2016年09月
2016年09月22日
公的機関でのお仕事と税理士試験の勉強
税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。
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ころ様からのお問合せです。
■年齢 34歳
■性別 女性
■資格 簿記2級 運転免許
■学歴 MARCH レベル
■職歴 2部上場メーカーでの営業事務11年
国立研究開発法人の経理2カ月
■会計事務所経験 なし
■居住地 関東
■その他 2歳になる子供が一人おります
初めまして。
私は大学卒業と同時に入社した会社で11年間営業事務として勤務してきました。
現在2歳になる子供が一人おりますが、子供を出産後もすぐに職場に復帰して、時短勤務をしておりました。
しかし、実際には残業することや持ち帰りの仕事ばかりで、この先長く勤めることは厳しいと感じました。
同じように忙しいならば、もっと専門的な業務をしたいと思い、簿記2級を取得しました。そして、近所の国立研究開発法人の任期付の経理職に転職しました。
しかし、公的機関ではあまり経験にはならないということを周りから聞き、心配になっております。
確かに仕事は単純なチェック作業のみで、正職員の人のみがもっと深い仕事を担当できるようになっています。
幸いなこととしては、現在は残業もなく、時間的に少しゆとりができたので、1日に少なくとも2、3時間の勉強時間を確保できそうなことです。
そのため、何か勉強をしたいと考えています。まずは簿記一級、簿記論、財務諸表論のいち1つくらいを、あと2年以内に取得できないかなと考えております。
しかし、もし頑張って2年で取得できたとしても、36歳になってしまいますので、未経験での就職はやはり厳しいでしょうか?営業事務の経験しかないので不安に感じております。
Q.
この先の進路について、先生のアドバイスをいただけたらありがたいです。
どうぞよろしくお願い致します。
A.
(1)公的機関の任期付の経理の仕事について
残念ですが、あまり経験にならないという周りの方の意見はおそらく正しいと思います。
仕事のレベル的にも高くなく、速さも求められず、普段はあまり忙しくないはずです。
続けていてもキャリアとしてはほとんど評価されせん。
むしろ、ぬるい環境で時を過ごした弊害を採用側は心配します。
国立研究開発法人の仕事の良い点は、
周りは頭のいい、スマートで穏やかな人が多く、無理な仕事は振られず、
暇なので自由度は高く、きつくないので資格の勉強もしやすく、楽なのに
(任期や予算、枠の都合があり、先が見えないだけに)給料は普通か普通以上でしょう。
さらに、ころ様の場合、近所ですからなお都合がいい。
2〜5年間(制度次第です)家計を助けるためだというならそれもありでしょう。
ただ、今後の長いキャリアを考える場合の選択とは言いにくいでしょう。
(2)簿記1級について
簿記1級は、工業簿記がしっかり学べるので上場企業の経理では役に立ちます。
ただ、上場企業経理の中途採用は経験者か会計士等になります。
税理士事務所への転職では、簿記2級で十分です。
(3)税理士資格試験について
今夏の採用面接で感じたのは、
「正社員」には受験勉強をさせていない税理士法人・税理士事務所が多いということです。
その中には、ホームページ等で「受験生支援!」と唄っている事務所もありました。
実際には勉強しているのは「パート」さんだけという話でした。
最近も、ある100人規模の成長中の税理士法人の職員(科目合格者)の方と話した際に
「自分が入社してから科目合格した者は一人もいない。」
「自分が新しい歴史を作る」
と言われたのにはびっくりしました。
受験と仕事の両立は大変ですし、その分仕事に手を抜かれると給料は多くは払えません。
そうすると不満になって辞められてしまいます。だから、そもそも勉強させないでその分給料を払います。
パートなら、実際に働いてくれた時間分だけ払えばいいし、社会保険負担がなければ事務所は楽だし、自分で勉強してくれるのは事務所にとってもありがたいのです。
簿記論・財務諸表論は、税理士資格を目指すならエントリー科目です。
ただ、子育て中の30代の主婦の再就職には必ずしも必要とされません。
なまじ、努力して試験勉強しない方が会計事務所にとってありがたかったりすることも多いのが実情です。
(女性でも20代独身なら受験生は歓迎されます)
会計事務所を目指す女性は真面目な方が多いです。
高校や大学時代、そして新卒後しばらくは社会でも、「真面目」な「努力」は評価されました。
でも、実社会では「結果」で評価されます。中小企業である会計事務所ではなおさらです。
資格を持っているかよりも、どれだけ仕事をしてくれるかでその方の評価は決まります。
真面目な女性の中にはこれを理解できない方もいます。
「私はこれだけ努力して、家事や育児を犠牲にして
貴重な20〜30代を費やして、専門学校の受験費用や大学院の学費を払って、税理士資格や科目を取ったのに事務所に評価されないのはおかしい…」
過去の努力は事務所にとっては関係ないことなのに、
自分の努力を自分が一番知っているゆえに、埋没費用(サンクコスト)を認められないのです。
「どこかにもっと私を評価してくれるところがあるはずだ」
青い鳥探しが始まります。
競争が激しくなり、また、組織化が進み個人ではなく組織の信用で仕事をするようになると
資格を持っているという個人の価値は、営業の一部の場面を除き急速に低下します。
今やBIG4をはじめとする大手税理士法人・税理士事務所は、税理士試験に合格していても、税理士登録をしない女性がほとんどだったりします。
(4)今後について
若さは有限です。
特に転職市場では、30代前半までと30代後半では評価が違ってきます。
30代後半でも、パートなら近所の会計事務所なら間口は開いていますが、正社員だと急に狭くなるような気がします。
また、この年代の働き始めの2年の差は将来の仕事の質にも影響するでしょう。
残念ながら、30代半ばから子育て中の主婦が税理士試験をはじめても、税理士になれるのは40代半ばです。その間、子育てや家庭に負荷がかかり過ぎます。
どうしても独立したかったり、自分のプライドや人生の記念に税理士資格を取っておきたいなどの強い思いがなければ税理士試験受験中心の生活はお勧めしません。
(30代スタートで受験を優先する場合は、1〜2年専念することをおすすめします)
もし、ころ様が会計事務所を選んでいただけるのであれば、今の職場になじみ過ぎると、会計事務所に慣れるのに時間がかかることになる気がします。
(実際、税理士法人TOTALでも、公的機関からすぐの転職者は、スピードやプレッシャーへの適応に時間がかかることが多く、入社後しばらくは苦労なさっています)
早めに転職活動をしてお子さんが2歳と小さいので、片道30分圏くらいの近くの税理士事務所をさがしてまずは数年働いてみることをおすすめします。
遠くの大手税理士法人や会計法人のパートに、受験生や主婦が通勤1時間以上かけて通うのはお勧めできません。
勤めはじめた税理士事務所があまりいい事務所でなければ30代後半のうちに転職する。
税理士事務所で実際に働いてみて、余裕があれば、自分の仕事の幅を広げるために税理士試験を受けること自体は反対しません。
アベノミクスでも「女性の活躍推進」がたびたび言われています。
それだけ大きな社会問題になっているということです。
家事・育児と仕事の両立は大変です。
残念ながら、あれも・これも は難しいし、時間と若さは有限です。
何がしたいか、何ができるかをじっくりと考えてみてください。
=============
税理士法人TOTALでは、(男女差別と言われるかもしれませんが)
男性には若い方には、資格試験のための勉強をお勧めしています。
女性は、バックオフィスのスタッフや主婦には受験は必ずしも勧めていません。
(それでも受験生、そして税理士になったママも多いですし、
受験していない女性スタッフも仕事のための勉強はなさっています)
幸い、科目合格者、官報合格者とも例年輩出しています。
担当割や試験休暇、専門学校の学費負担等の支援を行っていますが、
それでも仕事で結果を求められながら合格するのは大変です。
試験に合格しても、給料が急に上がるわけではありません。
担当する仕事量・質、売上を中心に評価されることになります。
(もちろん、営業マンやマネージャー、縁の下の力持ちは別途評価します)
=============
※なお、この件に関するコメントは下記のコメント欄をご利用ください。
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■学歴 MARCH レベル
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国立研究開発法人の経理2カ月
■会計事務所経験 なし
■居住地 関東
■その他 2歳になる子供が一人おります
初めまして。
私は大学卒業と同時に入社した会社で11年間営業事務として勤務してきました。
現在2歳になる子供が一人おりますが、子供を出産後もすぐに職場に復帰して、時短勤務をしておりました。
しかし、実際には残業することや持ち帰りの仕事ばかりで、この先長く勤めることは厳しいと感じました。
同じように忙しいならば、もっと専門的な業務をしたいと思い、簿記2級を取得しました。そして、近所の国立研究開発法人の任期付の経理職に転職しました。
しかし、公的機関ではあまり経験にはならないということを周りから聞き、心配になっております。
確かに仕事は単純なチェック作業のみで、正職員の人のみがもっと深い仕事を担当できるようになっています。
幸いなこととしては、現在は残業もなく、時間的に少しゆとりができたので、1日に少なくとも2、3時間の勉強時間を確保できそうなことです。
そのため、何か勉強をしたいと考えています。まずは簿記一級、簿記論、財務諸表論のいち1つくらいを、あと2年以内に取得できないかなと考えております。
しかし、もし頑張って2年で取得できたとしても、36歳になってしまいますので、未経験での就職はやはり厳しいでしょうか?営業事務の経験しかないので不安に感じております。
Q.
この先の進路について、先生のアドバイスをいただけたらありがたいです。
どうぞよろしくお願い致します。
A.
(1)公的機関の任期付の経理の仕事について
残念ですが、あまり経験にならないという周りの方の意見はおそらく正しいと思います。
仕事のレベル的にも高くなく、速さも求められず、普段はあまり忙しくないはずです。
続けていてもキャリアとしてはほとんど評価されせん。
むしろ、ぬるい環境で時を過ごした弊害を採用側は心配します。
国立研究開発法人の仕事の良い点は、
周りは頭のいい、スマートで穏やかな人が多く、無理な仕事は振られず、
暇なので自由度は高く、きつくないので資格の勉強もしやすく、楽なのに
(任期や予算、枠の都合があり、先が見えないだけに)給料は普通か普通以上でしょう。
さらに、ころ様の場合、近所ですからなお都合がいい。
2〜5年間(制度次第です)家計を助けるためだというならそれもありでしょう。
ただ、今後の長いキャリアを考える場合の選択とは言いにくいでしょう。
(2)簿記1級について
簿記1級は、工業簿記がしっかり学べるので上場企業の経理では役に立ちます。
ただ、上場企業経理の中途採用は経験者か会計士等になります。
税理士事務所への転職では、簿記2級で十分です。
(3)税理士資格試験について
今夏の採用面接で感じたのは、
「正社員」には受験勉強をさせていない税理士法人・税理士事務所が多いということです。
その中には、ホームページ等で「受験生支援!」と唄っている事務所もありました。
実際には勉強しているのは「パート」さんだけという話でした。
最近も、ある100人規模の成長中の税理士法人の職員(科目合格者)の方と話した際に
「自分が入社してから科目合格した者は一人もいない。」
「自分が新しい歴史を作る」
と言われたのにはびっくりしました。
受験と仕事の両立は大変ですし、その分仕事に手を抜かれると給料は多くは払えません。
そうすると不満になって辞められてしまいます。だから、そもそも勉強させないでその分給料を払います。
パートなら、実際に働いてくれた時間分だけ払えばいいし、社会保険負担がなければ事務所は楽だし、自分で勉強してくれるのは事務所にとってもありがたいのです。
簿記論・財務諸表論は、税理士資格を目指すならエントリー科目です。
ただ、子育て中の30代の主婦の再就職には必ずしも必要とされません。
なまじ、努力して試験勉強しない方が会計事務所にとってありがたかったりすることも多いのが実情です。
(女性でも20代独身なら受験生は歓迎されます)
会計事務所を目指す女性は真面目な方が多いです。
高校や大学時代、そして新卒後しばらくは社会でも、「真面目」な「努力」は評価されました。
でも、実社会では「結果」で評価されます。中小企業である会計事務所ではなおさらです。
資格を持っているかよりも、どれだけ仕事をしてくれるかでその方の評価は決まります。
真面目な女性の中にはこれを理解できない方もいます。
「私はこれだけ努力して、家事や育児を犠牲にして
貴重な20〜30代を費やして、専門学校の受験費用や大学院の学費を払って、税理士資格や科目を取ったのに事務所に評価されないのはおかしい…」
過去の努力は事務所にとっては関係ないことなのに、
自分の努力を自分が一番知っているゆえに、埋没費用(サンクコスト)を認められないのです。
「どこかにもっと私を評価してくれるところがあるはずだ」
青い鳥探しが始まります。
競争が激しくなり、また、組織化が進み個人ではなく組織の信用で仕事をするようになると
資格を持っているという個人の価値は、営業の一部の場面を除き急速に低下します。
今やBIG4をはじめとする大手税理士法人・税理士事務所は、税理士試験に合格していても、税理士登録をしない女性がほとんどだったりします。
(4)今後について
若さは有限です。
特に転職市場では、30代前半までと30代後半では評価が違ってきます。
30代後半でも、パートなら近所の会計事務所なら間口は開いていますが、正社員だと急に狭くなるような気がします。
また、この年代の働き始めの2年の差は将来の仕事の質にも影響するでしょう。
残念ながら、30代半ばから子育て中の主婦が税理士試験をはじめても、税理士になれるのは40代半ばです。その間、子育てや家庭に負荷がかかり過ぎます。
どうしても独立したかったり、自分のプライドや人生の記念に税理士資格を取っておきたいなどの強い思いがなければ税理士試験受験中心の生活はお勧めしません。
(30代スタートで受験を優先する場合は、1〜2年専念することをおすすめします)
もし、ころ様が会計事務所を選んでいただけるのであれば、今の職場になじみ過ぎると、会計事務所に慣れるのに時間がかかることになる気がします。
(実際、税理士法人TOTALでも、公的機関からすぐの転職者は、スピードやプレッシャーへの適応に時間がかかることが多く、入社後しばらくは苦労なさっています)
早めに転職活動をしてお子さんが2歳と小さいので、片道30分圏くらいの近くの税理士事務所をさがしてまずは数年働いてみることをおすすめします。
遠くの大手税理士法人や会計法人のパートに、受験生や主婦が通勤1時間以上かけて通うのはお勧めできません。
勤めはじめた税理士事務所があまりいい事務所でなければ30代後半のうちに転職する。
税理士事務所で実際に働いてみて、余裕があれば、自分の仕事の幅を広げるために税理士試験を受けること自体は反対しません。
アベノミクスでも「女性の活躍推進」がたびたび言われています。
それだけ大きな社会問題になっているということです。
家事・育児と仕事の両立は大変です。
残念ながら、あれも・これも は難しいし、時間と若さは有限です。
何がしたいか、何ができるかをじっくりと考えてみてください。
=============
税理士法人TOTALでは、(男女差別と言われるかもしれませんが)
男性には若い方には、資格試験のための勉強をお勧めしています。
女性は、バックオフィスのスタッフや主婦には受験は必ずしも勧めていません。
(それでも受験生、そして税理士になったママも多いですし、
受験していない女性スタッフも仕事のための勉強はなさっています)
幸い、科目合格者、官報合格者とも例年輩出しています。
担当割や試験休暇、専門学校の学費負担等の支援を行っていますが、
それでも仕事で結果を求められながら合格するのは大変です。
試験に合格しても、給料が急に上がるわけではありません。
担当する仕事量・質、売上を中心に評価されることになります。
(もちろん、営業マンやマネージャー、縁の下の力持ちは別途評価します)
=============
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2016年09月12日
会計事務所の事業承継とM&A
税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。
最近、ダイエットをしています。
4か月ちょっとで26キロ痩せました。
(もとが太すぎただけです)
急に痩せたため、顔にしわが出来てしまい、
「老けた」
「やつれた」
「迫力なくなった」
と妻には言われてます。
あげくには
「癌になった?」
と心配してくれる方も。
ガーン!
さんざんです。
先日も久しぶりにお会いした方に
本気で健康状態を心配されました。
運動もして、健康には注意しているつもりなのですが、
やり過ぎは良くないですね。
お客さまにはご心配をおかけします。
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木枯らし様からのお問合せです。
■年齢 31歳
■性別 男
■資格 H25年 簿記論・財務諸表論合格
H27年 消費税法合格
H28年 法人税法・固定資産税受験
■職歴 営業2年→経理5年→専念1年
■学歴 早慶レベル
■会計事務所経験 なし
■居住地 大阪
はじめまして。
特定を避けるため多少濁して書く部分もありますがご容赦いただけると幸いです。
私は働きながら簿財消まで取り、その後1年間受験に専念して法人税法と固定資産税を受験しました。
どちらも専門学校の解答速報ではボーダーラインを5点ほど上回る事が出来ましたが、法人税は専門学校ごとに解答がかなり割れており、固定資産税は計算の最終値を1つ間違えていた(恐らく計算ミスです)為不合格であっても仕方がないレベルでした。
その為受験にある程度理解のある事務所を探していたのですが、先日後継者を探している税理士法人の紹介を受け面接を受けました。
結果はまだですが、感触は良かったと思います。
この税理士法人は従業員が10名程度、税理士は創業者夫婦のみでどちらも60歳overだそうです。
Q.1
このような税理士法人が私のような会計事務所未経験者を後継者候補として採用する事は普通ありえるのでしょうか?
もし普通ありえないとすればどのような裏事情が考えられるでしょうか?
Q.2
私は将来的に開業したいと思っていましたが、自分自身で開業する場合と後継者として収まる場合はどの様な相違があるでしょうか?
お忙しいとは思いますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
A.1
所長が60代以上なら普通にありえます。
税理士も、60代になると毎年の税制改正を押さえて新しい税法について行ったり、
コンピューター・ソフトの変化についていくのはつらくなってきます。
そんなとき、若くて優秀な後継者がいたらなあと思うでしょう。
夫婦以外に税理士がいないということは社内に税法がわかる優秀なスタッフはいないということです。
そのレベルの事務所には、ITに強いスタッフもおそらくいないのではないでしょうか。
木枯らし様は年齢的にも、ポテンシャル的にも、資格的にも、(色に染まっていない)キャリア的にも60代の税理士夫婦にとって最高の後継者候補に見えることでしょう。
A.2
(1)自分で開業する場合
最初はほぼお客様ゼロからのスタートになります。昔ほどのれん分けはありません。
所長1人が営業している20人以下の税理士事務所で育つと
開業当初2〜3年は経験がなく営業もできないで苦労するでしょう。
営業ができるようになったら、次は小さな組織にいたために、人の採用・管理の仕方を知らないで苦労するでしょう。
そこも苦労して乗り越えたら、次は標準化・仕組み作りで苦労するでしょう。
その後も、次から次へと課題は出てきます。
大きくなろうとすると苦労の連続です。本当に安定するには平均して10年くらいはかかります。
(いまだに私は苦労しています)
その間、プライベート・家庭もかなり犠牲になります。
ただ、それゆえに営業力や、経営者としての地力、時間の使い方も身に付くし、達成感も大きくなります。
また、どこまでやるか、何をやるかは自分で決められるので自由度は高くなります。
従業員10人の中堅事務所を作るのも、のんびりマイペースで1人で仕事をするのも、少数のパートさんだけ雇うのも自由です。もちろん1000人を超える事務所を目指すこともできます。
(2)後継者として収まる場合
最初から一定規模の売上があり、それなりの数のスタッフがいます
長い歴史で作られた事務所の信用やルールがあるため、
短期的には営業力もあまり必要としませんし、今までと大きく変えなければ安定しています。
ただ、これは諸刃の剣で
後継者は自力で営業する訓練をあまりしないので、
衰退しはじめたら苦しむことになります。
安定しているということは、変化を嫌い、成長の機会を失うということでもあります。
引き継いだスタッフは、自分よりも年上だったり、先代の言うことは聞いても自分の言うことは聞かないかもしれません。
<後継者を目指す場合の注意点>
私の知っている後継者探し2例
1.40年近くかかりました
お子さんがいなかったので50代から「後継者募集」と採用広告を出し、
有望な素直な若者を採用するも
厳しすぎる性格、厳しすぎる要求のため、毎年のように後継者候補を次々に首にし、
結局、80代半ばで孫のような若者を養子にしました。
90近くでお亡くなりになり代替わりしましたが、
後継者は事務所の経営には興味がなく衰退していっています。
2.お子さんが合格すると良いのですが
娘さんが二人のため、受験させるもなかなか科目合格も進まず、適当なお婿さんも見つからない。
アラフォーになってしまったお嬢さんの1日も早い合格を祈ります。
木枯らしさんが注意しなくてはいけないのは、
・実際の事業承継は20年後かもしれない。
税理士の平均年齢は60代前半です。
サラリーマンならとっくに引退する年齢でも、まだまだ現役です。
80歳くらいは普通で90歳までやる方もいます。
奥様も税理士なのでなおさらです。
それまで経営権は移らないかもしれません。
・途中で気が変わって後継者を変えたり、事務所を売ることになるかもしれません。
最近では会計事務所のM&Aも盛んです。
木枯らしさんに譲るよりも、仲介業者が営業にきて事務所を他の税理士法人に売るかもしれません。
最大手の税理士法人はこのくらいで1億円近く出すと言うでしょう。
その場合は、お客様は引き継がれますが、スタッフの多くはついていけなくてやめることになるかもしれません。
中堅の税理士法人も譲渡先候補として名乗りを上げるかもしれません。
その頃、事務所が小さくなっていたら、仕事はないけれどお金はある公認会計士・税理士が買うかもしれません。
それだけのお金を木枯らし様が勤務しながら貯めることは難しいでしょう。
=============
税理士法人TOTALでも、会計事務所のM&Aは過去に4回行っています。
そのうち2回は、スタッフが辞めないで済むように、所長先生が最大手に売らないで
税理士法人TOTALを「ホワイトナイト(白馬の騎士)」として期待してくれたものでした。
せっかく受け入れることに慣れてきたので、今後も、案件によっては会計事務所を買おうと思っています。
関東エリアに限らず、
将来的には、大阪、名古屋、仙台、福岡、広島、札幌に出店したいのでその場合はM&Aは有力な選択肢です。
先日も将来、譲渡してもいいかなあという感じの先生と会食いたしました。
採用やマネジメントは疲れるしもうやりたくない。
気の合うお客様と楽しく仕事をしたいという所長先生はおられませんか。
譲渡希望の税理士先生がおられましたらお気軽に問い合わせください。
仲介手数料(各々6〜10%が双方分)がかからないように直接取引がお得ですよ(笑)
=============
・10人前後の事務所の所長は難しい。
ある程度の成功体験があるため、アクが強く、自分に自信があるため内心は我が強いことも多い。
一方で人を使う力に欠けるためそれ以上の組織が作れなかったので、所長も事務所としても弱点を抱えている。
・一番うまくいくとしたら娘婿
息子が税理士になれない場合、娘に期待します。ただ、娘さんを税理士にするより、優秀な娘婿をもらう方が簡単です。
この場合は30代半ば以降には代替わりが進むでしょう。
夫婦仲の維持が最大の問題ですが。
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また、このサイトもありがたいことに皆様のご質問をいただき、事例が増えてきました。
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記事の無断コピーや一部利用は著作権侵害で違法です。
記事を商業利用するには、高橋寿克の事前の明示許諾が必要です。
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利用料の金額等、詳しくは税理士法人TOTALまでお問い合わせください。
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税理士法人TOTAL 高橋寿克です。
最近、ダイエットをしています。
4か月ちょっとで26キロ痩せました。
(もとが太すぎただけです)
急に痩せたため、顔にしわが出来てしまい、
「老けた」
「やつれた」
「迫力なくなった」
と妻には言われてます。
あげくには
「癌になった?」
と心配してくれる方も。
ガーン!
さんざんです。
先日も久しぶりにお会いした方に
本気で健康状態を心配されました。
運動もして、健康には注意しているつもりなのですが、
やり過ぎは良くないですね。
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■年齢 31歳
■性別 男
■資格 H25年 簿記論・財務諸表論合格
H27年 消費税法合格
H28年 法人税法・固定資産税受験
■職歴 営業2年→経理5年→専念1年
■学歴 早慶レベル
■会計事務所経験 なし
■居住地 大阪
はじめまして。
特定を避けるため多少濁して書く部分もありますがご容赦いただけると幸いです。
私は働きながら簿財消まで取り、その後1年間受験に専念して法人税法と固定資産税を受験しました。
どちらも専門学校の解答速報ではボーダーラインを5点ほど上回る事が出来ましたが、法人税は専門学校ごとに解答がかなり割れており、固定資産税は計算の最終値を1つ間違えていた(恐らく計算ミスです)為不合格であっても仕方がないレベルでした。
その為受験にある程度理解のある事務所を探していたのですが、先日後継者を探している税理士法人の紹介を受け面接を受けました。
結果はまだですが、感触は良かったと思います。
この税理士法人は従業員が10名程度、税理士は創業者夫婦のみでどちらも60歳overだそうです。
Q.1
このような税理士法人が私のような会計事務所未経験者を後継者候補として採用する事は普通ありえるのでしょうか?
もし普通ありえないとすればどのような裏事情が考えられるでしょうか?
Q.2
私は将来的に開業したいと思っていましたが、自分自身で開業する場合と後継者として収まる場合はどの様な相違があるでしょうか?
お忙しいとは思いますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
A.1
所長が60代以上なら普通にありえます。
税理士も、60代になると毎年の税制改正を押さえて新しい税法について行ったり、
コンピューター・ソフトの変化についていくのはつらくなってきます。
そんなとき、若くて優秀な後継者がいたらなあと思うでしょう。
夫婦以外に税理士がいないということは社内に税法がわかる優秀なスタッフはいないということです。
そのレベルの事務所には、ITに強いスタッフもおそらくいないのではないでしょうか。
木枯らし様は年齢的にも、ポテンシャル的にも、資格的にも、(色に染まっていない)キャリア的にも60代の税理士夫婦にとって最高の後継者候補に見えることでしょう。
A.2
(1)自分で開業する場合
最初はほぼお客様ゼロからのスタートになります。昔ほどのれん分けはありません。
所長1人が営業している20人以下の税理士事務所で育つと
開業当初2〜3年は経験がなく営業もできないで苦労するでしょう。
営業ができるようになったら、次は小さな組織にいたために、人の採用・管理の仕方を知らないで苦労するでしょう。
そこも苦労して乗り越えたら、次は標準化・仕組み作りで苦労するでしょう。
その後も、次から次へと課題は出てきます。
大きくなろうとすると苦労の連続です。本当に安定するには平均して10年くらいはかかります。
(いまだに私は苦労しています)
その間、プライベート・家庭もかなり犠牲になります。
ただ、それゆえに営業力や、経営者としての地力、時間の使い方も身に付くし、達成感も大きくなります。
また、どこまでやるか、何をやるかは自分で決められるので自由度は高くなります。
従業員10人の中堅事務所を作るのも、のんびりマイペースで1人で仕事をするのも、少数のパートさんだけ雇うのも自由です。もちろん1000人を超える事務所を目指すこともできます。
(2)後継者として収まる場合
最初から一定規模の売上があり、それなりの数のスタッフがいます
長い歴史で作られた事務所の信用やルールがあるため、
短期的には営業力もあまり必要としませんし、今までと大きく変えなければ安定しています。
ただ、これは諸刃の剣で
後継者は自力で営業する訓練をあまりしないので、
衰退しはじめたら苦しむことになります。
安定しているということは、変化を嫌い、成長の機会を失うということでもあります。
引き継いだスタッフは、自分よりも年上だったり、先代の言うことは聞いても自分の言うことは聞かないかもしれません。
<後継者を目指す場合の注意点>
私の知っている後継者探し2例
1.40年近くかかりました
お子さんがいなかったので50代から「後継者募集」と採用広告を出し、
有望な素直な若者を採用するも
厳しすぎる性格、厳しすぎる要求のため、毎年のように後継者候補を次々に首にし、
結局、80代半ばで孫のような若者を養子にしました。
90近くでお亡くなりになり代替わりしましたが、
後継者は事務所の経営には興味がなく衰退していっています。
2.お子さんが合格すると良いのですが
娘さんが二人のため、受験させるもなかなか科目合格も進まず、適当なお婿さんも見つからない。
アラフォーになってしまったお嬢さんの1日も早い合格を祈ります。
木枯らしさんが注意しなくてはいけないのは、
・実際の事業承継は20年後かもしれない。
税理士の平均年齢は60代前半です。
サラリーマンならとっくに引退する年齢でも、まだまだ現役です。
80歳くらいは普通で90歳までやる方もいます。
奥様も税理士なのでなおさらです。
それまで経営権は移らないかもしれません。
・途中で気が変わって後継者を変えたり、事務所を売ることになるかもしれません。
最近では会計事務所のM&Aも盛んです。
木枯らしさんに譲るよりも、仲介業者が営業にきて事務所を他の税理士法人に売るかもしれません。
最大手の税理士法人はこのくらいで1億円近く出すと言うでしょう。
その場合は、お客様は引き継がれますが、スタッフの多くはついていけなくてやめることになるかもしれません。
中堅の税理士法人も譲渡先候補として名乗りを上げるかもしれません。
その頃、事務所が小さくなっていたら、仕事はないけれどお金はある公認会計士・税理士が買うかもしれません。
それだけのお金を木枯らし様が勤務しながら貯めることは難しいでしょう。
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税理士法人TOTALでも、会計事務所のM&Aは過去に4回行っています。
そのうち2回は、スタッフが辞めないで済むように、所長先生が最大手に売らないで
税理士法人TOTALを「ホワイトナイト(白馬の騎士)」として期待してくれたものでした。
せっかく受け入れることに慣れてきたので、今後も、案件によっては会計事務所を買おうと思っています。
関東エリアに限らず、
将来的には、大阪、名古屋、仙台、福岡、広島、札幌に出店したいのでその場合はM&Aは有力な選択肢です。
先日も将来、譲渡してもいいかなあという感じの先生と会食いたしました。
採用やマネジメントは疲れるしもうやりたくない。
気の合うお客様と楽しく仕事をしたいという所長先生はおられませんか。
譲渡希望の税理士先生がおられましたらお気軽に問い合わせください。
仲介手数料(各々6〜10%が双方分)がかからないように直接取引がお得ですよ(笑)
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・10人前後の事務所の所長は難しい。
ある程度の成功体験があるため、アクが強く、自分に自信があるため内心は我が強いことも多い。
一方で人を使う力に欠けるためそれ以上の組織が作れなかったので、所長も事務所としても弱点を抱えている。
・一番うまくいくとしたら娘婿
息子が税理士になれない場合、娘に期待します。ただ、娘さんを税理士にするより、優秀な娘婿をもらう方が簡単です。
この場合は30代半ば以降には代替わりが進むでしょう。
夫婦仲の維持が最大の問題ですが。
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また、このサイトもありがたいことに皆様のご質問をいただき、事例が増えてきました。
ご質問の前に、同様な質問が無いかご確認いただけると幸いです。
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記事の無断コピーや一部利用は著作権侵害で違法です。
記事を商業利用するには、高橋寿克の事前の明示許諾が必要です。
商業利用(おまとめサイト等を含む)は原則として有料になります。
利用料の金額等、詳しくは税理士法人TOTALまでお問い合わせください。
また、違法なコピーを発見した方は通報いただけると幸いです。
BIG4から上場企業経理を目指す方へ
税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。
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たわし様からのお問合せです。
■年齢 24歳
■性別 男
■資格 H27 簿記論 財務諸表論 取得
TOEIC 700
今年 法人 消費 受験
■職歴 なし
■学歴 今年の3月に某旧帝大工学部を卒業
■会計事務所経験 なし
■居住地 都内
■その他 10月よりBIG4税理士法人
初めまして。いつもブログ拝見させて頂いております。
この度は今年の税理士試験を踏まえて自分の将来を相談をさせていただければと思います。よろしくお願い致します。
卒業論文に追われつつも何とか乗り切り卒業後かなり追い込みをかけて専門学校で二科目とも合格確実圏まで到達することができたのですが、今年の試験の結果は不合格になってしまうだろうという手応えとなってしまいました。
ただ落ち込んでばかりもいられないので、今後について先生の御意見を頂ければと思います。
Q.1
現在税理士として独立したいと考えておりません。しかし、租税の考え方に興味があることや語学力の向上を目指したいことから今は国際税務を主軸としたキャリアを積みたいと考えております。
ただずっとBIG4に従事するということは現実的ではないため、将来的には上場企業の経理等の転職も視野に入れているのですが、この場合事業会社への転職の際、税理士資格が必須になる場合が多いのでしょうか?
もし必要である場合、消費税法のみ来年受験し、タイミングを見計らって大学院も視野に入れております。
Q.2
税理士法人内での出世は内勤が多いとされる大規模な税理士法人であっても有資格>経験という序列が一般的なのでしょうか?
Q.3
事業会社において上場企業に対する税務業務の経験は評価されるものなのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
A.1
若ければ必須ではないでしょう。
たわし様の場合、学歴的に上場企業のポテンシャルにおそらく達しています。
上場企業の経理・財務の枠は原則としてプロパーの社員が当てられます。
例外的に公認会計士やBIG4の出身者が中途で採用されます。
むしろ、何年もかけて税理士資格を取ってじっくり経験を積むよりも、
上場企業に行くなら第2新卒枠で入って経理に希望を出した方が良いような気がします。
A.2
マネージャ職等、ある一定以上の役職に達するとそこから上は、有資格が要求されることが増えるはずです。
対外的に営業上必要であること、それによって仕事の幅が広がること、部下の統率もしやすいことなどです。
資格だけでなく、(経験というよりは)仕事ができることは当然の前提です。
A.3
中途の経験者採用なら、(一定のポテンシャル・学歴を前提に、)業務の経験がないと経理では採用されないと思います。
=============
個人的な感想ですが、上場企業の経理をキャリアの目標にするなら、
旧帝や早慶レベル以上の人は、税理士試験の勉強をしてBIG4に行く意味はあまり感じません。
就職活動を最初からしっかり準備してやって、新卒や第2新卒でそのまま上場企業に進んだ方がよほど採用されやすいし、企業選択の幅も広くなります。
新卒でなら財閥系にしろ業界最上位にしろ可能性はありますが、BIG4から中途では、もしかしたら上場企業の中でも下位に属する企業か、上場子会社で後悔することになるかもしれません。
出世だって明らかにプロパーの方が中途より有利でしょう。
日東駒専レベル以下や、コミュニケーション能力が劣っていて就職活動に失敗して、税理士資格とBIG4経験で補強して上場企業に入りたいというならありうる選択だとは思いますが。
勉強したことを結果に結び付けたいという気持ちはわかりますが、
本当に求める未来が何なのかはよく考えてみてください。
サンクコストの呪縛に縛られないように。
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■性別 男
■資格 H27 簿記論 財務諸表論 取得
TOEIC 700
今年 法人 消費 受験
■職歴 なし
■学歴 今年の3月に某旧帝大工学部を卒業
■会計事務所経験 なし
■居住地 都内
■その他 10月よりBIG4税理士法人
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この度は今年の税理士試験を踏まえて自分の将来を相談をさせていただければと思います。よろしくお願い致します。
卒業論文に追われつつも何とか乗り切り卒業後かなり追い込みをかけて専門学校で二科目とも合格確実圏まで到達することができたのですが、今年の試験の結果は不合格になってしまうだろうという手応えとなってしまいました。
ただ落ち込んでばかりもいられないので、今後について先生の御意見を頂ければと思います。
Q.1
現在税理士として独立したいと考えておりません。しかし、租税の考え方に興味があることや語学力の向上を目指したいことから今は国際税務を主軸としたキャリアを積みたいと考えております。
ただずっとBIG4に従事するということは現実的ではないため、将来的には上場企業の経理等の転職も視野に入れているのですが、この場合事業会社への転職の際、税理士資格が必須になる場合が多いのでしょうか?
もし必要である場合、消費税法のみ来年受験し、タイミングを見計らって大学院も視野に入れております。
Q.2
税理士法人内での出世は内勤が多いとされる大規模な税理士法人であっても有資格>経験という序列が一般的なのでしょうか?
Q.3
事業会社において上場企業に対する税務業務の経験は評価されるものなのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
A.1
若ければ必須ではないでしょう。
たわし様の場合、学歴的に上場企業のポテンシャルにおそらく達しています。
上場企業の経理・財務の枠は原則としてプロパーの社員が当てられます。
例外的に公認会計士やBIG4の出身者が中途で採用されます。
むしろ、何年もかけて税理士資格を取ってじっくり経験を積むよりも、
上場企業に行くなら第2新卒枠で入って経理に希望を出した方が良いような気がします。
A.2
マネージャ職等、ある一定以上の役職に達するとそこから上は、有資格が要求されることが増えるはずです。
対外的に営業上必要であること、それによって仕事の幅が広がること、部下の統率もしやすいことなどです。
資格だけでなく、(経験というよりは)仕事ができることは当然の前提です。
A.3
中途の経験者採用なら、(一定のポテンシャル・学歴を前提に、)業務の経験がないと経理では採用されないと思います。
=============
個人的な感想ですが、上場企業の経理をキャリアの目標にするなら、
旧帝や早慶レベル以上の人は、税理士試験の勉強をしてBIG4に行く意味はあまり感じません。
就職活動を最初からしっかり準備してやって、新卒や第2新卒でそのまま上場企業に進んだ方がよほど採用されやすいし、企業選択の幅も広くなります。
新卒でなら財閥系にしろ業界最上位にしろ可能性はありますが、BIG4から中途では、もしかしたら上場企業の中でも下位に属する企業か、上場子会社で後悔することになるかもしれません。
出世だって明らかにプロパーの方が中途より有利でしょう。
日東駒専レベル以下や、コミュニケーション能力が劣っていて就職活動に失敗して、税理士資格とBIG4経験で補強して上場企業に入りたいというならありうる選択だとは思いますが。
勉強したことを結果に結び付けたいという気持ちはわかりますが、
本当に求める未来が何なのかはよく考えてみてください。
サンクコストの呪縛に縛られないように。
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