2015年12月

2015年12月30日

転職エージェントと会計事務所・経理への転職

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

ご質問はここをクリック

しゃま 様からのお問合せです。
■年齢 38才
■性別 女
■資格 日商簿記2級
■職歴 業種:消費者金融、
     職種:経理事務
     期間:9年(就業期間は13年、在職中です)
     転職歴:2回(サービス業)
■学歴 高卒
■会計事務所経験 なし
■居住地 都市圏

現在、転職を考えています。エージェントを利用したところ、担当の方にスキル不足と言われ経理職、会計事務所への転職は厳しいと伝えられました。

Q.
不足しているスキルは税務業務です。税務申告は税理士にすべてを任せております。
転職はせず短大へ行き税理士受験資格を取得を考えていますが、他にスキル不足を補える方法はあるでしょうか。

A.
率直に言って、相談する相手(転職エージェント)を間違っているような気がします。

転職エージェントは、人材を企業に紹介する仕事です。
紹介料は、働く人の年収の30%くらいが普通です。
年収500万円の人を紹介して150万円になります。

高いですね。

とってもうちでは払えません。

これだけの金額を、紹介会社に払う企業はお金がある大企業が中心になります。
一部の大手税理士法人と慢性的な人不足で即戦力を求める会計事務所以外、会計事務所業界ではほとんど人材紹介サービス・エージェントを使っていません。

「会計事務」は、女性に人気がある職種で有効求人倍率は0.5倍前後で不足感はありません。
最近、会計事務所業界で問題になっているのは応募者のではなく、です。
このため、税理士・有資格者や科目持ちの会計事務所経験者ならともかく、未経験の職員採用に転職エージェントを使う会計事務所はまれです。

経理職・税理士・会計士をターゲットとした、会計業界用の転職エージェントは、
会計事務所ではなく、「大企業の経理」に送り込むのが主な仕事です。

大企業では、基幹人材となる正社員は社内で育てるのが基本です。
大企業でもITの活用で一般事務職は「正社員」から「派遣社員」に置き換わって激減しています。
参照) 「派遣社員と教育(会計事務所編)」 

転職エージェントにお金を払ってでも求める人材は、連結決算・連結納税をコントロールするための経験がある即戦力が中心でしょう。
会計士や税理士、連結決算を組む実務経験がある方…。
エージェントの担当の方にスキル不足と言われたのはそういう意味だと思います。
(顧問税理士がいる中小企業の経理で税務スキルで採否が決まるとは考えにくいです)
減点主義の大企業では、高卒である点や、消費者金融という経歴も残念ながらマイナス評価されます。

しゃま 様の場合は、会計事務所や中小・中堅企業の経理への転職の方が現実的でしょう。

なお、しゃま様はすでに税理士受験資格をお持ちなので、短大へ行く必要はありません。
ちょっとわかりにくいですが、税理士試験の受験資格は、
 (1)学歴(大卒、短大卒) 
 (2)資格(簿記1級、全経上級)
 (3)職歴
です。
職歴は、銀行に限らず、一般の事業会社の経理経験2年以上で大丈夫です。
受験資格はかなり広く認められています。
税理士試験の受験資格について

職務経歴書」をもらってください。

もっとも、しゃま様の場合は、税理士試験の受験を個人的にはあまりお勧めしません。
今から上場関連企業に経理として入るには、最難関の「法人税法」に合格して一定の実務経験が必要でしょう。合格まででも数年かかってしまいます。

税理士試験はスピードと暗記力が重要な試験で、若ければ簡単ですが、アラフォーで始めるにはつらい試験です。

会計事務所に入るだけなら
男性は、2科目以上合格しているかどうかは重要なポイントですが、
女性の場合は、税理士試験の会計科目の合格と経理実務経験はほぼ同等に評価されます。
(男女差別と批判されそうですが、たくさんの会計事務所経営者との交流から感じる実情です)

経理事務9年という実務経験を生かして、早めに転職活動を開始することをお勧めします。

エージェントに頼るのではなく、自分でさがし、応募する方が良いでしょう。
ハローワークにいったり、ホームページを調べたり、たくさんの媒体を使って頑張ってみてください。
新卒のときと同様の熱意で30社でも50社でも履歴書を出してみれば、どこか決まると思います。
それでも決まらなければ、
あきらめずに会計事務所に就職する方法

スキル不足を補えるのは、実務経験が一番です。
転職活動頑張ってくださいね。

それ以外で強いて言うなら
会計事務所なら、税理士試験(「法人税法」、「消費税法」、「相続税法」)の勉強(合格しなくてもいい)、
経理職なら、簿記1級でしょう。

=============
最近では、働く人も新卒と違って、忙しいからか、転職活動で楽をして面倒を避け、
どこかいい条件の所が向こうから来てくれないかなあ といった「受け身」の傾向が見られます。

自分に合った会社、近くだったり、会社の考え方に共鳴出来たり、キャリアがきちんと生きたり、今後のキャリアプランに合っていたりといったことを考えて積極的に行動し、伝えられる人が減っています。
採用する側としては、自社のことをよく考えてきてくれた人の方が安心ですし、採用しやすいです。
=============







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2015年12月27日

派遣社員と教育(会計事務所編)

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

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kura 様からのお問合せです。
■年齢  35才
■性別  男性
■資格  日商簿記2級
■職歴  正社員歴なし
■学歴  日東駒専卒
■会計事務所経験 なし
■居住地 東京 

はじめまして
大学卒業してから正社員経験がなく
派遣を転々してきました。

仕事内容はデータ入力や書類チェックやコールセンターが主な仕事でした。
日商簿記2級もあり30歳から経理の仕事を志望していましたが、かなわず簿記1級も勉強するも挫折。
将来が不安ながらも仕事があり暮らしていけるため、現実に目を向けずに生きてきました。

35歳になり、将来に不安がでてきまして、色々と考えた結果、
今更ながら業界年齢が高い税理士業界に興味をもちました。
この仕事をすれば健康に気をつかえば死ぬまで社会と関わりをもつことができ、かつ老後のお金の心配をあまりしなくてもいいかもという安易な考えで
今年の簿記論と財務諸表論を受験しましたがどちらもB判定でした。

前置きが長くなりましたが、自分はこの業界で働きたいと思っています。

Q.
このような経歴ですとこれから先受験しても正社員としての就職は難しいでしょうか。
アルバイトから社員登用の可能性がある事務所にまずは入社すれば可能性はあるのでしょうか。
30代半ばで働きたいと思ってもここの業界は難しいのでしょうか

A.
コールセンターでコミュニケーション能力が身についていれば正社員になれるかもしれません。
2科目合格すれば、正社員になりやすいでしょうし、アルバイトで入社しても正社員になれる可能性はあります。
アルバイトで入った事務所で正社員になれなくても、会計事務所経験者として評価されるので他の会計事務所に正社員で転職しやすくなります。

税理士事務所の業界は、比較的年齢が高くてもキャリアチェンジができる数少ない業界です。
20代後半〜30代前半が望ましいですが、女性なら30代後半でもそれほど問題になりません。
男性未経験者の場合、30代後半ならコミュニケーションスキルか、税理士科目があった方が正社員に採用されやすいでしょう。
kura様の場合、正社員経験がないこととゼロ科目で残念ながら若干不利です。
パート・アルバイトの方が採用されやすくなっているので、スタートは正社員にこだわらず、アルバイトでもやむを得ないかもしれません。

小売りや飲食といった立ち仕事、プログラマーやSEといった納期のきつい仕事、介護その他の現業系の汚れ仕事、営業のようなノルマを抱えた仕事は優秀な女性には人気がありません。
専門技能を持っている人以外は、どうしても家庭と両立しやすい一般事務職を女性は求めることになります。
大企業ではITの活用で一般事務職は正社員から派遣労働に置き換わって激減しています。
人手不足でも、「一般事務」の求人倍率は今でも0.2倍程度と極端に人余りです。
(5人に1一人しか仕事がない)
「会計事務」は、専門性がある分良いですが、それでも有効求人倍率は0.5倍前後で不足感はありません。
(問題になっているのは応募者の質です)

地元密着の事務職で安定して働き続けられる会計事務所は女性に人気で、パンチャーやファイリングはパートでまかなえるので、単価の高い派遣社員を必要としません。
パートさんの中には、もともと優秀な方や受験生も多く、正社員への転換は普通にみられます。
正社員になるには、責任感に加えてコミュニケーション能力、専門知識のいずれかは必要になります。

今の30代後半の方は、新卒時に就職氷河期で、即戦力になれるか、コミュニケーション能力があるかで評価され、不幸にして正社員になれなかった方は大変でした。
望まずに派遣社員、パート、そしてニート(実質は失業者)になる人も…。

小泉政権で労働の自由化が進められ、竹中平蔵現パソナ(人材派遣会社)会長も大臣をしており、若年者のパートや派遣労働の危険性はあまり認識されていませんでした。
派遣は、「自由な働き方」、「新しい働き方」ともてはやされたり、
正社員になれないのは「自己責任」と言われたりもしていました。

参照 「経理派遣と正社員
この元記事は、このブログを開始した2007年当時に、派遣労働の危険性を喚起したくて書いたものです。
いま読み返しても当時の危機感、熱さを思い出します。

派遣社員は、雇用が不安定です。
更新の保障はなく、専門技術がないと、
事務職は契約打ち切りで30代後半で実質的に定年になります。

有期雇用契約なので、会社としては「教育」する必要も福利厚生を整える必要はありません。
会社は、ある種、部品として割り切って使うことになります。
教育しないし、いつかいなくなるので重要な仕事・責任ある仕事は任せません。
教育されない上に、社内的なことにはたずさわらせないので、コミュニケーション能力も磨かれません。
(コミュニケーション能力のない人にとっては気楽でいいとも言えますが)
社会的にも評価が低く結婚(男性の場合)、転職時や住宅ローンを組む際には不利になります。

賞与、退職金や交通費が無く、教育コストもかけずに済み、40代以降の面倒を見る責任もないので、時給にするとパートの1.5倍程度と高く見えるのです。

若者にはぜひ言いたいと思います。

今の時給の高さにだまされないでほしい。

人手不足の今は、正社員になる大チャンスです。
できれば、多少条件が悪くても正社員になってほしい。それが無理ならパートから正社員になれるような仕事でも良い。

若いうちは作業も早く、物覚えもいいでしょうからパートや派遣で時間を切り売りできます。
40代になるとそうはいきません。

コンピューターでは簡単に置き換わらないもの、
専門知識の蓄積(複合的な専門知識)とコミュニケーション能力を磨き続けることが社会では求められ続けるのです。

=============
税理士法人TOTALでは、本職・有資格者でなくても、
男性スタッフが、当たり前に結婚し、住宅ローンを組み、子育てをしています。
 住宅ローンが過大で心配なスタッフもいますが… (^_^;)

私は、スタッフを採用すると30年どうやって「成長」してもらうかを考えます。
150人いたら、150通りの人生を考えます。

新入社員(パートも含む)には声の出し方や大きさ、あいさつの仕方、電話の取り方も教育します。
法律用語やビジネス文書についても教えます。

若いうちは、若い起業家相手に勢いだけでいけますが、いつかは限界が来ます。
40代には40代の、50代には50代の仕事をやってもらいます。
そのためには30代のうちに変化や成長を体感させる必要があります。
単調に同じ仕事を何年も続けさせたりしません。
常に「成長」を求め、より技術的・精神的に高いレベルの仕事をしてもらいたいと思います。
(60歳をすぎたら、のんびりでもいいですよ)

そのためには若いうちからの勉強と資格の取得が重要になります。
スタッフには、「人材」・「人財」として投資を続けています。
税理士試験の勉強には金を出す分、口も出します。
30代のうちに男性は全員、税理士になってもらいたいと言っています。

税理士法人TOTALの経営理念は
「〜あなたと共に歩み、あなたと共に成長したい〜」
です。
=============


会計事務所は、大企業にはかないませんが、他の中小企業や資格に比べるとかなり恵まれています。
最近の「資格では食べられない」と言われる状況でも、無資格職員でも食べられる業界です。
継続的な人間関係を使った効率化と若さゆえの長時間労働がそれを可能にしています。
もっとも、それ故に資格を取る勉強をやめてしまう人が多い業界でもあります。
資格を評価しない・資格をとらせない大型税理士法人も増えていて、そこで働く人やひいては業界の将来を危惧しています。

20代、30代の間、勉強させないで、仲間意識を持たせて長時間労働をさせれば給与はそれなりに高くなります。
でも、税理士はあくまでも、ライセンスがあっての専門職です。
仕事と勉強の両立は大変ですが、20代、30代は飲み会、遊びの時間を削って、ときには家庭の協力を得てプライベートを犠牲にしてでも歯を食いしばって勉強してほしいと思います。

税理士なってはじめて見えてくる世界や、得られる信用があります。
専門知識とコミュニケーション能力を磨き、資格をとっておかないと
経営者の年齢による劣化や時代の変化に遅れて40代以降苦しくなる業界です。
(40代後半以降、子育てでお金もかかるようになります)

採用面接では、(他の事務所の)中堅職員さんが、
所長の高齢化や、親から子への代替わりで、リストラにあったとわかるケースがあります。
(本人は自覚していなかったりしますが)
そうなる前に、転職したり、資格を取っておいた方が安全です。

今年も、税理士試験の結果がでました。
合格した方は、おめでとうございます。
不合格の方、残念でした&お疲れ様でした。
来年に向かってもう次の戦いは始まっています。

受験生のみなさん頑張ってください。






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2015年12月25日

税理士の学歴

よくある質問に
「税理士の学歴はどれくらいですか?」
というのがあります。

国税庁のホームページによると
第65回税理士試験合格者 835名のうち
 ・大学在・卒      634名(80.7.%)
 ・短大卒         20名(2.4%)
 ・専門卒         69名(8.3%)
 ・高校卒         61名(7.3%)
 ・その他         11名(1.3%)
となっており、実際に友人を見ても、
中央、日大、明治、早稲田といった中堅大学卒が多いという印象です。

高校卒・専門卒は、若くして勉強を始めておられる方が多いですね。

なお、税務署出身の方は、
最近は大卒者(「国税専門官」)出身が多いですが、
以前は、高卒で経済的に余裕のない優秀な方を選抜していた時代があり
今のOB税理士がその頃の方なので高卒の方が多いです。

税理士法人TOTALでもOBの税理士(その方は大卒ですが)に手伝っていただいています。

=============
<税理士の学歴に関する注意点>

早稲田大学、慶応大学、中央大学、関西大学
大学院法学研究科補佐人研修 修了
とあったら、
税理士なら誰でも受講できる研修を受講したということで
学歴」とは全く関係ありません
(学歴誤認を誘導しようという意図を感じてしまいます)

私も、東京大学大学院のオープン講座でも受けてみようかな。
オープンキャンパスを学歴扱いはさすがにみっともないですね。

それよりは、大学院入試は学部よりもだいぶ広き門ですし、
60代半ばで暇になったら、東京大学大学院で、心理学、哲学、宗教など、実務にあまり役に立たない学問を学んでみようかな。
(実は私の夢だったりします)

大学院での学歴ロンダリングかぁ。
東大法学部コンプレックスが私にはいまだにあるようです。
税理士法人TOTALは東大卒もそれなりの人数もいますし、まだこだわっていたらちょっとカッコ悪いですかね。
(優秀な部下に恵まれてうれしいです)
=============



税理士法人TOTALの場合、
試験組税理士(有資格者を含む)は
東京大学、一橋大学、早稲田大学、慶応義塾大学、立教大学、明治大学、中央大学、法政大学、高校卒等です。

スタッフは
東京大学(院)、名古屋大学、大阪大学、早稲田大学(院)、慶応義塾大学、筑波大学、東北大学、千葉大学、お茶の水女子大、上智大学、明治大学、立教大学、青山学院大学、法政大学、学習院大学、日本大学、獨協大学、東洋大学、東北福祉大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学、
その他大学、短期大学、各種学校・高校です。

なお、当税理士法人は
会計事務所経験、職歴、経験、人柄、資格も同じように高く評価しており
学歴は採用・昇進の条件にはしていません。

このため、高校卒や専門学校卒の方にも
マネジメント業務をしていただいていますし
パートナー(社員。一般企業でいう役員)・本部長も、部門を背負ってくれている人もいます。
学歴と仕事の相関性は特にありません。

当税理士法人に学閥はありません。
私は早大卒ですが、残念ながら?稲門を特にひいきすることはありません。
(卒業生が多いので結果として稲門は多いですが)

男女差別と言う声が聞こえてきそうですが
男性社員には全員に資格者になってもらいたいと思っています。
このため採用基準は標準的な税理士になれるかどうかです。
女性は家庭との両立を考え、試験より「経験」や「人柄」を重視して採用しています。

税理士法人TOTALは基本的にはポテンシャル採用なので
未経験者も積極的に採用しますが
会計事務所経験者の採用はより積極的です。
5年以上の会計事務所経験者の方は
学歴にかかわらず皆さん優秀ですね。
長くがんばれたということが能力の証明です。

ご応募 お待ちしています。

zeirisisyusyoku at 00:08コメント(0) この記事をクリップ!
税理士の学歴 

2015年12月19日

税理士は、税務に関する法律家

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

昨日は、平成27年度(第65回)税理士試験の合格発表がありました。
合格された方、おめでとうございます。

税理士法人TOTALでも、
官報合格した方、大学院在学中で3科目合格になり試験を終えられた方が出ました。
(これで5年連続官報合格者を輩出しています)。
仕事との両立は大変だったことと思います。

おめでとう!

科目合格の報告も週明けにはあることでしょう。
(以前書いた「消費税法」の件は、合格率も戻り、専門学校のボーダーラインが高すぎたようでほっとしています)

一方で、毎年のことではありますが、がんばったのに不合格だった方もおられます。
来年の合格を、いつにもまして祈念したいと思います。


今日は大原簿記学校の就職説明会です。
多くの志高い税理士試験受験生が、あきらめずにいつの日か合格し、
よりよい税理士に育ち、税理士業界、そして社会の発展に寄与して欲しいと願っています。


ご質問はここをクリック

JM様からのお問合せです。
■年齢  37才
■性別  男性
■資格  全経上級、簿記論、財務諸表論
 H27年度受験科目 所得税、相続税、国税徴収法  
■職歴 パチスロ店長、会計事務所、一般企業
(昨年8月からは受験に専念し、現在は合格発表まで法人税、消費税を勉強しています。)
■学歴 高卒
■会計事務所経験 1年半 正社員 担当15件
■居住地 埼玉県

はじめまして。
ブログなど拝見させていただき、受験生のために積極的に時間を使われておられ、このような方もいらっしゃるのだと少し感激しています。

以下、就職とは直接関係ないのですが質問させてください。

Q.1
先生が尊敬する税理士さんはいらっしゃいますか?
いらっしゃるとしたらどのような税理士さんでどこに魅力を感じておられるのでしょうか?

Q.2
租税正義の概念を共有できない顧客に対しては、どのようなスタンスをとられるのでしょうか?
先生のご意見は金言であると思いましたので、自身の今後の方向性に活かしたく質問させていただきます。

〜質問の背景〜
昨年ですが経理を手伝っていた親族の会社の税務調査を税理士さんにお任せしたところ冤罪的事実認定を受け重加されましたが調査は速やかに終わりました。また調査期間中に税理士である友人に事実認定の見通しや取引の正当性の立証方法を聞いたところ、的を得た回答は得られませんでした。
(友人は税理士法人でそれなりの地位にあります。)

私自身は前職で弁護士さんに相談する機会が多々あり、適宜適切なアドバイスに大変優秀な方達だなと感じておりました。
税理士は税法を扱う法律家だと考えて、これを矜持として受験に専念したわけですがどうも違うようだなと考えるようになりましたので質問させていただきました。

A.1
尊敬する というとちょっと重いのですが、
ある部分勝てないな、素敵だなと思う税理士さんは結構たくさんいます。

勤務していた2人の所長には今でも感謝してます。
Y先生は、会計分析の技術、現場を見る力
M先生は、包み込む性格のやさしさと人としての誠実さ
を尊敬しています。

会計業界の大御所の税理士の、時代を読む眼もすばらしいし、
ピカ一の交渉力のある寝技師の税理士ともお付き合いさせていただいていますし
メディア戦略が素晴らしい先生もおられます。
税法マニアの勉強熱心な税理士、
どんなに疲れていても細かい気遣いを欠かさない税理士
メルマガ営業が天才的な税理士、
アラフォーで経営者として明らかに勝てないなという大きさがある税理士、
男の魅力一杯で、男が惚れる税理士や
アラサーで企画力・行動力が素晴らしい税理士も
尊敬しています。

一生懸命税理士業務をしていると、幸いトップクラスの税理士の方とお会いする機会に恵まれます。
結果を残している税理士の先生は魅力的な方が多いです。
弁護士や大企業幹部のような勉強ができるスマートな方よりも、
たたき上げて迫力や味がある方が多いです。
お会いして話をしたりお酒を飲むと、ライバルであると同時に友人になれます。
一人一人挙げていると、きりがないかもしれません。
まだまだ、お会いしてみたい税理士の先生もたくさんいます。

A.2
今年の税制改正(消費税)をめぐる財務省の前例のないドタバタぶりと、自公の政党間及び自民党内の政治的駆け引きを見ていると、「租税正義」というようなお題目を唱えるのは少し気がひけます。

野田前総理は郷里の選出でよくお会いする方ですし、
早稲田大学のゼミの先輩は、安倍政権の中枢で頑張っておられます。
官僚として国家を支えて頑張っている小学校や開成中学・高校の同級生、クラブの先輩・後輩もいます。
(昔は、私も国家のために官僚や政治家になって頑張ろうと夢見ていました。
今は、一税理士として、お客様やスタッフの幸せのために頑張りたい、それがひいては社会・国家のためになればと思っています)
国家を動かし、支える人々の、誠実さ、能力の高さ、そして人間ゆえの限界も知っているので、
私は、飯塚先生のように「不撓不屈」の精神で国家権力に対して闘うつもりも、逆に迎合するつもりもありません。

ただ、税理士という資格が、法律によって保護された規制業種である以上
社会的な信用をなくさないように、脱税に注意するのは当然のことです。
国税庁も税理士監理官を設置して、税理士に対する管理を強めています。
安易に脱税に手を染め、懲戒になる税理士・公認会計士が増えており、残念です。
税理士に対する懲戒処分等

税理士法によって、納税義務の適正な実現のために特別にその権利を認められた
税理士は、「税務に関する法律家」 です。

租税法律主義に基づき、税務行政が行われており
(この公平さは役所の中でもかなり秀逸です)
税理士は、税務調査の場面では、事実認定と、法律の解釈を争うことになります。
事実認定は、裁判の場面を想定して、普段から挙証責任や立証方法を考慮した資料を作成・保存しておく必要があります。

冤罪的事実認定に伴い重加算税を課され、忸怩 (じくじ)たる思いをなさったことでしょう。
JM様が感じておられるように、実際には法律家として法律を理解している税理士は残念ながら多くはないのかもしれません。
法律を正確に理解していない・知らない税理士だと、事前の準備も足りず、適切な主張をすることもできずに、何となく調査官が言う金額で税額が決まってしまうこともあるでしょう。
「税務署は、お土産がないと帰らない」
というのは不勉強な税理士の言い訳に過ぎません。

税理士業務をきちんとこなそうと思うと、本法はもとより、租税特別措置法、施行令、施行規則、通達、判例、書籍、毎年の税制改正大綱を読む必要があります。実務は結構大変です。
(だから私は60代前半で実務家は引退したいなと思っています)

税理士が法律に疎いのは、
(1)税理士試験を目指す人は、論理に強い人よりは数字が好きな経済人タイプ
 法律家を目指す人は、司法試験や司法書士試験を受験することが多い。

(2)税理士試験は、財務省・国税庁の意向で通達行政を前提とした暗記タイプの試験
 このことは実務家登用試験としては有効ですし理解出来ます。
ただ、このため大手専門学校で、法律学、法解釈学を教えることはほぼありません。

私は元司法試験受験生で、それなりに法律を勉強していました。
・専門学校のベテラン講師が、法律用語を間違って使いまくっていたこと
・理論サブノートが、法律の美しさ・精緻さを著しく損なっており作り直すのに時間がかかったこと
・法律を確認したくて法規集を開いていたら、「法規集を見る人がいるんだ」と受験仲間に驚かれて、そのことにびっくりしたこと
は私の受験時代の思い出です。
(久しぶりに思い出しましたが、ちょっと書き過ぎですね)

この弱点を補うため、税理士法人TOTALでは、入社すると法律用語の研修資料も配布しています。
税理士は、税務に関する法律家
という言葉を普段から、私はスタッフに繰り返し伝えています。
社内研修も続けており、
税務調査では、納税者の立場に立って、適切な主張・立証をします。

税理士法人TOTALは、税務調査に強いです。
申告是認率(調査で修正・指導されなかった割合)は高めですし、かなり意識しています。
国家権力にマークされると怖いので?ホームページ上にはあまり書いていませんが。
(逆に、「税務調査に強い」とホームページで宣伝しているいくつかの税理士法人が、実は申告是認はほとんどないと知り、ある意味すごいなあとは思ったことがありますが…)

税理士法人TOTALは、コンプライアンスを重視しています。
ただ、ガチガチに保守的な運用をしたらお客様の役に立ちません。
合法的な節税は、企業経営の重要な課題です。

起業したてのお客様は、すべてお行儀が良い人ばかりではありません。
「経営の神様」と言われている松下幸之助だって、最初から「神様」だったとも、聖人・道徳家のようなことを言っていたとも思えません。
お客様に物を売り、社員を採用し、人を巻き込み、社会に認められるためには
正しいことを正しく行う重要性を認識して変わっていかれたのだと思います。

起業家の方は、元々は少しやんちゃだったり、無理をしたがる方も多いでしょう。
このため、若い起業家のお客様を最初からきれいごとで間口を狭めて断ることはあまりありません。

税理士と納税者との間には信頼関係が必要です。
きちんとした節税を徹底的に行うのが大前提ですが、
脱税は中期的に会社の成長・発展に役立たないことは理解していただくよう説明しています。

信頼関係が築けない脱税志向が強い納税者は、
TOTALと合わないのでその方からお断りされることもありますし、
変わる見込みがないような悪質な場合は、残念ではありますが、こちらからお断りすることもあります。

私は、お客様とはほとんどお酒を飲みません。慣れあう関係は好きではありませんし、数百社のお客様の決算打ち合わせを直接担当しているので体が持たないから、お気持ちだけありがたくいただいて辞退することが多いです。
ただ、がんばって結果を出した社長にごくたまにおつきあいさせていただくことがあります。
そんなお客様のお一人と、先日初めてお酒を飲みました。

「裏でうまくやろうとしていた連中はみんな消えていった。
先生に会えてよかったよ。」


(実は、その社長はお酒を飲まれませんでした)


従業員が多くなってくると、直接お客様を担当しなくなる所長の方が多い業界です。
100人を超える税理士法人で現場に出ている代表者は珍しいでしょう。
TOPは、税務実務ではなく「経営」をすべきだという意見は正しいとも感じています。
それでも私は、毎日現場に出て、お客様やスタッフの声に耳を傾け続けています。
お客様のお役に立てるようにお話したり、逆に勉強させていただいたり…。
一緒に頑張ってきたお客様の中には、会社を伸ばして頑張っておられる社長さんもたくさんおられます。
そんな方との会話が私は大好きです。






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2015年12月13日

女性教員の会計事務所への転職 

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。


妊娠や出産、育児を理由に職場で不利益な扱いをするマタニティーハラスメント(マタハラ)を経験したことがある女性は、正社員で21%、派遣会社員は48%にのぼるそうです(厚生労働省発表)。

少子化で労働人口が減り女性の就業に期待がかかるなか、アベノミクス「一億総活躍社会」に向けて、女性が安心して働き続けられるような対策が、国にも私たち企業にも求められます。


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ぎん様からのお問合せです。
■年 齢  27才
■性 別  女性
■資 格  簿記2級
■職 歴   教員5年目
■学 歴  MARCH理学部卒
■会計事務所経験 なし
■居住地  東京

初めまして。検索からこのブログを発見し、過去の記事を拝見致しました。
税理士事務所への転職について質問させてください。

Q. 転職の時期について
前年度の3月に税理士になろうと決意をしたものの、業界未経験のため、働きながら資格を取るにしろ、まずは転職をしようと考え、今年の6月、11月に日商3級・2級を取得しました。
税理士科目については12月から勉強を始めていますが、
転職サイトに登録してみたものの、実情としては科目合格や実務経験があることが暗黙の了解であるということを悟りました。

そうは言っても、2級所持未経験でも雇ってくれる事務所はあるようですが、
教育業界にとどまった状態で科目合格をしてから転職を始めるべきなのかなと思い始めました。
非常勤講師をしながらであれば比較的時間が取れるので勉強しやすい環境であるのは確かです。
ただし、実務未経験のまま年齢を重ねてしまうことに恐怖を感じる自分もいます。

どのタイミングで転職をすべきなのかわからなくなってしまいました。
アドバイスをいただけたらと思います。

宜しくお願い申し上げます。

A.
お読みいただきありがとうございます。

参照) 「女性の家事・育児と会計事務所の仕事の両立
にまとめられています。

常勤の若い教師は、都市部では大変だとお聞きしています。
朝が早いのに、若手は部活の顧問をすることも多く、夜や週末もつぶれます。
 中学・高校は、私立の場合、進学実績を上げるための小テスト・補講等も日常化し、その準備や採点も負荷となっておられます。そういえば、高校の先生には男性が多いですね。
 小学校は、未就学児の家庭のしつけが以前より不十分で、体力の弱い女性だと子供たちは手加減しないので、下手をすると学級崩壊の恐れがあります(長女のクラスはそのため担任の先生が退職なさいました)。
さらに、子供だけでなく親(モンスターペアレンツ)にも頭を悩まされます。
他の方のお子さんを育てる女性教師が、自分の子育てをするイメージがわきにくいという皮肉な状況です。
地方では、ゆっくりと時間が流れ、人的にも余裕もあり、尊敬もされる教師は「いい仕事」ですが、
東京では女性が一生続けられるか悩まれる方も多いようで、会計業界に転職してくる方もおられます。

なお、実情として暗黙の了解で科目合格や会計事務所実務経験を求めるのは転職サイト(人材ドラフト等)に高いお金を払っている即戦力が欲しい事務所か中堅以上の税理士事務所です。

家の近くの小規模事務所は、科目合格者よりも素直でくせのない未経験者を求めていたりします。
また、中堅以上の税理士法人も、激務で離職率が高いところを除くと、女性やパートには広く門戸を開いているところも多いでしょう。


どのタイミングで転職をすべきかは、
ぎん様が仕事に何を求め、ライフプランをどうしたいかによって変わると思います。

結婚や、出産、子育て、旦那さんの転勤によって働き方が変わる女性にとって、仕事とどう向き合うかは人によって大きく変わりますし、一方で、予測にも限界があります。

1.安定した事務仕事がしたい場合
 (1)税理士資格取得にこだわらないとき
12月は採用シーズンです。今すぐ転職活動をしましょう。
会計事務所は、将来、結婚出産等でどこに行ってもある専門的な事務仕事で、2〜3年働けば会計事務所経験者として転職には困りません。

 (2)税理士資格はそれなりにあった方が良いと思うとき
来年夏に転職しましょう。
経済的に可能なら受験専念が望ましいでしょう。最低でも1月から簿記論・財務諸表論を取ります。
1日平均10時間、7か月勉強できる自信があれば消費税法と合わせて3科目受講します。

経済状況によっては非常勤講師をしながら受験でも構いません。この場合は簿記論・財務諸表論を取ります。
本試験の手ごたえが悪くても、ぎんさんの学歴・若さなら働きながらでも簿・財は合格できます。

2.税理士に何が何でもなりたい場合
(1)経済的に可能なら受験専念が望ましいでしょう。
1月から簿記論・財務諸表論・消費税法の3科目を受講します。1日10時間勉強するつもりでがんばりましょう。

(2)経済的に難しければ非常勤講師をしながら受験します。
1月から簿記論・財務諸表論を取ります。試験後、法人税法又は消費税法を勉強して税理士試験の結果を待ちます。それによって翌年の受験科目が変わります。

会計事務所への転職は2.(1)、 2.(2)とも試験で3科目合格のある程度の手ごたえがあった夏になります。手ごたえがよくわからなければ、試験結果を待っても構いません。
女性の場合は特に、いつか大学院に行っても良いくらいの気楽さの方が人生設計をしやすいかもしれません。

税理士試験は、受験期間が長くなるのが特徴です。自分の人生の優先順位をきちんと考えてみてくださいね。


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税理士法人TOTALでは、男性には税理士資格取得を奨励していますが、女性には必ずしも求めていません。男女差別だというご意見もありますが、女性のライフプランを考えると多様性があっていいのではないかと思っています。

むしろ、パート・正社員をフレキシブルに変えられるようにして、スタッフの近くに出店を続けて通勤時間を短くし、仕事と家庭の両立を支援しています。

安心して産める・子供を育てられる環境を求めて他業種から転職してこられる方も多く、実際に入社してしばらくすると、結婚、出産ラッシュになります(笑)。
現在も8人(累計 延べ25人)の方が産休・育休中で、子育て中の主婦は全体の3分の1近くになります。

あんまり書くと、出産するために入社する方が増え過ぎるのでスタッフには書かないように止められています。
期待されすぎると困るので、あえて補足すると、うちは、女性バックオフィスの給料は必ずしも高くないですよ。会計業界の相場くらいに過ぎません。

また、税理士法人TOTALにも教師出身者や、専門学校の講師出身者の方がおられて、うまくキャリアを生かしてくれています。
私自身は「教育」が得意ではないので、うらやましいかぎりです。
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2015年12月08日

税務署出身者の会計事務所への就職

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

税理士法人TOTALでは、入社前から元々知り合いの方が多いです。
専門学校はもとより中学・高校・大学の同級生、前職の同僚、学生時代のアルバイト仲間、ご近所さん…。
そういうときには、お互いに情報交換をしているようです。
友人にうちの税理士法人を勧めていただいているようなのでありがたいことです。

そう言えば、沓掛税理士は私の高校の同級生です。


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まこと様からのお問合せです。
■年 齢  30才
■性 別  男性
■資 格  簿記論、財務諸表論
       受験:消費税(今年)相続税(来年)
■職 歴  国税(大学卒業時から)
■学 歴  MARCH
■会計事務所経験 なし
■居住地  東京

はじめまして、よろしくお願い申し上げます。
私は現在、国税で調査の仕事をしております。
税理士になりたいとの強固な意志により、昨年から受験し始めました。
昨年無事会計科目は受かりました。

そこで単純な質問で申し訳ないのですが、

Q.
自分のような経歴でも、会計事務所の需要はあるでしょうか?
客観的なご意見をお聞かせいただければ幸いです。

A.
国税出身、30歳、2科目持ちという条件でという意味なら
間違いなく需要はあります。

税理士業務は、税務署と同じ論点を、納税者の視点に立ってチェックするのが基本業務です。
大学卒業後、研修を受け、調査の現場にいたなら、知識も一定程度ありますし、
何より、事実認定の加減を体で知っています。
国税という「組織」に合った動きも教育されています。

しいて違いを言うなら、
税務署:納税者を見たら脱税者だと疑え
税理士:納税者は一生懸命経営をしている善良な市民
と立場が違うこと、
税理士は、税金の計算のみならず、高度な知的サービス業として、経営そのものを多方面からサポートできることが求められること
だと思います。

==================
税理士法人TOTALでは、国税OBのベテランの方に税務調査対策を行っていただくとともに、経験から得られる知識を教えていただいています。
また、アラサーの税務署出身の方にも内定を出したことがありますが、残念ながら辞退されて他の税理士法人に就職なさいました。
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今はそれでなくても会計業界は人不足で売り手市場になっています。
まこと様のコミュニケーションに問題がなければ、需要はありますし、内定は簡単に出ると思います。




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