2011年03月

2011年03月05日

会計大学院進学と税理士

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

確定申告も今がピーク、このあと、3月決算(5月申告)まで一年で一番忙しい時期が続きます。
このため、ご質問いただいた方には、返事が大変遅くなり、ご迷惑をおかけします。

なお、税理士法人TOTALでは、新宿出店に合わせてスタッフの増員をしています。
外回りの方、サポートスタッフともにご応募お待ちしています。
採用に関してはこちら

ご質問はここをクリック

T様よりご質問です。

■年齢 28歳
■性別 男性
■資格 日商簿記1級、シスアド、基本情報
■職歴 SE(3年)→1部上場経理(3年)
■学歴 駅弁
■会計事務所経験 なし
■居住地 それ以外の地方
■その他、特殊事情


今が将来の方向性をある程度決める時期だと思っており、大変悩んでおります。

将来は漠然と会計系(会計士、税理士)士業を生かした仕事がしたいと思い現在の会社に転職しました。
上場経理ではありますが、転職サイト等に乗ってる実務経験を詰める環境ではないと思います。
また簿記1級に受かった後、1年前から会計士の勉強をしており、
今年の4月から一度退職し会計士の勉強の為、無職のヘッジの為会計大学院に行きながらの勉強を考えております。
(夜間も考えましたが地方の為、社会人大学院がありません)

しかし色々なサイトを見ますと「実務経験」の有無が非常に重要であり、私も若くないこともあり2年間学生にもどるのはリスクが高いと思っております。
また会計士は過渡期に入っており、2年後もそこまで状況は変わってないと思いますのでこちらも不安です。

現在の学習状況は、税理士にも関心があったので、会計系の科目を中心に会計士の勉強しております。
(去年簿記論も受験しました(Bでしたが。。))

このような状況化では税理士の勉強をしながら、実務の勉強をさせてもらった方がいいのではないかと思うようになりました。

そこで実務家の先生のご意見をお聞かせ頂きたいのですが、私の様なケース(会計事務所未経験、28歳)だと学生に戻らず、どこか実務経験を積ませてもらえる会計事務所に就職する方がよろしいでしょうか?

A.
公認会計士試験制度の改正で合格者を大幅に増加させたこと、過去に監査法人が大量採用をしたため採用余力が無いこと、そして不景気で一般企業も就職難であることにより、論文合格者の半数前後が就職できないという異常な状況なことはご存知の通りです。

公認会計士資格の受験の問題については私は論じる立場に無いので税理士業界についてのみの解答とさせていただきます。
公認会計士については別途ご検討下さい。

会計事務所では、実務未経験者の大学院修了者は残念ながら低い評価になることがあります。
特に税理士試験免除があると、使いにくいと評価する事務所の方が多いでしょう。

======================
税理士法人TOTALは、大学院在職者2名、これから大学院進学予定が2名、大学院修了者は2名です。うち1名は入社時点で未経験者でした。
======================

ただ、就職難は、公認会計士業界だけの問題ではありません。税理士事務所も一般と同様に就職難です。実務未経験者の場合、20代後半〜33歳くらいの若さ、勉強がある程度(税理士試験3科目合格が好まれることが多いです)進んでいる人が好まれます。
(もちろん、事務所の方針により違いはあります)

官報合格後に就職する場合(これは年数もかかりますし、30代半ばになると採用する事務所も限られます)を除き
税理士試験の受験と仕事の両立が必要になります。
この場合、(本人の意思・努力が重要なのはいうまでもありませんが)どんな事務所に入るかがその鍵となります。両立に理解がある事務所ほど、2〜3科目合格程度の受験経験を重視する傾向があるでしょう。

一定の社会人経験がある男性が税理士を本気で目指す場合は、出来れば入社前に複数科目合格をしておくことをお勧めします。
その状態で入社すれば、受験で煮詰まった場合に、大学院免除を使うことも容易です。

個人的な意見としては、T様の場合、税理士になるなら、大学院には今は行かず、本気で1〜2年受験に専念して2科目以上合格して、会計事務所に就職が良いと思います。

(くどくて恐縮ですが、公認会計士の問題は別途お考えください)


※なお、
新規のご質問はここをクリック してください。

この件に関するコメントは下記のコメント欄をご利用ください。

また、このサイトもありがたいことに皆様のご質問をいただき、事例が増えてきました。
ご質問の前に、同様な質問が無いかご確認いただけると幸いです。
「過去の質問」はこちら


金融機関の女性一般職から会計事務所への転職

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

税理士法人TOTALの採用

ご質問はここをクリック

M様よりご質問です。

■年齢 24歳
■性別 女性
■資格 簿記:日商簿記1級、秘書準1級
■職歴 金融機関勤務(2年)
■学歴 最終学歴:大原簿記専門学校
■会計事務所経験 無し
■居住地 中京地区
■特記事項
 年収は現状で約280万程度
 年収上限は350から400万程度です。

現在私が勤めている仕事は、一般に安定性があると言われる金融業です。
当初は長く続けていく過程でゆっくりステップアップしていこう、と考えての入組だったのですが、想定していた以上に男尊女卑の空気が根強かった事やサービス残業が多い点、更に、税理士5科目を取得した場合、奨励金は出るのですが実務経験を行う場を設けてもらう事ができず、また優遇される訳ではないと判明した事から、会計事務所への転向を考えております。

質問としては、下記の3点となります。

Q.1
どれだけの期間就職活動を行うか不明な為、内定を取ってから退職願を出そうと思うのですが、そういった行動は就職活動上不利になるでしょうか。
また、どのくらいの時期から就職活動を行うのが効率的でしょうか。

Q.2
私の職歴や経歴、所持資格の中に、採用を決定する上で有益または不利益となる部分はあるでしょうか。また、それらは就職を左右する要因となりますか。

Q.3なるべく自宅から通勤できる場所を選びたいと考えているのですが、郊外の県では難しいでしょうか。
なお、私の地元には新幹線と名鉄の路線があるため岐阜市や名古屋といった都市圏へは出やすくなっています。

A.1
現在の不景気で就職難のおり、内定を取ってから退職願を出さないと危険です。在職中に就職活動をすることはあまり不利にはなりません。
法律的には2週間前に退職を申し出れば良いことになっていますが、周りに迷惑をかけないように残務整理するには1〜2か月が必要だと思います。この辺は、採用する側の会計事務所も理解しているはずです。
たまに、かなり先(たとえば半年後)の転職の活動をする方がいますが、その場合は不利になります(新卒の定期採用以外で、半年後の求人を今したい会計事務所は、まれです)。

A.2
簿記1級、金融機関出身は会計事務所では評価が高いです。
また、秘書準1級も比較的重宝されるはずです。
会計事務所経験者に次ぐ、金融機関の採用基準を満たし、社会人としてのマナーもある使いやすい女性という評価になると思います。

A.3
自宅から出来れば通勤時間が30分程度、遠くても1時間圏内の会計事務所を選びましょう。

会計事務所は、金融機関のような大企業はなく、中小企業ですから所長の個性が非常に事務所を左右します。
労働時間、待遇や雰囲気は、同じ業界でもかなり違います。

男尊女卑が激しいところもあり、何年たっても、外回りをさせないどころか、申告書自体組ませてくれないなど、女性は単なるパンチャー業務しかさせない事務所もあります。
(女性で外回り担当者がいるか、申告書を組んでいる方がいるか聞くとわかります)
一方で、主力で優秀な方は女性だと認識して、女性の働きやすさを優先している事務所もあります。
(子育て中の主婦がどくれくらい在籍しているかは参考になると思います)

また、税理士受験に対する応援姿勢も、
税理士法人TOTALのように、受験費用を負担し、受験休みを設けるところもあれば
受験する雰囲気自体がなく、下手をすると嫌味を言われたり受験の邪魔をされかねない事務所もあります。
(受験生がどれくらいいるか、合格状況はどうなっているか聞いてみましょう)

サービス残業は、残業時間や残業代の取り扱いを聞いてみればわかります。

もっとも、これらの質問を同時にすべてすると、うるさい変な求人者だと思われかねないので優先順位を付けるなど注意は必要です。

会計業界も、この後、他の業界同様、淘汰の時代を迎えます。
まずは、生き残る、自分にとって良い経験が積める事務所に就職することが大事です。
ただ、女性の場合、結婚・出産によって退職・転職を余儀なくされることも多いでしょう。
そのときのためにも、いかに仕事のキャリアをきちんと積むか、又は、税理士(科目)合格をしておけるかは非常に重要です。

金融機関は安定した職場の代名詞でしたが、合併に伴うリストラ、昇給の遅れ、厳しいノルマ、早期退職の実施等以前のような楽な職場ではなくなってきました。
私の同級生も、多くは元の金融機関を離れています。
大変な時代ですね。

※なお、
新規のご質問はここをクリック してください。

この件に関するコメントは下記のコメント欄をご利用ください。

また、このサイトもありがたいことに皆様のご質問をいただき、事例が増えてきました。
ご質問の前に、同様な質問が無いかご確認いただけると幸いです。
「過去の質問」はこちら




Profile

税理士 高橋寿克

自己紹介
税理士

高橋寿克

東京・横浜・千葉・埼玉、大阪の総合士業グループ(税理士、司法書士、公認会計士、社会保険労務士、行政書士)
TOTALグループ
総合サイト


お問い合わせ

会社設立・融資相談から相続・事業承継、医師・医療法人まで
起業家・資産家支援のサービス業として、
あなたと共に歩み、
あなたと共に成長したい


「日本一良い総合士業事務所」
を目指しています。

秋葉原事務所
TEL 03-5577-5065
新宿事務所
TEL 03-6380-0839
横浜事務所
TEL 045-900-9031
さいたま事務所
TEL 048-606-9040
立川事務所
TEL 042-508-9008
西東京事務所
TEL 042-464-8390
船橋駅前事務所
TEL 047-770-9000
船橋塚田事務所
TEL 047-438-3001
柏事務所
TEL 04-7114-0100
千葉事務所
TEL 043-400-4205
大阪事務所
TEL 06-7178-0439


税理士、司法書士、公認会計士、社会保険労務士、行政書士
スタッフ大募集中
TOTALグループの求人情報
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

最新コメント
twitter
記事検索