断しがちですよね。
お父様は、
自分の娘なら会計士になって欲しかった、
税理士ぐらい試験で受からないと恥ずかしいし、仕事にならないだろうという感覚なのかもしれませんね。
税理士2世の知人が何人かいますが、
学生時代から真面目に勉強して30前に合格している方以外はかなり苦労しています。
30後半〜40代になってやっと官報合格した方、
仕事が忙しすぎて税理士になりそびれた方、
30過ぎのスタートで間に合わなかった方
親の世代より、明らかに試験が難化しているため
親が優秀だと、合格の困難さを理解してもらうのが難しいかもしれません。
それでも、女性は、結婚や子育ての問題もあるので早めに動くべきでしょう。
ご家族を、情と理で納得してもらえるように説得してみませんか。
感情的にならず、おだやかに、きちんと説明できれば
自分で自らの運命を切り開けるような気がします。
=============
2世以外の税理士試験組にとって会計事務所の2世は、うらやましく見えることがあるようです。
2世は、お客様を一から開拓する必要が無いという点では確かに恵まれています。明日路頭に迷うことは無いでしょう。
ただ、親の世代の衰えていく、新しいことを受け入れてくれないお客様、
(税理士の仕事は継続的な顧問契約が基礎にあるので、他の産業以上にお客様の影響は長期にわたります。)
老齢化した、2世の言うことを聞かない使いにくいスタッフ、
自分のやりたいことも、親に気を使ってなかなか自由にはできないことなど、
うらやむほど楽ではないと感じます。
敷かれすぎたレールで、精神的に甘くなったり、素直になれない2世も多いですね。
私は2世でないので気楽にやれて良かったと思いますし、
子供にこの仕事を継がせたいとは特に思いません。
(なお、税理士法人TOTALには税理士2世のスタッフも結構在籍しています)
=============