2011年02月

2011年02月17日

経理勤務者の税理士としての独立

税理士事務所・会計事務所の就職情報
税理士法人TOTALの税理士 高橋寿克です。

確定申告がいよいよ始まりました。
税理士法人TOTALでは、新宿、津田沼(又は船橋駅前)出店に合わせてスタッフの増員をしています。
外回りの方、サポートスタッフともにご応募お待ちしています。

ご質問はここをクリック

あらら様よりご質問です。

■年齢  29
■性別  男性
■資格  簿記2級、AFP、簿記論、財務諸表論、法人税
   (現在、相続税の勉強中)
■職歴  銀行法人営業1年
     外資系商社経理部4年
■学歴  旧帝理系学部卒
■会計事務所経験 無し
■居住地 大阪

現在の職場は非上場で、決算書作成も税務も会計士さんに丸投げしている状態です。無借金企業なので財務の仕事もありません。
そのため定時に帰れる環境なのですが、その分社会人としてのスキルが全然伸びていないような気がします。
そこで「せめて知識だけでも」と思い税理士の勉強を始めました。

今後のキャリアプランとして私が考えているのは

(1)今の企業で企業内税理士として定年まで勤め上げる
(2)税務財務等をやらせてもらえる会社に転職をする(今すぐor5科目取ってから?)
(3)税理士事務所に転職をし、力をつける。(その後独立or一般企業経理にUターン?)
(4)今の企業に勤めながら何らかの方法で税理士としてのスキルを上げる

私自身何でも自分で把握した上で仕事をしたいので、税理士業務に限らず独立開業には強くあこがれています。
しかし、なにぶん税理士業務に就いたことがないので、自分に適性があるかどうかわかりません。
このような状況で税理士業界に飛び込むのは無謀でしょうか?
可能であれば一番望ましいと思っているのは(4)ですが、現在の企業に勤めながら独立できるくらいのスキルを身につけることは可能でしょうか?
(出来れば資産税に強い税理士になりたいと思っています)

A.
あらら様は、転職をしながら、20代で税理士試験を法人税を含めて3科目合格しており、きわめて優秀ですね。

当法人の沓掛東京本部長は、長時間勤務の金融機関で働きながら税理士に合格しており、大変だったと聞いています。
そのペースより、明らかに早く、色々な選択がありうると思います。

(1)の場合
今の仕事にやりがいがあれば、全く問題はないと思います。
税理士試験は自己研鑚・業務品質アップの手段だと割り切り、定年後に第2の人生で独立するかどうかを検討する。
残念な点があるとするなら、おそらく、社内にいる限り、税理士資格を取ってもあまり高い評価にはならないことでしょう。
(本来、中小企業の税務代理のための資格ですから大企業で評価されないのは当然です)

(2)の場合
あまり需要がないと思います。ペーパードライバーですので、高い評価はしにくいと思います。税理士資格も転職の際のアクセサリー程度の評価でしょう。

(3)の場合
独立を目指すなら一番良いと思いますが、事務所選びとタイミングが重要になります。
会計事務所の給与水準は平均して上場企業より低く(普通の産業並ですが)、労働環境は、小さい事務所が多いので、所長次第という面があります。
あらら様の場合、幸い、現職は時間的に余裕があるので、2年後に5科目合格の可能性も高いでしょう。その時点でも31歳ですから、十分若いので、官報合格後に中堅のしっかりした税理士法人に勤務するのがお勧めです。
独立を念頭にあまり零細事務所に勤務すると、企業文化の違いに戸惑うかもしれません。
問題点があるとしたら、そもそも独立に関する適性がない場合です。
独立で成功するためには営業力が非常に重要になります。

(4)の場合
理論的な勉強は、書籍でも可能でしょう。
独身なら3〜5年がんばれば、営業が形になって食べられるくらいになるかもしれません。
ただ、仕事を安定して回すための経験は、やはり会計事務所以外ではできにくいでしょう。経理経験は税理士業務のごく一部に過ぎません。税理士法人TOTALでは、経理経験はそれほど高くは評価しません(記帳代行中心の事務所の入力者なら話は別でしょう)。
ペーパードライバーは危険です。お客様にもわかりますし、自分も業務する効率、仕事を覚える効率が悪くなります。
営業力が特別に強い方を除くと、あまりお勧めできない方法です。

特に、資産税は、小さなミスが訴訟等につながり、命取りになる分野です。
技術の蓄積と経験が重要です。受験レベルでは足りません。
遠回りに見えても会計事務所経験を積まれることをおすすめします。



2011年02月11日

税理士試験の受験と出産

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

ご質問はここをクリック

T様からのお問合せです。
内容:

■年齢 27歳
■性別 女性
■資格 2級FP技能士(AFP)
■職歴 営業職(正社員 新卒2年間)
     カフェスタッフ(アルバイト 1年間)
     不動産鑑定士事務所 総合職(正社員 半年間)
■学歴 東京近郊中堅私大(理系) ←幅が広い表現なのでもう少し限定できると助かります。
■会計事務所経験 なし
■居住地 関東
■その他特記事項 なし

Q.
はじめまして。
1歳4ヶ月の息子を持つ専業主婦をしております。

子育ての傍ら2級FP技能士検定に合格し、そこからのステップアップとして税理士受験を考えています。
2人目の子供が欲しい事や経済的な理由もあり、次のようなプランを考えています。

(1) プラン1
独学で勉強を始め、1年後を目安に2人目を出産。
2人目が1歳になる頃、保育園を利用し週に数回のアルバイトをしながら専門学校に通い勉強を進める。
アルバイトは学費と保育料の足しにする為です。
合格に4年程要すると考えて、合格時年齢は33歳。

(2) プラン2
すぐにアルバイトをしながら専門学校に通い始め、先に試験に合格してから2人目を出産。1歳到達時を目安に就職活動を始める。
合格に4年程要すると考えて、合格時年齢は31歳。
就職活動を始めるのは32〜33歳頃。

以上のプランについての質問です。

1.どちらのプランを選択した方が賢明でしょうか。
 このようなプランで試験合格を目指す事は可能でしょうか。
2.試験合格に達するであろう年齢で、未経験での会計事務所就職は厳しいでしょうか。
 (インターネットで調べたところ、厳しいとの意見も見受けられました。)
3.アルバイトをする場合は、高時給の仕事を選び勉強時間を多く確保するよりも、
 会計事務所の事務などの仕事を選択した方が就職の際に有利でしょうか。

アドバイス頂けたら幸いです。

A.1
我が家には2人の子供がいます。妻は、第1子出産後に受験勉強を始め、2人目の子供の出産後に司法書士になってくれました。子供と過ごす生活は楽しいですし、頑張ってくれた妻には非常に感謝しています。

子育てにはお金もかかりますし、キャリアプランは重要ですが
子供は授かりもので、何ものにもかえがたいし、計画通りに行かないこともありますので、
あまりどちらが良いとは言いにくいところがあります。

しいてこの2つの案にコメントするとするなら
(1)プラン1
「独学で勉強をはじめ」は、簿記2級くらいまでは可能ですが
税理士試験の受験では、税法はもちろん、簿記論、財務諸表論もなかなか難しいでしょう。
専門学校に通わない場合でも(通信ならなんとかなると思いますが)、専門学校の資料や模試等をうまく利用しないと厳しいかもしれません。

また、2人の子育てをしながら4年で合格したらかなりの大成功ですし、夫の相当な協力が必要です。

(2)プラン2
税理士試験は長丁場です。最後の方はかなり精神的につらくなりますし、なかなか計画通りにはいかないものです。
税理士法人TOTALのスタッフの場合でも、私も含めて税理士になるのに5年〜7年かかっています。
平均して10年近くかかるというのはあながちおおげさではありません。
「1年1科目ずつ無理なく合格 5年で楽々税理士になれる」というのは専門学校の誇大広告だと思ってください。
4科目持ちで、今年合格すれば4年目というスタッフがいますが、2年間は受験専念でした。

税理士試験は、あきらめずに努力を続けられる人にはいつか合格できる試験です。
ただし、短期の合格は容易ではありません。

合格後に第2子出産ということですが、子供を何歳のときに授かるかは神のみぞ知るという面もあります。
第2子が授かれなかった場合、後悔することになるかもしれません。
あまり、受験と出産を長期にリンクさせることはお勧めできません。

A.2
女性の場合は、30代前半までなら就職はそれほど難しくないと思います。
ただし、T様の場合、おそらく出産等の関係でやむを得なかったのだと思いますが短期の転職歴があるので、もしかしたら税理士試験の最終合格前にアルバイトででも入社した方が良いかもしれません。

なお、男性の場合、30代の未経験者の場合、税理士試験合格後ではかえってかなり就職が厳しいでしょう。
腰掛けで、いつ辞めるかわからない使いにくい人という評価になるからです。
3科目合格後には就職する方が良いでしょう。

A.3
会計事務所の就職なら、アルバイトでも会計事務所経験があった方が圧倒的に有利です。専門職ですから、他の事務系のアルバイトはそれほど評価しません。
ただ、会計事務所のアルバイトは時給がそれほど高くないことが多く、悩ましいところです。

===================
税理士法人TOTALでは、現在も育児休業中の方が6名、来月も新たに一人産休に入ります。
女性の場合は、家庭(家事・育児)と仕事の両立が大変ですが、
うちの女性スタッフの場合、子育て中の主婦が実に7割、そのうち有資格者と受験生がそれぞれ3割くらいいます。
数字にしてみると、あらためて素晴らしいスタッフに恵まれていることを実感します。
===================


BIG4への就職(公認会計士試験からの転身)

税理士事務所・会計事務所の就職情報
税理士法人TOTALの税理士 高橋寿克です。

確定申告時期になり、当法人もスタッフが忙しく頑張ってくれています。
税理士法人TOTALでは、お客様の安定した増加(最近では月間10社以上増えています)により一年中スタッフを募集しています。
勉強の進んだ方(2科目合格レベル以上)、実務経験がある方又はポテンシャルの高い方のご応募お待ちしています。

ご質問はここをクリック

T様よりご質問です。

■年齢:28歳
■性別:男性 
■資格 簿記1級 会計士短答合格
■職歴:東証一部上場、営業関連4年半
■学歴:首都圏中堅国立大学
■会計事務所経験:なし
■居住地:東京
■その他特殊事情:なし

Q.
会計士試験の求人状況が非常に悪化しているので公務員試験を受験し、平行して税理士簿記論、財表を受験しようと考えています。地方公務員として勤務しつつ30歳までに法人税まで取得して税理士法人への転職をしようかと考えています。

30歳、31歳という年齢で英語力があり(これから英検等の取得を考えています)、税理士科目3科目あればBIG4への転職は可能でしょうか?

A.
20代後半の短答合格者は、学力が高いのに就職状況がきびしく大変悩まれていることと思います。

4大税理士法人(BIG4)への就職については
「4大税理士法人(BIG4)とは」を参照してください。

再掲ですが

4大税理士法人の採用条件については、
 ・法人税を含む3科目以上の合格が望ましい
  (即戦力が必要、かつ繁忙期の仕事がきつく
   税理士試験受験との両立が難しいため)
 ・年齢は20代半ばまでが望ましい
 ・学歴は早慶以上が望ましく、MARCHまでは選考される。
  (学歴は官報合格者等なら必須ではありません)
 ・英語はTOEICで一定以上ならプラス評価される
 ・零細会計事務所の職歴は若くないとあまり評価されない
 (30歳前までしか会計事務所経験者でも採用されないことが多い)
 ・上場企業の職歴はあまり評価されない
 (銀行出身者を除く)。
 ・大学院免除は若干不利(法人税法合格者を除く)。

一般企業の採用条件に近い気がします。それに専門性の高い即戦力を求める分を追加した感じですね。

もちろん、採用は企業との相性です。学歴を含む条件が多少劣っても、法人(採用担当者)が求めるものと一致すれば上記条件は必ずしも必要ではありません。参考程度と思ってください。
ただ、最近では、監査法人のリストラ、公認会計士試験論文合格者の就職難もあって、公認会計士や20代後半の論文合格者と争う場面が増えており、BIG4への就職はより狭き門になっています。

30前後というBIG4への就職では若干不利な条件ということを考えると
T様が、学歴で言うなら、一橋、東工大、横浜国大等くらいまでで
職歴や人物に優れていれば、可能性はそれなりにあると思います。
もちろん英語は加点事由ではありますが、それよりも
面接で評価されるだけのポテンシャルや人物的魅力も必要とされる時代になってきました。

==================
税理士法人TOTALでは、元公認会計士受験性は複数在籍し、中には短答合格者の方もいます(監査法人勤務経験者もいます)。
公認会計士論文合格者の方に最近、内定を出しましたが、ご辞退されてしまいました。非常に残念です。
より、魅力的な会計事務所を目指さないといけませんね。
もちろん、引き続き、公認会計士の方、論文式試験合格者の方も募集しています

追記) 2012年1月に公認会計士の方を採用しました。期待しています。



※なお、ご質問はここをクリック してください。

また、このサイトもありがたいことに皆様のご質問をいただき、事例が増えてきました。
ご質問の前に、同様な質問が無いかご確認いただけると幸いです。
「過去の質問」はこちら



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