会計事務所の見分け方

2016年11月30日

危ない会計事務所を見分ける10の質問

「税理士事務所・会計事務所は入社しないとわからない」
それでは困りますよね。長く勤務できない問題のある会計事務所だけは避けたいものです。
会計事務所の採用シーズンを前に
そんな悩みにお答えするべく

危ない会計事務所を見分ける10の質問
これ全部、面接で聞いたら、聞き過ぎです。
まずは、ホームページでわかるものは確認しましょう。
その上であなたが気になるものだけを質問してみてください。

(1)離職率はどれくらいですか?
実際に質問するときは「この一年間で何人お辞めになっていますか?」等言い方は工夫してみてください。
会計業界は、最大手でも3年で人が入れ替わると言われる業界で比較的離職率が高いですが、それでも25%を超えたら「危ない」会計事務所。

「会計事務所・税理士事務所の離職率」はこちら

会計事務所の求人も、ある種、広告ですから、事実の通りとは限りません。
ホームページも、求人広告もあまりあてになりません。
離職率の情報も法人発表はいい加減なところもあります。
残念ながら、成長率が高く若い・ベンチャー色が強いところや準大手の税理士法人・会計事務所の中には広告が上手で
(かなり低い虚偽の数字で)離職率が低いと断言をしているところをがあることも知っています。極端な例だと経営者本人が大量解雇を自慢?しているのをお聞きしたことがあります。

税理士法人TOTALのように悪いことも開けっぴろげに書くスタイルは一般的ではありません。
うちは合わない人の採用はお互いに損だし、疲れると思っているので事実の通り公開していますが
悪いことを書くと募集が減るので嫌がる税理士も多いのです。

この質問の弱点は虚偽の答えを確信的にされると、世慣れていない受験生には見破れないことです。

短期間に離職が多いかは、
ハローワークなら、相談すれば、本当にどのくらい辞めているかもわかるはずですので、
(明らかな問題がある会計事務所かどうかはハローワークならわかります)
中堅以上の会計事務所なら、個別にハローワークの相談員の方に相談した方が良いのかもしれません。
(と書いても、みんな自分は大丈夫と思って、ネットを少し検索するくらいで納得してしまうので、ネット対策が得意な会計事務所に引っかかってしまうのですが)

(2)最近お辞めになった方の退職理由はなんですか?
なかなか正確には教えてくれないかもしれませんが。その回答姿勢自体も回答の一部だと思って聞いてみてください。
=============
税理士法人TOTALではこんな感じです。
=============

(3)スタッフの男女比はどうなっていますか?
ホームページや求人票を先に確認しましょう。
「男性(女性)が多いのはどうしてですか?」
女性・男性のどちらかに極端に偏っている場合、理由の確認が必要です。
サポート要員、バックオフィス要員が多い分、女性がやや多いくらいで普通です。

(4)この一年間でお客様はどれくらい増えましたか?
増えている事務所は少ないですが、減っていたら、近い将来、自分の居場所がなくなる危険性が高い。
もっとも、増えすぎている事務所は、それはそれで、激務できつかったりするのですが。

(5)税理士(有資格者を含む)は何人おられますか?
職員数10人に1人以下なら危険。
税理士1人の場合は長期では勤務できない。

なお、税理士事務所別の登録税理士は、日税連のHPで確認できます。
「税理士 検索」でページを出して
https://www.zeirishikensaku.jp/sch/zs_sch0.asp
「条件を指定して検索したい場合」の「税理士」を選択
https://www.zeirishikensaku.jp/sch/zs_sch3.asp
「事務所名」に就職希望会計事務所を入れればすべて出てきます。
(ここでは登録していないいわゆる「税理士有資格者」は検索できません)
税理士有資格者一人で10人見れないので
標準的会計事務所なら、税理士有資格者が社員数の10分の1以上が望ましいです。
営業力が強く、業務水準が低い事務所は
所長・代表社員と営業を行う店長クラス以外、税理士がほとんどいないことがあります。
税理士の登録年月日も出ていますので、キャリアの想像はしやすいでしょう。

(6)残業代は出ますか?
みなし残業制度なら、残業時間の多さはある程度覚悟しなくてはいけないので、みなし残業が何時間かをお聞きしてみましょう。
「残業代は出ない」と言うのは「私は法律を守らない」と言っているということで法律家の言葉ではないですね。
同様に社会保険未加入(個人会計事務所は社会保険は任意適用です)についても所長のスタッフに対する考え方の現れでしょう。ちなみに私が勤務していた会計事務所及びTOTAL(途中からですが)は個人事務所時代でも社会保険には加入していました。
給与の比較をするときは残業・社会保険とあわせて比べてみてください。
また、就労時には「労働条件通知書」はもらいましょう。

(7)労働時間はどれくらいですか?
残業時間を繁忙期(12〜3月)と閑散期に分けて聞いてみてください。
少人数の事務所なら繁忙期以外に事務所に夕方・夜行ってみることでわかります。ただ、この手法は
大規模な事務所は少人数だけが残業しているかもしれないし、所長が残業している場合にも電気は付きっぱなしになります。
=============
税理士法人TOTALでは、付き合い残業は禁止です。1日12時間以上働いて生産性を維持できるのは所長くらいです。

ただ、当事務所でも都心部の事務所(秋葉原、横浜あたり)は、所長がそれなりに残業しています。また、大規模事務所(新宿、船橋駅前)はだれかが残業していることもあり消灯はやや遅くなっています。
=============

(8)労働時間管理をしていますか?
「残業」は自己申請が必要という形式で、残業を事実上申請させないという会計事務所も存在します。
これは
「タイムカードはありますか?」
「労働時間の管理方法はどうなっていますか?」
という質問をすることにより残業代を出さない事務所を見破ることができます。
残業の多さが疑われる事務所の場合は聞いてみてください。

(9)去年の科目合格者は何人ですか?
最近では、税理士試験受験生が減少しているため、人不足が深刻です。
このため「受験生支援」を標榜する会計事務所が増えています。
残念ながら、実際には両立ができる事務所ばかりではありません。
採用のページは広告に過ぎません。
どのくらい両立が可能なのか、一番分かりやすいのは、科目合格者の人数です。
「去年の科目合格者は何人ですか?」に加えて
「税理士受験生は何人くらいおられますか?」
と聞けば、合格率もわかります。
受験仲間は多い方がモチベーションが続きます。受験と仕事の両立の度合いがはかれます。
似たような質問では
「過去に官報合格者は何人輩出されていますか?」
というものもありますが、
小規模や歴史の浅い税理士事務所では誤差が大きくなります。
=============
税理士法人TOTALは、男性は有資格者以外ほとんど税理士受験生です。女性も比較的受験生が多いです。
科目合格率は20%台半ばくらいで推移しています。平均が10%代前半の試験ですから、専念受験生や若い学生との競争を考えるとみんなよく頑張っていると思います。
税理士法人TOTALに入社後に税理士になった方は、官報合格と大学院免除を合わせて32人、そのうち官報合格者は21人です。
=============

(10)営業ノルマはありますか?
新規顧客獲得、保険の勧誘についてノルマを設けている事務所もあります。全員営業の事務所も一部あります。
営業力に自信がある方はどうぞ。
=============
税理士法人TOTALでは、希望や適性で一部の方に営業をしていただいています。特にノルマはありません。
=============
大人数の税理士法人で、無資格者もホームページで顔写真を掲載している場合は営業体質のことが多いです。

<番外編1>
夜間・週末に大学院に行く大学院免除を検討している人は、
「大学院に通学されている方はいますか?」
「大学院進学は可能ですか?」
これは、所長によって好き嫌いがはっきりしているところです。事前に必ず確認しましょう。
=============
税理士法人TOTALでは現在、大学院通学中のスタッフは3名、
また、勤務期間が3年を超える優秀なスタッフには学費免除の制度もあります(一定の要件を満たす必要があります)。
=============

<番外編2>
あなたが比較的高学歴受験生な場合
「私と同じ大学の方はいますか?」
(早慶、明治あたりだと手頃で聞きやすいですね)

あまりここで書くような話ではないのかもしれませんが、
一部の税理士事務所に所長を含めて学歴コンプレックスの方がいるのは否定できません。そういう事務所では、高学歴な受験生がいづらいこともあります。
下手をすれば他のスタッフからのいじめ・嫉妬の対象で受験の邪魔をされます。
所長の学歴が自分より高ければあまり心配しなくても良いと思います。

ちなみに
早稲田大学、慶応大学、中央大学、関西大学大学院法学研究科補佐人研修 修了
とあったら、税理士なら誰でも受講できる
「保佐人」について学ぶ研修を受講したということで
学歴」とは一切関係ありません。
むしろ学歴コンプレックスがあると思われる方が書いていることが多いように感じます。
学歴が高い方は気を付けた方が良いかもしれません。


こう書いてくると、ほとんどの会計事務所がダメで
どこにもいけなくなりそうですが
自分の求めるものと一致すれば
あまり気にしすぎても仕方がありません。

税理士事務所・公認会計士事務所は、最大手でも1000人級で
零細・中小企業にすぎません。
最大手でもBIG4を除くと、代表者の個人商店です。
ただ、世の中の中小企業に比べれば待遇・給与は恵まれている方だと思います。

税理士は
地域のベンチャー起業家、経営者、資産家といった
お客様に感謝され、
お客様の成長を一緒に喜べる
やりがいのある仕事です。

自分の心にうそをついて仕事をしたり無理にセールスする必要もない。
社会的にも「先生」として一定の評価をしてもらえる。

正しいことを正しくすすめて
お客様に、
「ありがとう」
と感謝される。


私はこの仕事が大好きです

一人でも多くの方に
素晴らしい会計人になってもらいたいものです。






※なお、ご質問はここをクリック


また、このサイトもありがたいことに皆様のご質問をいただき、事例が増えてきました。
ご質問の前に、同様な質問が無いかご確認いただけると幸いです。
「過去の質問」はこちら

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会計事務所の見分け方

税理士事務所に就職する場合の一番の問題点は
入所するまで事務所の内容が分からないこと
「良い事務所」は必ずしも多くはないことは残念ながらある程度事実です。

ただ、インターネットで言われているほど、
長く勤めるのに適さない会計事務所しかない業界かと言われると
そうではないと会計事務所経営者としては反論したいところもあります。

初めての会計事務所にうんざりして会計業界を去る人も多いので
ミスマッチを減らすべく

会計事務所の見分け方

新卒の就職活動の場合、たくさんの企業をきちんと分析するし、
履歴書は数十通〜100通近く出すと思います。
それくらいの熱意をもって努力すれば、あなたに合う会計事務所がきっと見つかります。



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<注意事項>
あなたが何を求めるかによりますので
以下のことが悪いとは限りません。
あくまで参考程度に…。

募集要項を見ると、その会計事務所・税理士事務所の特色も想像できます。
ただし、情報の少ない事務所もあります。
ホームページの写真等でスタッフの年齢や社員としての経験年数を想像してみてください。

(1)所長が40代以上でスタッフが若い人、経験が浅い人ばかり
→育てる能力がないか、働き続けられない理由がある。

社会人経験者はご存知でしょうが
若い人ばかりの企業は就職時には、活気がありそうで人気がありますが
実際には、働く人にはつらい危険な企業が多いのは一般企業と同じです。

(2)社員は中高年ばかりで、若い社員が少ない
→お客様が増えず、業務レベルが低い可能性が高い。

業務レベルが高ければ、お客様からの紹介によって
ある程度お客様は増えます。
お客様の満足度が低いか
お客様に活力がない(良いお客様を惹きつけられない)
ということです。

(3)スタッフは女性ばかりで、男性スタッフなし
→男性が定着しない。待遇、人柄・教育・業務レベル等に問題がある。
男性は避けた方が無難。

男性にいてもらうためには制度をきちんと整える必要があります。
男性に何度も退職されると、「やめない女性」ばかり採用します。
根本的な問題は放置されます。
女性にとっても良い事務所とは限りません。

所長が女性税理士ならやむをえない面もありますが
男性の所長だとしたら確信犯的です。

(4)スタッフは男性ばかりで、女性スタッフは少ない。
男性比率が7割を超え、社歴の割に若い人が多い。
→→所長が男尊女卑
 成長意欲がある女性はフラストレーションがたまるでしょう。
→仕事が忙しすぎて結果として男性ばかり残った。
 女性は避けた方が無難。
 男性は、残業大好き、体育会系男社会のノリがOKなら可

会計事務所の男女比は難しいですね。
正常なら、一般的な会計事務所の場合
女性に向いたバックヤード事務も多いので男女比は4:6くらいで普通な気がします。

(5)未経験でも育てます系
離職率」が高いか、経験者を使いこなせないで業務レベルが低いリスクも。
単なるセールストークでないかは
何年社員が勤めているかという実績で判断できます。
面接でスタッフの社歴を聞いてみましょう。

「会計事務所・税理士事務所の離職率」はこちら

なお、広告が上手な準大手の税理士事務所・税理士法人には、残念ながら自社のホームページや求人広告・求人ビデオに虚偽の離職率(〇〇%など)を表示するところも見られます。
あくまでも広告だと割り切って、ハローワークの相談員の方に事実確認した方が良いかもしれません。

会計業界経験者で転職組はクセがある方が多く
経営者には使いにくいことが多いです。
このため、未経験者歓迎という事務所もあります。
ただ、無資格者・未経験者ばかりだと業務水準は低くなります。
経験5年以上(大体1人前になる)の人がどれくらいいるか聞いてみましょう。

未経験者でも社会人経験があれば良いですが
社会人経験もない人ばかりだとビジネスマナーも心配です。
あなたが社会人経験がなく、まわりもそういう人が多そうなら
社会常識を、自力で本や研修で身につけましょう。
ずれていることに気づかないことがありますので注意。

(6)有資格者の比率が低すぎる会計事務所
→業務レベルが低い可能性が高い

税理士有資格者一人で10人見れないので
標準的会計事務所なら、税理士有資格者が
社員数の10分の1以上が望ましい

税理士の数は、日税連のHPで確認できます。
「税理士 検索」でページを出して
https://www.zeirishikensaku.jp/sch/zs_sch0.asp
「条件を指定して検索したい場合」の「税理士」を選択
https://www.zeirishikensaku.jp/sch/zs_sch3.asp
「事務所名」に就職希望会計事務所を入れればすべて出てきます。
(なお、ここでは登録していないいわゆる「税理士有資格者」は検索できません)

営業力が強く、業務水準が低い事務所は
所長・代表社員と営業を行う店長クラス以外、税理士がほとんどいないことがあります。

(7)会計士の業務に専門特化した会計事務所
→ REIT(不動産投資信託)、SPC(特定目的会社)、
IPO(新規公開株式)、J-SOX(内部統制)等は本来、公認会計士の仕事です。
独立開業を目指す税理士の仕事ではありませんし
法人内でも給与・待遇で会計士には勝てないでしょう。

横文字で言われるとかっこよく聞こえますが
仕事自体は慣れると実は単調で物足りなくなるため
定着率は低く、人手も足りないので忙しいことが多い。

高度な業務というのが幻想だと悟り、限界を感じて
3年以内での退職が多く税理士にはお勧めしません。

実は、これらの会計事務所は、求人広告が非常に上手です。
総合事務所、大きな税理士、オールラウンドプレーヤーなど耳障りの良いキャッチフレーズが並びます。
実際には単一業務がほぼ100%という悪質な広告のケースも見られます。
キャッチフレーズが本当かどうか見極めることが重要です。

(8)派遣をたくさん行っている会計事務所
→お客様の需要でやむを得ない場合もありますが
それがメインの会計事務所は人材を育てる余裕はないでしょう。 

税理士は職業専門家、プロフェッショナルです。
派遣中心の事務所は、未経験者がキャリアを積む所ではありません。
将来賃金や独立のための技術獲得で大損です。
まだ、零細事務所やパートの方がいいでしょう。
(パートから正社員になれる事務所は多いです)
派遣会社とは本来、
「専門知識を持ったプロフェッショナル」が
時間を有効に使うための労働形態だったはずです。

スタッフ数の5倍以下しか法人クライアントがなかったり
または、スタッフの20分の1以下しか税理士がいない
会計事務所は派遣中心でしょう。

正社員経験がない人は分かりにくいでしょうが
実際には、日本の場合
「男性」の派遣社員は自己中心的、責任感がない
という目で見られがちです。
派遣からの脱出がなかなか出来ないので
秋葉原の事件等に見られるように社会問題になっているのです。

「経理派遣と正社員」はこちら

税理士になる意思が強いなら、
目先のお金よりキャリアの方が重要でしょう。

(9)労働時間が長すぎる会計事務所。
残業時間を繁忙期(12〜3月)と閑散期に分けて聞いてみてください。
少人数の事務所なら繁忙期以外に事務所に夕方・夜行ってみることでわかります。ただ、この手法は
大規模な事務所は少人数だけが残業しているかもしれないし、所長が残業している場合にも電気は付きっぱなしになります。
=============
税理士法人TOTALでは、付き合い残業は禁止です。1日12時間以上働いて生産性を維持できるのは所長くらいです。

ただ、当事務所でも都心部の事務所(秋葉原、横浜あたり)は、所長がそれなりに残業しています。また、大規模事務所(新宿、船橋駅前)はだれかが残業していることもあり消灯はやや遅くなっています。
=============
残業時間が多い事務所は税理士受験生はやめた方がいいでしょう。

朝8時前から「自主的」な?(就業時間には含まれません)
勉強会をやっているところもあります。
また、つきあい残業、一人では帰れない雰囲気が蔓延している税理士事務所・税理士法人もあります。

私は付き合い残業は嫌いです。
第一、知的仕事で1日12時間以上働いても
生産性は上がらないんじゃないかな。

ただ、労働時間が長い事務所は
経験を早く積みたい有資格の未経験者、
残業代が必要な税理士資格をあきらめた方
(残業代が出ないところも多いですが)
には良いでしょう。

残業過多・受験しにくい会計事務所  NGワード集
 「熱意のある、熱い方 募集中」
 「明るく、楽しく、若いスタッフ」  
 「平均年齢30歳」
 「資格の取得をまったく評価しません。」 (「受験勉強するな」という意味です)
 「あなたが資格をとってもお客様には関係ありません」
(一般就職の「ブラック企業の見分け方」とあまり大きな違いはありません)

「熱血」「体育会系」「宗教」「不夜城」とか色々言われています。
これ以上具体的な話は、特定の税理士事務所を批判になりかねません。それではこのサイトの趣旨に反するので
2ちゃんねる等、匿名有名サイトで悪質な会計事務所・税理士法人は確認しましょう。

大きな税理士事務所は多少の批判は有名税でやむを得ません。誹謗中傷もありえます。
ただ、火のないところに煙は立たないという言葉もあります。極端に評判が悪い場合は慎重な判断が必要です。

感情や意見表明を省いて、どこがどう批判されているのか
事実が何なのかじっくり読んで考えてみましょう。


こう書いてくると、ほとんどの会計事務所がダメで
どこにもいけなくなりそうですが
自分の求めるものと一致すれば
あまり気にしすぎても仕方がありません。

税理士事務所・公認会計士事務所は、最大手でも1000人級で
零細・中小企業にすぎません。
最大手でもBIG4を除くと、代表者の個人商店です。
それでも世の中の中小企業に比べれば待遇・給与は恵まれている方だと思います。

税理士は
地域のベンチャー起業家、経営者、資産家といった
お客様に感謝され、
お客様の成長を一緒に喜べる
やりがいのある仕事です。

自分の心にうそをついて仕事をしたり無理にセールスする必要もない。
社会的にも「先生」として一定の評価をしてもらえる。

正しいことを正しくすすめて
お客様に、
「ありがとう」
と感謝される。


私はこの仕事が大好きです

一人でも多くの方に
素晴らしい会計人になってもらいたいものです。






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2015年07月30日

経理派遣社員と正社員

会計業界未経験の方は
就職活動がうまく行かず、不採用が続くと
自分を否定されているようで
手っ取り早く仕事に就けてお金になる
経理派遣に逃げたくなります。

残業も少ないし、時給にすると会計事務所の正社員と変わらないので
(というか、賞与・福利厚生、昇給が無かったりする分、給料では派遣の方が高いケースも多いです)
一見お得そうですが、

税理士になりたいなら、派遣は絶対にやめましょう

税理士は職業専門家、プロフェッショナルです。
経理派遣労働は税理士業務とは異質なものですし
派遣社員は、未経験者がキャリアを積む所ではありません。

派遣労働とは本来、
「専門知識を持ったプロフェッショナル」が
時間を有効に使うための労働形態だったはずです。

「経験者限定」の所は高いスキルを要求します。
実際には、「未経験者可」も多く、この場合は売掛金管理・買掛金管理など、単純事務作業要員としての募集なのが実情です。

派遣労働は将来賃金独立のための技術獲得で大損です。

派遣社員で楽な選択をするのも自己責任で、大きなお世話ですが
派遣が社会問題になっているように

格差社会の「負け組」に確定しかねません。

正社員経験がない人は分かりにくいでしょうが
日本の場合
「男性」の派遣社員は自己中心的、責任感がない
という目で見られがちです。
「女性」の場合も、正社員へのキャリアアップはできにくいでしょう。
(紹介予定派遣は除く)
若いうちは良いですが、社員とは別に扱われ、1か所に3年以内しかいられません。

派遣社員は、以前なら大企業の社員がやっていた「作業」、
若くて素直でないと続けられない「作業」を、
社員でない若い人に置き換えるために使われることが多いです。
このため、30歳代後半が事務職派遣の実質的な定年になるのです。
(会社にとっては、作業者の昇給という無駄な将来負担が減り、
解雇の問題を抱えずに、作業量によって雇用を事実上調整できます)


派遣社員からの脱出が出来にくいので「格差社会の固定」として社会問題になっているのです。

「アリとキリギリス」ですね。

派遣社員よりは、零細税理士事務所や税理士法人のパートの方がいいでしょう。 



ただ、大手の会計事務所の中には税理士補助や「正社員」という名目で
経理「派遣」要員を募集している事務所も見られます。

ホームページや募集要項では見破りにくいのですが
・スタッフ数の5倍以下しか法人クライアントがない
または、
・スタッフの20分の1以下しか税理士がいない
事務所は派遣労働中心でしょう。

地道な下積みや技術の積み重ねが会計人としての素養を育てます。
これらは決して派遣では身につけられません。

将来がある若者が、きちんとした職歴も積めずに
会計業界から去っていくのは非常にもったいないことだと思います。

1年税理士試験の受験に専念して科目合格を増やすのも手ですが
ご家庭の事情で難しいこともあるでしょう。

派遣社員で働く前に
「あきらめずに会計事務所に就職する方法」はこちら






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2008年01月17日

開業まもない会計事務所に勤務するリスク

東京都千代田区と千葉県船橋市の税理士法人TOTALの
税理士 高橋寿克です。

Q、
開業まもない(2年くらい)事務所に勤務するのは
廃業リスク以外の注意点はありますでしょうか?

当初は週15時間程度で所長のアシスタント、
一年程度を目処に正社員で担当させていくという求人があったので応募しようと考えているのですが・・・

A、
開業2年で人を雇用する事務所は、営業能力がある方でしょう。
(のれん分け、事務所後継を除く)
そのため、廃業リスクは高くはないと思います。

考えられるリスクは
(1)給与水準が低い
税理士業界は開業当初から利益が出ることは稀です。
以前、知り合いの税理士の方が
(給与13万円の求人票で)
「良い人が募集してこない」
と言っていたときはびっくりしました。
初任給が普通でも昇給が少ないかもしれません。

(2)同僚に優秀な人がいない
優秀な方は、もっと自分が成長できそうな
勉強になるところを選びます。

(3)教育やシステムが不足している。
はじめて人を雇用するときは
組織としてのルールや仕組みもないし
教育のツールも存在しないでしょう。
社会人経験がない人の場合はおすすめできません。

(4)所長にマネンジメントスキルがない
もともと職人的な方が多い上
人を使ったことがないと、
人に対する接し方に欠点があることがあります。
(所長自身はそのつもりはないのですが
職員から見ると、所長のやりたい放題
暴君、絶対君主に見えてうんざりすることも)

(5)所長が忙しすぎる。
2年で人を雇えるということは所長は忙しいはずです。
営業、お客様訪問で事務所にはあまりいないでしょう。

もちろん、これらが全てあてはまるわけではありません。
例外はいくらでもあります。
ただ、上記のうちいくつかは、恥ずかしながら
過去において私が経験してきたことでもあります。
人をきちんと雇用するには技術と経験が必要です。
そのことを私が理解にするのに5年以上かかりました。

今は資金的に余裕がないので、まずはパートで雇って
仕事量が増えてくる1年後には正社員にしたいということかもしれませんね。


=============
片手落ちになるといけないので良い点も
(1)事務所の開業の苦労を横で見ることが出来る。
開業するかどうか迷っている人には良い経験かも。

(2)所長の人柄に合えば、対人的な問題は少ない。
他には嫌なお局さん・番頭さんはいない。

(3)仕事量が少ないかもしれない
もしかしたら所長がいない間
自由にのんびりできるかもしれない


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