2009年08月07日
高齢税理士の会計事務所職員の税理士受験
税理士法人TOTALの税理士 高橋寿克です。
就職シーズンでたくさん質問をいただいていますが、いわゆる面接や履歴書の書き方のテクニックに関する質問等、本サイトの趣旨に反する質問にはお答えしていません。
3件連続での回答になります。
・「受験希望者」様は
「元公認会計士受験生(20代後半男性)の税理士受験」
・ひでまさ様は 「30代前半、異業種からの転職」
・kyon様は 「高齢税理士の会計事務所職員の受験」
kyon 様よりのご質問です。
■年齢 34歳
■性別 男
■資格 税理試験 「財表」
簿記論結果待ち、法人・消費税受験経験あり
AFP及びFP技能士2級、日商簿記2級他
■職歴 会計事務所勤務
■学歴 大卒
■会計事務所経験 監査担当8年程度
■居住地 東京都内 23区内
都内会計事務所勤務、職員は自分一人。
所長は70歳、事業縮小又は引退を考え始めています。
優良なクライアントも多く、通常の業務の他、合併・会社分割/外形標準課税/事業承継/自己株式の取得とみなし配当/輸出業者の消費税還付申告等を経験。相続を除き、ある程度の実務はできると思っております。
しかし、仕事と試験勉強の両立も難しく、大学院免除も視野に入れはじめております。
Q、
・ある程度人数がいて福利厚生がしっかりしている会計事務所に転職すべきなのか、
・今の事務所で大学院免除と試験合格を併用して資格取得を最優先に考えるべきなのか悩んでいます。
(今の事務所は勉強時間は融通が利きます)
A、
高齢の先生の良い点は、昔ながらの単価の高いお客様も多く、仕事の内容の割には給与も高く、長い付き合いのお客様が多いので手間もかからないため時間的余裕もあることです。このあともお客様は減るでしょうから仕事は楽になるでしょう。
合格するにはかなり恵まれた環境なので、来春、夜間や週末の大学院に進学し税理士試験を受験し3年以内に税理士になることをお勧めします。時間はあまり残されていません。
=================
税理士法人TOTALでも、大学院に通学しながら税理士試験を受験しているスタッフもいます。仕事、受験、大学院の3つは大変そうですが、切り替えが上手でがんばっています。
=================
高齢の先生の悪い点は後継者がいないと、職員は無職になる危険性があります。
そのころは職員も高齢になっていて再就職が難しいこともあります。
なお、kyon 様の実務経験は一定の水準にあると思います。ただ、会計事務所は業務の標準化が遅れた業界で、事務所によって業務プロセスがかなり異なります。経験者は転職後しばらくは、前の経験が邪魔をしてかなりつらいはずです。特に高齢の先生の下でマンツーマンだったので、ネットワークや情報の共有、標準化など業務水準は残念ながらそれほど高くないでしょう。このため転職直後は仕事と勉強の両立は難しいでしょう。
できるだけ早く最終合格しましょう。
税理士登録すればもちろん独立することも可能ですが、合格後、他の会計事務所に転職することをお勧めします。営業を身近に感じることがなかったはずなので、すぐに新規独立するのはリスクが大きいでしょう。
先生の人柄によっては今の事務所に残って事務所承継を待つという手もありますがあまりお勧めしません。「転職」後、しばらくしてから今の先生のお客様を買い取る形での独立なら条件によってはうまくいくかもしれません。
合格後については
「税理士有資格者の転職 高齢の税理士の会計事務所」参照
就職シーズンでたくさん質問をいただいていますが、いわゆる面接や履歴書の書き方のテクニックに関する質問等、本サイトの趣旨に反する質問にはお答えしていません。
3件連続での回答になります。
・「受験希望者」様は
「元公認会計士受験生(20代後半男性)の税理士受験」
・ひでまさ様は 「30代前半、異業種からの転職」
・kyon様は 「高齢税理士の会計事務所職員の受験」
kyon 様よりのご質問です。
■年齢 34歳
■性別 男
■資格 税理試験 「財表」
簿記論結果待ち、法人・消費税受験経験あり
AFP及びFP技能士2級、日商簿記2級他
■職歴 会計事務所勤務
■学歴 大卒
■会計事務所経験 監査担当8年程度
■居住地 東京都内 23区内
都内会計事務所勤務、職員は自分一人。
所長は70歳、事業縮小又は引退を考え始めています。
優良なクライアントも多く、通常の業務の他、合併・会社分割/外形標準課税/事業承継/自己株式の取得とみなし配当/輸出業者の消費税還付申告等を経験。相続を除き、ある程度の実務はできると思っております。
しかし、仕事と試験勉強の両立も難しく、大学院免除も視野に入れはじめております。
Q、
・ある程度人数がいて福利厚生がしっかりしている会計事務所に転職すべきなのか、
・今の事務所で大学院免除と試験合格を併用して資格取得を最優先に考えるべきなのか悩んでいます。
(今の事務所は勉強時間は融通が利きます)
A、
高齢の先生の良い点は、昔ながらの単価の高いお客様も多く、仕事の内容の割には給与も高く、長い付き合いのお客様が多いので手間もかからないため時間的余裕もあることです。このあともお客様は減るでしょうから仕事は楽になるでしょう。
合格するにはかなり恵まれた環境なので、来春、夜間や週末の大学院に進学し税理士試験を受験し3年以内に税理士になることをお勧めします。時間はあまり残されていません。
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税理士法人TOTALでも、大学院に通学しながら税理士試験を受験しているスタッフもいます。仕事、受験、大学院の3つは大変そうですが、切り替えが上手でがんばっています。
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高齢の先生の悪い点は後継者がいないと、職員は無職になる危険性があります。
そのころは職員も高齢になっていて再就職が難しいこともあります。
なお、kyon 様の実務経験は一定の水準にあると思います。ただ、会計事務所は業務の標準化が遅れた業界で、事務所によって業務プロセスがかなり異なります。経験者は転職後しばらくは、前の経験が邪魔をしてかなりつらいはずです。特に高齢の先生の下でマンツーマンだったので、ネットワークや情報の共有、標準化など業務水準は残念ながらそれほど高くないでしょう。このため転職直後は仕事と勉強の両立は難しいでしょう。
できるだけ早く最終合格しましょう。
税理士登録すればもちろん独立することも可能ですが、合格後、他の会計事務所に転職することをお勧めします。営業を身近に感じることがなかったはずなので、すぐに新規独立するのはリスクが大きいでしょう。
先生の人柄によっては今の事務所に残って事務所承継を待つという手もありますがあまりお勧めしません。「転職」後、しばらくしてから今の先生のお客様を買い取る形での独立なら条件によってはうまくいくかもしれません。
合格後については
「税理士有資格者の転職 高齢の税理士の会計事務所」参照