2015年11月29日

税理士試験と税理士事務所就職のタイミング

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

ここ数日、10年を超えるお客様と話すことが続いています。共に成長して私以上に頑張っているお客様も多く、
「一緒にビジネスをしよう」とか
「信頼しているから」とか
言われることも多く、この仕事は、

お客様と共に歩み、共に成長できる

良い仕事だなあとしみじみ思っています。
少し仕事で疲れていて、人の優しさが身にしみる秋です。


ご質問はここをクリック


ひら様からのお問合せです。
■年 齢  26才
■性 別  男性
■資 格  簿記2級、簿記論、財務諸表論
■職 歴  なし
■学 歴  MARCH
■会計事務所経験 なし
■居住地  東京

はじめまして。ひらと申します。
いつも拝見させてもらっています。そこで就職についての悩みを聞いて頂けたら幸いです。

大学卒業間際から税理士を目指し始め、大学卒業から現在まで両親の援助により専念で勉強してきました。そういった支えもあり簿財はすんなり合格できましたが、今年の試験(法相受験)は自己採点からみて努力が実りそうにありません。今は法相に消費を加えた3科目を勉強しています。

来年の試験が終わるまで就職活動は控えようと考えていたのですが同年代が社会に出て活躍してしている姿や結婚していく姿を見ていると自分もはやく働かないといけないと思い始めました。
親の考えでは働きながらの勉強は大変なので資格を取ってからの就職を推していますので、まだ2科目しかもっていない段階で就職するのに反対しています。ちなみに親は税理士ではありません。
しかし、試験は水モノのように専念を続けていても受かる保証もなく精神的に疲れたこと、職歴がない年齢に焦りがあること、はやく社会に出たい想いから就職を希望しています。

そこで、就職に関して質問があります。

Q.
(1)いますぐ就職して残りの3科目を働きながら合格を目指す。
(2)来年の試験が終わったタイミングで就職する。ただしこの時点で27歳になっています。
(3)来年の合格発表後に就職する。
この3つの就職のタイミングだとどれが最善なのでしょうか。本心では(1)を希望しますが少しでも科目合格を増やすため(3)のほうがいいのでしょうか。

よろしくお願いします。

A.
私のお勧め順は、
(2)→(1)→(3)です。
前提は、今2年受験専念だとした場合です。
( ∵ 簿財はすんなり合格)

もし、今すでに4年受験専念なら
(1)→(2)→(3)
になります。

A.1  (1)すぐに就職をお勧めしない理由
働きながら税理士試験に合格すること
税理士試験の受験と仕事の両立は大変です。

学校は、お金を払って勉強を教えてもらうところです。
会計事務所は、仕事を一生懸命して、お金をいただくところです。

特に入社当初は仕事ができません。
当然残業もありますし、時間は自由にはなりません。

一方で、仕事は勉強と違ってそれなりに面白いです。
そのため、かえって頭の切り替えは難しい。
難関である法人税法や相続税法が結果が出る前に不合格がわかる状態だと、働き始めて短期間で合格するのはかなり難しいでしょう。

特に、このタイミング(12~1月入社)は、年末調整・確定申告・3月決算と続く最繁忙期の入り口で、会計事務所未経験者にはきついと思います(経験者は1月入社でも問題ありませんし、歓迎されるでしょう)。
会計事務所未経験者の方は、事務所に教育の余裕がある9月入社が楽でしょう。

最近では、採用難で、「税理士試験の合格を支援します」とうたう税理士事務所・税理士法人も増えてきました
(広告だと思って割り引いて読んでください)。
このため、過度な期待を受験生がすることがありますが、正社員はもちろん、パートさんであっても給料分は働かないといけないことに変わりはありません。

税理士試験は、短期集中がおすすめです。その肝は3科目いかに早く合格するかです。
会計事務所は27歳で働き始めるのは決して遅くありません(私も下記のように27歳でした)。
5科目官報合格を目指すなら、
試験勉強に飽きて疲れてきているのはよくわかりますが、
あせる気持ちを抑えてもう少しだけ勉強してみませんか。

(1)のパターンをお勧めするのは週1科目を受験してきた場合や、大学院進学を目指すとき、
そして、勉強を続ける気力がなくなってきたときです。


A.2  (3)発表後就職をお勧めしない理由
私の高校時代は、

大学受験について、男性は
一浪 と書いて ひとなみ (人並み)と読む」

と言われていました。

私よりおそらく年上の ひら様の親の世代なら、同様に考えて受験専念を勧める方も多いでしょう。
最近は、経済環境の変化もあり、現役志向が強まり、一部公立校・放任の中高一貫校以外は浪人してもあまり成績は伸びないといわれるようになってきて、どこの大学も以前よりだいぶ浪人率は減っています。

私は税理士試験の勉強をする前に司法試験を受けていましたが、
当時は合格者の平均年齢が30歳くらいで、10年以上専念し続けて試験を受けるのが普通だという異常な試験でした。
一定の優秀な人間しか受験していなかったのに、自殺者や廃人を多数生み出し、その後、ロースクールが生まれることになりました。

ちなみに、政策通として知られる自由民主党の谷垣偵一幹事長(元総裁)は、麻布・東大法学部卒ですが、司法試験に合格したのは実に34歳です。

司法試験、医学部受験など、
多浪の結果、30過ぎて人生を棒に振る多くの人を見てきました。
どんなに優秀で、どんなに努力してもうまくいくとは限りません。
30代半ばで社会に出ても、もう適合できないかもしれません。

友人の中には何年も税理士試験受験専念を続け、
かえってメリハリがなくなり、自習室に勉強をするふりをするために通って来た人もいます。
2〜3年程度の受験専念がちょうどいいところで、あまり長い期間では多くの人にとっては集中力・気力が続かないのでは。

発表まで待っても、
合格していたら、発表までの4か月は無駄です。
合格しなかったら、受験専念を合格するまで続けるのでしょうか
合格まで受験専念を続ける怖さを知っているので(3)はお勧めできません。


A.3  (2)試験後就職 をお勧めする理由

税理士試験は、司法試験や医学部受験と違って事実上のセーフティーネットがあります。
会計事務所に勤務している者が、税理士に成れなくて自殺したという話は聞いたことがありません。

税理士試験に官報合格していなくて、2科目合格程度で働き始めることができます(というかその方が普通です)。

働きながら合格できれば最高ですが、ダメでも、会計事務所経験者は転職が容易なので数年後にもう一度専念して合格を目指すことができます。

家庭を持って受験専念が無理でも、奥さんの理解があって、飲み会に付き合わなければ(半強制の飲み会が多かったり、遊ぶ機会が多い事務所では合格できません)、空いている時間を勉強に充てて合格できます。

そこまでストイックに勉強出来なければ、週末や夜間の大学院で免除を受けることができます。

あきらめさえしなければ、いつか税理士になることができます。
税理士は人生の立て直しができる資格です。

最近、受験が長くなって勉強に身が入らなくなっていませんか。
今から本気!で勉強を続ければ、最低でも3科目合格になるはずです。
来年の官報合格目指して、勉強頑張ってみませんか。

=============
ちょっと古くなりますが、私は2年ちょっと受験に専念しました。

1年目は本気で勉強して、5科目一度に受験しました。
2年目は暇で、年内は前年受験していない科目(相続税・所得税)を取ってのんびりしていました。
初年度3科目合格の結果を受けて、法人税と週1科目の上級コースに振り替えました。

そこで勉強すればよかったのでしょうが…、

実際には、
(今となっては時効?でしょうが)

勉強に飽きて、ひまなので、「競馬」にのめりこみました。

レース結果をビデオと週刊競馬情報で週40時間くらい徹底的に分析し、
毎週、中山競馬場や府中競馬場に通って1レース10万円で賭けていました。

競馬好きならわかりますが、かなりハイリスクです。
競馬で、車1台分くらい負けました(泣

税理士試験の勉強に戻ったのは5月末になっていました。
そんなこんなで、その年の税理士試験後、
27歳(28歳直前)で働き始めました。
年末の結果は1科目合格で計4科目、最後の1科目にその後苦労して、結局そこからさらに5年かかりました。

「たられば」はないでしょうが、競馬をしなければ2年で税理士試験は合格していたかもしれません。
たかだか2年を勉強し続けるのもできない、飽きっぽい怠け者です。

もっともそうだったら、今とは全く違った人生だったでしょう。

20代なら、過去を振りかえって
もっと違った、もっと良い人生があるのではと悩む人も多いでしょう。

でも、仕事、結婚、子供や親との関係、自分の健康、
うまくいく部分と、そうではない部分を経験して思うものです。


人生は1度きりだからおもしろい


だから、怠け者でも、飽きっぽくても
その人なりに今日も生きているのです。
=============



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