2016年01月31日

税理士事務所の教育・管理と解雇

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

ご質問はここクリック

ハジメ 様からのお問合せです。
■年齢 36歳
■性別 男
■資格 簿記2級(簿財を今年受験予定)
■職歴 接客業
■学歴 MARCH
■会計事務所経験 1ヶ月 正社員
■居住地 埼玉

こんにちは。
今年初めて税理士事務所で働くことになりました。
未経験で科目合格すらない自分を採用していたいて本当に感謝しているのですが、いろいろ不安もありご相談させていただきます。

現在の事務所は全員で7名の事務所です。所長は70歳前後の税理士で、とても穏やかな方です。実際に仕切っているのは40代前半の税理士ですが、ドライな感じです。

まず最初に雇用契約書や労働条件などの説明がないことに不安を覚えました。書面もありません。また入所してこの約1ヶ月は入力をしているのですが、ソフトの使い方や書類等の場所はもちろん、所内のルール等もほとんど説明はありません。わからないことは自分で調べ、過去のデータ等を参考に見よう見まねで入力してますが、どうしてもわからない時は恐る恐る質問する感じです。終わってもチェックすらない状態なので、正しくできているのかも不明です。

個人商店が多いこの業界ではよくあることだとは思いますが、一番の心配はミスなくできているのかもわからず、後々発覚して解雇されるのではないかということです。何も教えてもらえないままミスを重ね、わずか数ヶ月で解雇された話もよく聞きます。そこでご相談ですが、

Q.1
この業界では使い物にならないと思えばすぐ解雇といったことはよくありますか?

Q.2
仕事を早く覚える為に、申告や税の本などで勉強しようと思うのですが、何を優先的に覚えれば良いのかわかりません。使い物にならないと思われないように、特に最初は何を優先的にするのが良いと思われますか?

お忙しい中恐れ入りますが、よろしくお願いします。

A.1
入社当初ですぐ解雇する会計事務所は、少数ですがあります。
(どこも人不足ですから、「よく」はありません)

一つは、入社は広く受け入れて、試用期間(3か月くらい)中に判断しようという事務所です。
拡大中で人が不足しているので選別している余裕はないし、入社前はきちんと選別しようとしても限界があるから、まずはやる気がある人は入れてしまうというスタイルです。比較的、若い所長・代表者の税理士事務所、税理士法人に多くみられますが、かなり大手の税理士法人でもこの手法を使っているところもあります。
半分くらい試用期間で解雇している税理士法人もあるとお聞きしています。試用期間に社会保険加入しない場合はこのタイプの可能性も高いです。
その後のケアはもちろんされておられますので問題にはなっていません。こういう事務所では短期間での解雇は当然ですし、事務所の戦略でもあります。
(ちょっと違いますが、監査法人も入社は楽で、残るのはきついですよね)

もう一つは、若かったり、年輩でも感情の起伏が激しい所長の税理士事務所で、人の使い方・教育が下手で自律的に工夫できる人以外いらなかったり残れなかったり、勢いで辞めさせてしまうケースです。

年齢とともに人間関係・人の使い方を学ぶため、人を採用してきた50代以上の所長税理士の多くは、人柄が温厚な人格者になっていきます。ただ、そうはいっても70歳前後からは細かいことが出来ずに目も行き届かなくなり、技術的にも組織的にもきちんとした後継者がいないと事務所の存続が危ぶまれるようになります。

会計事務所が初めての方は、ご自身の条件がそろっているなら、組織化されて教育がしっかりしていて、勉強もできる良い税理士事務所を目指すべきですが、そんな事務所ばかりではありませんし倍率は高くなります。

次善の策は、従業員3人以上10人くらいまでで所長が50歳〜60代前半の穏やかな方の事務所になります。このタイプの事務所に入社した場合は、早めに科目をそろえて、3〜5年勤務の会計事務所経験者として(所長が65歳になる前に)他の中堅以上の税理士法人に転職することをおすすめします。

ハジメ 様の場合、所長は70歳前後で穏やかなので、よほど40代前半の税理士に嫌われない限り、すぐに解雇されることはないように思います。

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税理士法人TOTALは、採用は私と本部長が立ち会うことも多く、かなりていねいに行います。
どうやったらその方を採用できるかを考えて行うため面接が長くなってしまい、不採用の方にも期待させてしまうこともあり申し訳なく思っています。

入社後に上手くいかない方の場合、配置転換を行って適性を探ったり環境を変えてみる努力をしています。きちんとがんばってくれればある程度の時間の余裕は見ています。
このため、短期間での解雇はほぼありません。

逆に、前向きな努力を続けられない方にはきついかもしれませんし、短期間で自らおやめになる方は残念ながらおられます。
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A.2
従業員30人未満の事業所は、個人事業と言っていいでしょう。これは、税理士業界に限りません。
雇用契約書や労働条件などの説明がないのは普通です。就業規則だって、10人いないと労働基準監督署への提出義務もありません。実際には30人くらいまでは作ってもいないところがほとんどです。

業務の標準化も、10人までは、やる方が面倒です。
「前のを見てやっといて。どうしてもわからなかったら聞いてね。」
の方が全体としての効率がいいのです。

ソフトの使い方や書類等の場所といったことは説明されないのではなくて、チェックすらされないことも含めて、人によってバラバラでそもそも所内の統一のルールがないのかもしれません。
大手税理士法人でも、明るさ、熱意を前面に打ち出すような営業力が優先のところは業務の標準化はされていないところも多いです。営業は画一性よりも、機敏さや融通が求められるからでもあります。

未経験者にルールを教えず、教育せず、管理もしていないとしたら、その責任はハジメさんにはなく、事務所の体制の問題です。後からミスが発覚してもそれで解雇するのは明らかに不当ですし、そんな状態なら解雇される可能性は高くないような気もします。

会計業界は、入社当初1〜2年が一番大変です。業務に関する膨大な知識・情報が必要とされるのに、何も知らない状態で処理を任されたり外回りをしたりします。お客様はプロとしての結果を要求します。
自分で調べ、見よう見まねで処理し、チャックすらされない経験は、独立したり自分が責任をもって仕事をするときの役に立ちます。

今、一番理解してほしい、やってほしいのはコミュニケーションの質の向上です。
税理士業界の接客は、表面的・形式的なものよりはトップセールスマンである中小企業の社長に合った、速くて計算されたコミュニケーションを要求されます。事務所内でもこのコミュニケーションが使われています。言葉はていねいでも、素早くて簡略化されたコミュニケーションです。
これさえできれば、番頭(お局?)税理士に気に入られて、教えてもらったり聞きやすくなったります。
前職の接客業にもよりますが、それを学ばないと、いつか番頭税理士に嫌われるかもしれません。
上司に聞くには、聞くタイミングや手法、話し方も重要になります。無駄に上司にだらだらと時間を浪費させると最悪です。

体系的に勉強しようとしたら知識はあまりにも膨大です。税務だけでも3年や5年はかかります。
社内のマニュアルがないとしたら、税務署が出している法人税や消費税の申告書作成のための手引き書あたりを読むのが良いでしょう。初心者・経理担当者向けのうすめの本をさっと読んでも構いません。
あとは、実際に出てきた問題を一つずつていねいに専門書等で調べてこなして行くだけです。

それ以外では、ぜひ税理士試験の勉強をすべきです。税理士試験の勉強は、簿記論、財務諸表論、法人税法、消費税法、所得税法、相続税法は、受験生が思うよりはるかに実務に直結しています。

ハジメさんの事務所の場合、残念ですが、数年後に状況がうまくいかなくなっている可能性がありそうなので、転職する機会があるかもしれません。その際の評価は合格科目数と会計事務所経験年数になります。
仕事と税理士試験の受験の両立は大変ですが頑張ってください。

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税理士法人TOTALは、業務の標準化を徹底して進めています。
入社時の研修資料は多いですし、毎週研修を行っています。
法人税の申告書を作るだけでも20ページ800項目のチェックリストを3人がチェックしています。
入社後しばらくは大変ですが、慣れれば楽になります。

管理・教育体制もかなり見えてきました。
管理に適した人材、教育ができる人材も多く恵まれています。
あと1〜2年で、きちんと整えるのが現在の私の課題です。
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2016年01月30日

IT業界(SE)から税理士業界への転身

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

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ろく 様からのお問合せです。
■年齢 28歳
■性別 男
■資格 簿記2級(昨年取得)
■職歴 ネットワークエンジニア 5年 勤務中
■学歴 MARCH(法律学科のため税理士の受験資格有・1浪入学)
■会計事務所経験 なし
■居住地 茨城 転職先付近に引っ越す予定

初めまして。コメント失礼いたします。
いつも興味深く拝読させていただいております。
私の悩みも相談させていただければと思います。

現在いわゆるSEで働いている私ですが、税理士に興味があり会計業界への転職を希望しています。
資格は簿記二級しかない現状ですが、現在の仕事は精神的にキツく早めに転職したいと考えております。
また受験に専念出来るだけの費用的な余裕もありません。

Q.
この先私が考えているのは、
(1)転職活動をすぐ開始し、アルバイト・パートでも良いので会計業界に入る。
(2)6月の簿記1級を目指し、合格発表後の8月に転職活動をする。
(3)簿・財を取得するまで勤務しながら学習し、その後転職活動をする。
を選択肢として考えております。
この3つではどれが良い選択でしょうか。
心情的には(1)を希望していますが、やはり難しいのでしょうか。

A.
コンピューターが普及する一方で、成果主義的な評価がされる社会では、労働者は精神を病む方が全体的に増えてきています。

その中でも、IT業界(SE、プログラマー)は、
・厳しい納期
・不規則な仕事
・長時間労働
・外出が少なく運動不足になりやすい
・お客様との接触が少なく直接感謝されにくい
・35歳定年説がいわれるように技術についていかなくてはいけないというプレッシャーが強い
・真面目で責任感が強くやや内向的な方が多い
これらによりうつ病や統合失調症など精神疾患になる男性が多い仕事とされています。

一方で、IT業界は女性にとっては、男女差別はないけれどその分男性同様に不規則で長時間の仕事のため、結婚や出産との両立が難しくなっています。

このため、IT業界から、長く安定して働ける税理士業界への転身は男女とも非常に多く、
税理士法人TOTALでもSE・プログラマーといった元IT業界出身者の方がたくさん(1割程度)在籍しています。

IT業界だと、作業を若いうちに体で覚えることが重要ですし、人不足もあり、若いうちの給与は比較的高めです。もっとも30代後半以降は、より上流工程をこなしたりマネジメント能力がないと給料が上がりにくくなります。

税理士業界は、複合的な知識、コミュニケーション能力、継続した人間関係が重要なため、どうしても経験年数が必要になり入社当初は給料は低めです。
逆に言うと、年々給料は上がっていき、国内産業で、国家の基盤となる税金に関する法律を扱うため他の業界に比べると大きな変化も少なく安定した仕事だともいえます。

一方で、税理士試験は
 若さ=暗記力+字を書くスピード 
がより必要とされます。
科目合格制ゆえに、逆に1つ1つの科目のレベルは高く、仕事と受験の両立は楽ではありません。
専門性、営業力(信用)で劣る無資格者の給与は、途中から上げにくくなり、年齢とともに作業処理能力は衰えるので、男性にとっては40代前半までに資格を取らないと給与が上がらなくなる可能性が高い仕事でもあります。

女性にとっては、家の近くでどこにでもあるため夫の転勤に対応しやすく、通勤時間を短くでき、家庭(家事や育児)との両立がしやすい数少ない事務系の仕事です。

若さは永遠ではありません。今、ろく様が思っているよりも、残念ながら税理士試験は正社員として働きながら合格するのは大変です。
頭の良し悪しはほとんど関係ありません。どれだけ詰めて覚えて、どれだけ速く字が書けるかが重要です。
受験に専念して本気で勉強すれば、若ければ比較的簡単に受かる試験です。

平成27年度税理士試験の科目合格率
 25歳以下 32.4% に対して 41歳以上は10.4%
実に3倍(トリプルスコア)以上、
見事なまでに年齢と相関関係があることがわかります。

税理士業界を目指す男性には、私は繰り返しになりますが、声を大にして言いたい。

<税理士を目指すなら、出来れば2科目合格以上してから正社員になるべきです>

30歳前後までに2科目合格で、その後もあきらめずに勉強を続けられるなら、平均して30代半ば、(大学院進学も含めれば)おそくとも40歳頃には税理士になれるはずです。

本当は、人生をかけて親に頼み込んででも
1年程度受験に専念するのが最善だと思っていますが、
ご家庭の事情もそれぞれおありでしょう。

親の協力が得られない場合、ろく様のご質問の回答ですが、
(2)はありません。
簿記1級は工業簿記中心・大企業経理のためのもので、税理士業界にとっては(努力は認めますが)簿記2級と大差がなく重要ではありません。

(3)は、仕事が時間的につらくないなら最有力なのですが、
精神的にきつい長時間労働なら難しいかもしれません。
頭が切り替わるか、時間の融通ができるかを考えてみてください。

(3)が難しい場合、消去法として(1)になります。
上記の理由から、税理士試験の受験をこれから始めるろく様の場合、正社員はやめてパート・アルバイトを選んでいただきたいですが、
給与が安いので、できれば実家から通える、通勤時間が短い(30分程度まで)会計事務所が望ましいと思います。

税理士は、社会的にも評価され、お客様にも感謝される安定した良い仕事だと思います。
ただ、税理士になるには、正社員になるまでに何科目合格しておくかと、あきらめない心が重要になります。

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税理士法人TOTALは、年々、税理士・有資格者が増え、30名を超えました。
先日、税理士の勉強会で
「どうして先生のところは税理士が採用できるのですか?」
とご質問いただきました。
経験を積んだ「税理士」の採用は多くありません。
在籍中のスタッフに勉強してもらって税理士試験に合格してもらったり
未経験の税理士有資格者に実務経験を積んでもらって
地味ですが徐々に税理士が増えてきているのが実情です。

年の初めから1か月、すでにお二人の方に税理士登録のための在職証明書を書きました。
税理士法人TOTALに残ってくれる方、独立して自分の力でやってみる方
どちらも頑張ってくれています。
今後も、より多くの税理士を生み出していきたいと思っています。
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2016年01月09日

事業承継と税理士試験の勉強

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

年末年始にできなかった大掃除を今日になってしました。
ちょっとした運動になって気持ちいい汗をかきました。
ご飯がおいしくてますます太って…(冷や汗ですかね)

今年もよろしくお願いします。

ご質問はここクリック

たいこ 様からのお問合せです。
■年齢 40才
■性別 男
■資格 日商簿記2級
■職歴 業種:JAグループ
     職種:監査業務、会計税務支援
■学歴 地方国立大学卒
■会計事務所経験 なし
■居住地 中核市

お世話になります。たいこと申します。ちょっとイレギュラーな質問ですが、回答いただけたらと思います。

 実家は小規模な会社(法人で従業員数10人未満)を経営(運輸、不動産を中心とした多角的経営)をしており、将来(親のリタイア後5年先くらい)は跡を継ごうと考えています。業況は厳しいものの、経営は安定しています。
 私は、零細企業の経営者は、相当の税務知識を有していたほうが望ましいと考えています。現在、仕事で会計税務に関わっていることもあり、9月から専門学校の映像講座で消費税法を学習したところ、試験勉強がそのまま実務に直結していると実感しているところです。今後、1年に1税法(法人税、所得税、相続税)税理士試験を活用してスキルアップしていこうと考えています。
 ただし、知り合いの会計事務所に相談したしたところ、「やめといた方がいい。優秀な経営者に相当の税務知識がある者はいない。税務はすべて会計事務所に任せておくべきだ」と一蹴されてしまいました。

Q.
やはり経営者に、相当の税務知識(税理士試験B判定以上?)は必要ないものでしょうか。
5年もの時間があれば、別分野のスキルアップをした方がよいのでしょうか。意見をいただけたらと存じます。

A.
ご質問はこのサイトの趣旨である「税理士事務所の就職」には直接には関係ないのですが、
税理士は、単なる税金の計算屋ではなく、お客様の経営に関する相談相手であることが強く求められているので、税理士と「経営」という点を含めて書いてみます。

たいこ様は、JAグループで、監査業務・会計税務支援とのことですから、おそらく臨税ではなく、農業協同組合監査士(農協監査士)又はその補助者として単位農協を監査しておられるのですよね。

(1)農協監査
従来、全国農業協同組合中央会(全中)は、単位農協(単位JA)に対して独占的に監査権を有していました。
萬歳章会長の全中が、TPPに全面的に反対し、単位農協を通じて国会議員を攻めるに至り、安倍政権は、全中を「抵抗勢力」と判断しました。
全面戦争の結果は全中の完敗で、全中の単位農協への力の源泉とみられた監査権は農協改革で昨年廃止が決定され、JA全国監査機構を分離し、将来は公認会計士法に従い新たな監査法人を作り独立することになりました
(もっとも、他に代替する監査法人がどれだけ出てくるかは疑問ではありますが)。
萬歳会長は辞任し、TPPは国内では大きな反対はなくなり、昨年秋に参加国で大筋合意に達しました。

(2)臨税
本来、税理士にしか認められていない確定申告等の税務書類作成・税務相談の対応を、JA職員は例外的に2か月間「無報酬」で行うことが認められています(税理士法50条)。これを「臨時税理士(臨税)」制度といいます。かなり批判がある制度ですが、農家の確定申告を滞りなく行えるよう、今も認められています。

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私の父は、市川市農協(単位JA)の理事を長く勤め、農協のナンバー2にまでさせていただきましたが、吸収合併された「中核市」の船橋市の農協出身でありトップの組合長にはなれず、定年で昨年春退職しました。
そう言えば、在任中は財務諸表の見方を勉強していましたね。
両親は、今も毎日畑に出ており、現役バリバリの農家です。
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経営者にとって、会計データが見れることは重要ですが、たいこ様は農協監査を行っているとしたら、会計数値・税務に関する「相当の」知識や経験はすでに十分お持ちなのではないかと思います。
税務の勉強をすることは悪いことではありませんが、
腕が立つ税理士をきちんと選んで(これは結構難しいですが)、他のことに頭脳を使った方が個人的には事業承継に有用だと思います。

私たちプロの税理士でも、毎年の税制改正を確実に押さえて高いレベルで仕事をするのは簡単ではありません。税理士でも個人事務所で一人でやっている方は、独立して10年もすると(コミュニケーションのレベルは上がっても)、税務知識のアップデートはつらくなってきます。
口だけ、営業力だけで仕事をしていたら専門家としては終わりです。
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税理士法人TOTALでは、有資格者には税制改正大綱を読むように勧めています。また、税制改正他の社内研修も行っています。講師は私か、専門学校の講師出身者が多いですね。
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逆に、経営者の税法の勉強は、自社に関係する税制やその改正を軽く押さえて顧問税理士に確認するくらいで良いと思います(餅は餅屋です)。

税理士試験の法人税法、所得税法、相続税法のB以上は、税理士事務所の職員が一年苦労してやっととっているのが実情です。
そんなに簡単ではありませんし、40代のたいこ様が簡単に1年に1税法こなしたら、将来のキャリアのために頑張っている他の税理士試験受験生がかわいそうかな。

実家の運輸・不動産業務の業務に関しては瞬時に判断できるよう知識は正確かつ大量に必要です。
営業スタイルも、信用がある大企業と、自分で信用を作らないといけない中小企業では異なります。親から引き継げるものとそうでないものがあります。人脈でいくのか仕組みで行くのか、組み合わせたり新たに作ったり。

また、大きな組織と、中小企業では、部下との関係も異なります。会社の従業員さんとの人間関係は一朝一夕にできるものではありません。早めに付き合い始める必要があります。
中小企業では組織に対する求心力が働いていませんし、大企業ほど人のレベルが安定していません。それに合わせた採用・教育・管理が必要になります。これだって知識や技術が要ります。

農協「監査」と「経営」で最も違うのは、
農協「監査」は、基準・ルールが決まっていて、それに合っているかどうかを確かめるのが仕事になります。「答え」があらかじめ決まっているのです。
これに対して、「経営」は、答えが決まっていません。答えは一つなのか、複数あるか、もっといい答えがあるか、そもそも一つもないのか…、

情報を集め、仮説を立て、価値判断し、実行し、検証する

これを繰り返し、繰り返し行うことになります。
この価値判断をした経験の蓄積が経営者の力になります。
大きな組織の監査では、この辺の感覚はあまり磨かれません。
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税理士法人TOTALには、監査経験が豊富な本部長(公認会計士)がいますが、外から監査するのと中で経営するのは大違いで、経験や知識が不足してストレスも多く苦労しつつ頑張ってくれています。
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父に経営判断の方法を教えてもらい、場合によってはその一部でもやらせてもらう。
今すぐこれを始めていいのではないでしょうか。
それはもうやっているというなら、
事業承継を早めて、新たに新規事業を起こして実際に経営を始めてもいいように思います。

40才という年齢は、決して事業承継を始めるのに早い年齢ではありません。
それでも、5年の時間があれば、きちんと事業を承継をするのに十分な時間かもしれません。

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日本の社会全体に高齢化は進み、中小企業も事業承継は重要になってきています。
税理士法人TOTALでも、事業承継関連のサービスは需要が増えています。
お子さん(後継者)が30才前後になるとスタートし、40代前半にはだいたい完了します。

そう言えば、会計業界でも所長の高齢化・事業承継も進み、税理士法人TOTALでも、4つの会計事務所が合流してくれています。これも知識や経験が必要で私もやっとわかってきたところです。
機会があれば引き続きチャレンジします。譲渡希望の所長税理士さんがおられましたらご連絡ください。ていねいに対応させていただきます。

また、税理士法人TOTALの各本部長(店長)には、経営者として価値判断を行ってもらっています。
大変ですが頑張ってくれているので最近はだいぶ助かっています。
本部長税理士はこの経験を活かして、たくさんの社長の良き相談相手になってくれています。
今頑張ってくれている本部長、そしてこれからなる本部長の中から、私自身の後継者も育成しないといけないのでしょう。
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2015年12月30日

転職エージェントと会計事務所・経理への転職

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

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しゃま 様からのお問合せです。
■年齢 38才
■性別 女
■資格 日商簿記2級
■職歴 業種:消費者金融、
     職種:経理事務
     期間:9年(就業期間は13年、在職中です)
     転職歴:2回(サービス業)
■学歴 高卒
■会計事務所経験 なし
■居住地 都市圏

現在、転職を考えています。エージェントを利用したところ、担当の方にスキル不足と言われ経理職、会計事務所への転職は厳しいと伝えられました。

Q.
不足しているスキルは税務業務です。税務申告は税理士にすべてを任せております。
転職はせず短大へ行き税理士受験資格を取得を考えていますが、他にスキル不足を補える方法はあるでしょうか。

A.
率直に言って、相談する相手(転職エージェント)を間違っているような気がします。

転職エージェントは、人材を企業に紹介する仕事です。
紹介料は、働く人の年収の30%くらいが普通です。
年収500万円の人を紹介して150万円になります。

高いですね。

とってもうちでは払えません。

これだけの金額を、紹介会社に払う企業はお金がある大企業が中心になります。
一部の大手税理士法人と慢性的な人不足で即戦力を求める会計事務所以外、会計事務所業界ではほとんど人材紹介サービス・エージェントを使っていません。

「会計事務」は、女性に人気がある職種で有効求人倍率は0.5倍前後で不足感はありません。
最近、会計事務所業界で問題になっているのは応募者のではなく、です。
このため、税理士・有資格者や科目持ちの会計事務所経験者ならともかく、未経験の職員採用に転職エージェントを使う会計事務所はまれです。

経理職・税理士・会計士をターゲットとした、会計業界用の転職エージェントは、
会計事務所ではなく、「大企業の経理」に送り込むのが主な仕事です。

大企業では、基幹人材となる正社員は社内で育てるのが基本です。
大企業でもITの活用で一般事務職は「正社員」から「派遣社員」に置き換わって激減しています。
参照) 「派遣社員と教育(会計事務所編)」 

転職エージェントにお金を払ってでも求める人材は、連結決算・連結納税をコントロールするための経験がある即戦力が中心でしょう。
会計士や税理士、連結決算を組む実務経験がある方…。
エージェントの担当の方にスキル不足と言われたのはそういう意味だと思います。
(顧問税理士がいる中小企業の経理で税務スキルで採否が決まるとは考えにくいです)
減点主義の大企業では、高卒である点や、消費者金融という経歴も残念ながらマイナス評価されます。

しゃま 様の場合は、会計事務所や中小・中堅企業の経理への転職の方が現実的でしょう。

なお、しゃま様はすでに税理士受験資格をお持ちなので、短大へ行く必要はありません。
ちょっとわかりにくいですが、税理士試験の受験資格は、
 (1)学歴(大卒、短大卒) 
 (2)資格(簿記1級、全経上級)
 (3)職歴
です。
職歴は、銀行に限らず、一般の事業会社の経理経験2年以上で大丈夫です。
受験資格はかなり広く認められています。
税理士試験の受験資格について

職務経歴書」をもらってください。

もっとも、しゃま様の場合は、税理士試験の受験を個人的にはあまりお勧めしません。
今から上場関連企業に経理として入るには、最難関の「法人税法」に合格して一定の実務経験が必要でしょう。合格まででも数年かかってしまいます。

税理士試験はスピードと暗記力が重要な試験で、若ければ簡単ですが、アラフォーで始めるにはつらい試験です。

会計事務所に入るだけなら
男性は、2科目以上合格しているかどうかは重要なポイントですが、
女性の場合は、税理士試験の会計科目の合格と経理実務経験はほぼ同等に評価されます。
(男女差別と批判されそうですが、たくさんの会計事務所経営者との交流から感じる実情です)

経理事務9年という実務経験を生かして、早めに転職活動を開始することをお勧めします。

エージェントに頼るのではなく、自分でさがし、応募する方が良いでしょう。
ハローワークにいったり、ホームページを調べたり、たくさんの媒体を使って頑張ってみてください。
新卒のときと同様の熱意で30社でも50社でも履歴書を出してみれば、どこか決まると思います。
それでも決まらなければ、
あきらめずに会計事務所に就職する方法

スキル不足を補えるのは、実務経験が一番です。
転職活動頑張ってくださいね。

それ以外で強いて言うなら
会計事務所なら、税理士試験(「法人税法」、「消費税法」、「相続税法」)の勉強(合格しなくてもいい)、
経理職なら、簿記1級でしょう。

=============
最近では、働く人も新卒と違って、忙しいからか、転職活動で楽をして面倒を避け、
どこかいい条件の所が向こうから来てくれないかなあ といった「受け身」の傾向が見られます。

自分に合った会社、近くだったり、会社の考え方に共鳴出来たり、キャリアがきちんと生きたり、今後のキャリアプランに合っていたりといったことを考えて積極的に行動し、伝えられる人が減っています。
採用する側としては、自社のことをよく考えてきてくれた人の方が安心ですし、採用しやすいです。
=============







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2015年12月27日

派遣社員と教育(会計事務所編)

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

ご質問はここクリック

kura 様からのお問合せです。
■年齢  35才
■性別  男性
■資格  日商簿記2級
■職歴  正社員歴なし
■学歴  日東駒専卒
■会計事務所経験 なし
■居住地 東京 

はじめまして
大学卒業してから正社員経験がなく
派遣を転々してきました。

仕事内容はデータ入力や書類チェックやコールセンターが主な仕事でした。
日商簿記2級もあり30歳から経理の仕事を志望していましたが、かなわず簿記1級も勉強するも挫折。
将来が不安ながらも仕事があり暮らしていけるため、現実に目を向けずに生きてきました。

35歳になり、将来に不安がでてきまして、色々と考えた結果、
今更ながら業界年齢が高い税理士業界に興味をもちました。
この仕事をすれば健康に気をつかえば死ぬまで社会と関わりをもつことができ、かつ老後のお金の心配をあまりしなくてもいいかもという安易な考えで
今年の簿記論と財務諸表論を受験しましたがどちらもB判定でした。

前置きが長くなりましたが、自分はこの業界で働きたいと思っています。

Q.
このような経歴ですとこれから先受験しても正社員としての就職は難しいでしょうか。
アルバイトから社員登用の可能性がある事務所にまずは入社すれば可能性はあるのでしょうか。
30代半ばで働きたいと思ってもここの業界は難しいのでしょうか

A.
コールセンターでコミュニケーション能力が身についていれば正社員になれるかもしれません。
2科目合格すれば、正社員になりやすいでしょうし、アルバイトで入社しても正社員になれる可能性はあります。
アルバイトで入った事務所で正社員になれなくても、会計事務所経験者として評価されるので他の会計事務所に正社員で転職しやすくなります。

税理士事務所の業界は、比較的年齢が高くてもキャリアチェンジができる数少ない業界です。
20代後半〜30代前半が望ましいですが、女性なら30代後半でもそれほど問題になりません。
男性未経験者の場合、30代後半ならコミュニケーションスキルか、税理士科目があった方が正社員に採用されやすいでしょう。
kura様の場合、正社員経験がないこととゼロ科目で残念ながら若干不利です。
パート・アルバイトの方が採用されやすくなっているので、スタートは正社員にこだわらず、アルバイトでもやむを得ないかもしれません。

小売りや飲食といった立ち仕事、プログラマーやSEといった納期のきつい仕事、介護その他の現業系の汚れ仕事、営業のようなノルマを抱えた仕事は優秀な女性には人気がありません。
専門技能を持っている人以外は、どうしても家庭と両立しやすい一般事務職を女性は求めることになります。
大企業ではITの活用で一般事務職は正社員から派遣労働に置き換わって激減しています。
人手不足でも、「一般事務」の求人倍率は今でも0.2倍程度と極端に人余りです。
(5人に1一人しか仕事がない)
「会計事務」は、専門性がある分良いですが、それでも有効求人倍率は0.5倍前後で不足感はありません。
(問題になっているのは応募者の質です)

地元密着の事務職で安定して働き続けられる会計事務所は女性に人気で、パンチャーやファイリングはパートでまかなえるので、単価の高い派遣社員を必要としません。
パートさんの中には、もともと優秀な方や受験生も多く、正社員への転換は普通にみられます。
正社員になるには、責任感に加えてコミュニケーション能力、専門知識のいずれかは必要になります。

今の30代後半の方は、新卒時に就職氷河期で、即戦力になれるか、コミュニケーション能力があるかで評価され、不幸にして正社員になれなかった方は大変でした。
望まずに派遣社員、パート、そしてニート(実質は失業者)になる人も…。

小泉政権で労働の自由化が進められ、竹中平蔵現パソナ(人材派遣会社)会長も大臣をしており、若年者のパートや派遣労働の危険性はあまり認識されていませんでした。
派遣は、「自由な働き方」、「新しい働き方」ともてはやされたり、
正社員になれないのは「自己責任」と言われたりもしていました。

参照 「経理派遣と正社員
この元記事は、このブログを開始した2007年当時に、派遣労働の危険性を喚起したくて書いたものです。
いま読み返しても当時の危機感、熱さを思い出します。

派遣社員は、雇用が不安定です。
更新の保障はなく、専門技術がないと、
事務職は契約打ち切りで30代後半で実質的に定年になります。

有期雇用契約なので、会社としては「教育」する必要も福利厚生を整える必要はありません。
会社は、ある種、部品として割り切って使うことになります。
教育しないし、いつかいなくなるので重要な仕事・責任ある仕事は任せません。
教育されない上に、社内的なことにはたずさわらせないので、コミュニケーション能力も磨かれません。
(コミュニケーション能力のない人にとっては気楽でいいとも言えますが)
社会的にも評価が低く結婚(男性の場合)、転職時や住宅ローンを組む際には不利になります。

賞与、退職金や交通費が無く、教育コストもかけずに済み、40代以降の面倒を見る責任もないので、時給にするとパートの1.5倍程度と高く見えるのです。

若者にはぜひ言いたいと思います。

今の時給の高さにだまされないでほしい。

人手不足の今は、正社員になる大チャンスです。
できれば、多少条件が悪くても正社員になってほしい。それが無理ならパートから正社員になれるような仕事でも良い。

若いうちは作業も早く、物覚えもいいでしょうからパートや派遣で時間を切り売りできます。
40代になるとそうはいきません。

コンピューターでは簡単に置き換わらないもの、
専門知識の蓄積(複合的な専門知識)とコミュニケーション能力を磨き続けることが社会では求められ続けるのです。

=============
税理士法人TOTALでは、本職・有資格者でなくても、
男性スタッフが、当たり前に結婚し、住宅ローンを組み、子育てをしています。
 住宅ローンが過大で心配なスタッフもいますが… (^_^;)

私は、スタッフを採用すると30年どうやって「成長」してもらうかを考えます。
150人いたら、150通りの人生を考えます。

新入社員(パートも含む)には声の出し方や大きさ、あいさつの仕方、電話の取り方も教育します。
法律用語やビジネス文書についても教えます。

若いうちは、若い起業家相手に勢いだけでいけますが、いつかは限界が来ます。
40代には40代の、50代には50代の仕事をやってもらいます。
そのためには30代のうちに変化や成長を体感させる必要があります。
単調に同じ仕事を何年も続けさせたりしません。
常に「成長」を求め、より技術的・精神的に高いレベルの仕事をしてもらいたいと思います。
(60歳をすぎたら、のんびりでもいいですよ)

そのためには若いうちからの勉強と資格の取得が重要になります。
スタッフには、「人材」・「人財」として投資を続けています。
税理士試験の勉強には金を出す分、口も出します。
30代のうちに男性は全員、税理士になってもらいたいと言っています。

税理士法人TOTALの経営理念は
「〜あなたと共に歩み、あなたと共に成長したい〜」
です。
=============


会計事務所は、大企業にはかないませんが、他の中小企業や資格に比べるとかなり恵まれています。
最近の「資格では食べられない」と言われる状況でも、無資格職員でも食べられる業界です。
継続的な人間関係を使った効率化と若さゆえの長時間労働がそれを可能にしています。
もっとも、それ故に資格を取る勉強をやめてしまう人が多い業界でもあります。
資格を評価しない・資格をとらせない大型税理士法人も増えていて、そこで働く人やひいては業界の将来を危惧しています。

20代、30代の間、勉強させないで、仲間意識を持たせて長時間労働をさせれば給与はそれなりに高くなります。
でも、税理士はあくまでも、ライセンスがあっての専門職です。
仕事と勉強の両立は大変ですが、20代、30代は飲み会、遊びの時間を削って、ときには家庭の協力を得てプライベートを犠牲にしてでも歯を食いしばって勉強してほしいと思います。

税理士なってはじめて見えてくる世界や、得られる信用があります。
専門知識とコミュニケーション能力を磨き、資格をとっておかないと
経営者の年齢による劣化や時代の変化に遅れて40代以降苦しくなる業界です。
(40代後半以降、子育てでお金もかかるようになります)

採用面接では、(他の事務所の)中堅職員さんが、
所長の高齢化や、親から子への代替わりで、リストラにあったとわかるケースがあります。
(本人は自覚していなかったりしますが)
そうなる前に、転職したり、資格を取っておいた方が安全です。

今年も、税理士試験の結果がでました。
合格した方は、おめでとうございます。
不合格の方、残念でした&お疲れ様でした。
来年に向かってもう次の戦いは始まっています。

受験生のみなさん頑張ってください。






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2015年12月19日

税理士は、税務に関する法律家

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

昨日は、平成27年度(第65回)税理士試験の合格発表がありました。
合格された方、おめでとうございます。

税理士法人TOTALでも、
官報合格した方、大学院在学中で3科目合格になり試験を終えられた方が出ました。
仕事との両立は大変だったことと思います。

おめでとう!

科目合格の報告も週明けにはあることでしょう。
(以前書いた「消費税法」の件は、合格率も戻り、専門学校のボーダーラインが高すぎたようでほっとしています)

一方で、毎年のことではありますが、がんばったのに不合格だった方もおられます。
来年の合格を、いつにもまして祈念したいと思います。


今日は大原簿記学校の就職説明会です。
多くの志高い税理士試験受験生が、あきらめずにいつの日か合格し、
よりよい税理士に育ち、税理士業界、そして社会の発展に寄与して欲しいと願っています。


ご質問はここクリック

JM様からのお問合せです。
■年齢  37才
■性別  男性
■資格  全経上級、簿記論、財務諸表論
 H27年度受験科目 所得税、相続税、国税徴収法  
■職歴 パチスロ店長、会計事務所、一般企業
(昨年8月からは受験に専念し、現在は合格発表まで法人税、消費税を勉強しています。)
■学歴 高卒
■会計事務所経験 1年半 正社員 担当15件
■居住地 埼玉県

はじめまして。
ブログなど拝見させていただき、受験生のために積極的に時間を使われておられ、このような方もいらっしゃるのだと少し感激しています。

以下、就職とは直接関係ないのですが質問させてください。

Q.1
先生が尊敬する税理士さんはいらっしゃいますか?
いらっしゃるとしたらどのような税理士さんでどこに魅力を感じておられるのでしょうか?

Q.2
租税正義の概念を共有できない顧客に対しては、どのようなスタンスをとられるのでしょうか?
先生のご意見は金言であると思いましたので、自身の今後の方向性に活かしたく質問させていただきます。

〜質問の背景〜
昨年ですが経理を手伝っていた親族の会社の税務調査を税理士さんにお任せしたところ冤罪的事実認定を受け重加されましたが調査は速やかに終わりました。また調査期間中に税理士である友人に事実認定の見通しや取引の正当性の立証方法を聞いたところ、的を得た回答は得られませんでした。
(友人は税理士法人でそれなりの地位にあります。)

私自身は前職で弁護士さんに相談する機会が多々あり、適宜適切なアドバイスに大変優秀な方達だなと感じておりました。
税理士は税法を扱う法律家だと考えて、これを矜持として受験に専念したわけですがどうも違うようだなと考えるようになりましたので質問させていただきました。

A.1
尊敬する というとちょっと重いのですが、
ある部分勝てないな、素敵だなと思う税理士さんは結構たくさんいます。

勤務していた2人の所長には今でも感謝してます。
Y先生は、会計分析の技術、現場を見る力
M先生は、包み込む性格のやさしさと人としての誠実さ
を尊敬しています。

会計業界の大御所の税理士の、時代を読む眼もすばらしいし、
ピカ一の交渉力のある寝技師の税理士ともお付き合いさせていただいていますし
メディア戦略が素晴らしい先生もおられます。
税法マニアの勉強熱心な税理士、
どんなに疲れていても細かい気遣いを欠かさない税理士
メルマガ営業が天才的な税理士、
アラフォーで経営者として明らかに勝てないなという大きさがある税理士、
男の魅力一杯で、男が惚れる税理士や
アラサーで企画力・行動力が素晴らしい税理士も
尊敬しています。

一生懸命税理士業務をしていると、幸いトップクラスの税理士の方とお会いする機会に恵まれます。
結果を残している税理士の先生は魅力的な方が多いです。
弁護士や大企業幹部のような勉強ができるスマートな方よりも、
たたき上げて迫力や味がある方が多いです。
お会いして話をしたりお酒を飲むと、ライバルであると同時に友人になれます。
一人一人挙げていると、きりがないかもしれません。
まだまだ、お会いしてみたい税理士の先生もたくさんいます。

A.2
今年の税制改正(消費税)をめぐる財務省の前例のないドタバタぶりと、自公の政党間及び自民党内の政治的駆け引きを見ていると、「租税正義」というようなお題目を唱えるのは少し気がひけます。

野田前総理は郷里の選出でよくお会いする方でしすし、
早稲田大学のゼミの先輩は、安倍政権の中枢で頑張っておられます。
官僚として国家を支えて頑張っている小学校や開成中学・高校の同級生、クラブの先輩・後輩もいます。
(昔は、私も国家のために官僚や政治家になって頑張ろうと夢見ていました。
今は、一税理士として、お客様やスタッフの幸せのために頑張りたい、それがひいては社会・国家のためになればと思っています)
国家を動かし、支える人々の、誠実さ、能力の高さ、そして人間ゆえの限界も知っているので、
私は、飯塚先生のように「不撓不屈」の精神で国家権力に対して闘うつもりも、逆に迎合するつもりもありません。

ただ、税理士という資格が、法律によって保護された規制業種である以上
社会的な信用をなくさないように、脱税に注意するのは当然のことです。
国税庁も税理士監理官を設置して、税理士に対する管理を強めています。
安易に脱税に手を染め、懲戒になる税理士・公認会計士が増えており、残念です。
税理士に対する懲戒処分等

税理士法によって、納税義務の適正な実現のために特別にその権利を認められた
税理士は、「税務に関する法律家」 です。

租税法律主義に基づき、税務行政が行われており
(この公平さは役所の中でもかなり秀逸です)
税理士は、税務調査の場面では、事実認定と、法律の解釈を争うことになります。
事実認定は、裁判の場面を想定して、普段から挙証責任や立証方法を考慮した資料を作成・保存しておく必要があります。

冤罪的事実認定に伴い重加算税を課され、忸怩 (じくじ)たる思いをなさったことでしょう。
JM様が感じておられるように、実際には法律家として法律を理解している税理士は残念ながら多くはないのかもしれません。
法律を正確に理解していない・知らない税理士だと、事前の準備も足りず、適切な主張をすることもできずに、何となく調査官が言う金額で税額が決まってしまうこともあるでしょう。
「税務署は、お土産がないと帰らない」
というのは不勉強な税理士の言い訳に過ぎません。

税理士業務をきちんとこなそうと思うと、本法はもとより、租税特別措置法、施行令、施行規則、通達、判例、書籍、毎年の税制改正大綱を読む必要があります。実務は結構大変です。
(だから私は60代前半で実務家は引退したいなと思っています)

税理士が法律に疎いのは、
(1)税理士試験を目指す人は、論理に強い人よりは数字が好きな経済人タイプ
 法律家を目指す人は、司法試験や司法書士試験を受験することが多い。

(2)税理士試験は、財務省・国税庁の意向で通達行政を前提とした暗記タイプの試験
 このことは実務家登用試験としては有効ですし理解出来ます。
ただ、このため大手専門学校で、法律学、法解釈学を教えることはほぼありません。

私は元司法試験受験生で、それなりに法律を勉強していました。
・専門学校のベテラン講師が、法律用語を間違って使いまくっていたこと
・理論サブノートが、法律の美しさ・精緻さを著しく損なっており作り直すのに時間がかかったこと
・法律を確認したくて法規集を開いていたら、「法規集を見る人がいるんだ」と受験仲間に驚かれて、そのことにびっくりしたこと
は私の受験時代の思い出です。
(久しぶりに思い出しましたが、ちょっと書き過ぎですね)

この弱点を補うため、税理士法人TOTALでは、入社すると法律用語の研修資料も配布しています。
税理士は、税務に関する法律家
という言葉を普段から、私はスタッフに繰り返し伝えています。
社内研修も続けており、
税務調査では、納税者の立場に立って、適切な主張・立証をします。

税理士法人TOTALは、税務調査に強いです。
申告是認率(調査で修正・指導されなかった割合)は高めですし、かなり意識しています。
国家権力にマークされると怖いので?ホームページ上にはあまり書いていませんが。
(逆に、「税務調査に強い」とホームページで宣伝しているいくつかの税理士法人が、実は申告是認はほとんどないと知り、ある意味すごいなあとは思ったことがありますが…)

税理士法人TOTALは、コンプライアンスを重視しています。
ただ、ガチガチに保守的な運用をしたらお客様の役に立ちません。
合法的な節税は、企業経営の重要な課題です。

起業したてのお客様は、すべてお行儀が良い人ばかりではありません。
「経営の神様」と言われている松下幸之助だって、最初から「神様」だったとも、聖人・道徳家のようなことを言っていたとも思えません。
お客様に物を売り、社員を採用し、人を巻き込み、社会に認められるためには
正しいことを正しく行う重要性を認識して変わっていかれたのだと思います。

起業家の方は、元々は少しやんちゃだったり、無理をしたがる方も多いでしょう。
このため、若い起業家のお客様を最初からきれいごとで間口を狭めて断ることはあまりありません。

税理士と納税者との間には信頼関係が必要です。
きちんとした節税を徹底的に行うのが大前提ですが、
脱税は中期的に会社の成長・発展に役立たないことは理解していただくよう説明しています。

信頼関係が築けない脱税志向が強い納税者は、
TOTALと合わないのでその方からお断りされることもありますし、
変わる見込みがないような悪質な場合は、残念ではありますが、こちらからお断りすることもあります。

私は、お客様とはほとんどお酒を飲みません。慣れあう関係は好きではありませんし、数百社のお客様の決算打ち合わせを直接担当しているので体が持たないから、お気持ちだけありがたくいただいて辞退することが多いです。
ただ、がんばって結果を出した社長にごくたまにおつきあいさせていただくことがあります。
そんなお客様のお一人と、先日初めてお酒を飲みました。

「裏でうまくやろうとしていた連中はみんな消えていった。
先生に会えてよかったよ。」


従業員が多くなってくると、直接お客様を担当しなくなる所長の方が多い業界です。
100人を超える税理士法人で現場に出ている代表者は珍しいでしょう。
TOPは、税務実務ではなく「経営」をすべきだという意見は正しいとも感じています。
それでも私は、毎日現場に出て、お客様やスタッフの声に耳を傾け続けています。
お客様のお役に立てるようにお話したり、逆に勉強させていただいたり…。
一緒に頑張ってきたお客様の中には、会社を伸ばして頑張っておられる社長さんもたくさんおられます。
そんな方との会話が私は大好きです。






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2015年12月13日

女性教員の会計事務所への転職 

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。


妊娠や出産、育児を理由に職場で不利益な扱いをするマタニティーハラスメント(マタハラ)を経験したことがある女性は、正社員で21%、派遣会社員は48%にのぼるそうです(厚生労働省発表)。

少子化で労働人口が減り女性の就業に期待がかかるなか、アベノミクス「一億総活躍社会」に向けて、女性が安心して働き続けられるような対策が、国にも私たち企業にも求められます。


ご質問はここクリック


ぎん様からのお問合せです。
■年 齢  27才
■性 別  女性
■資 格  簿記2級
■職 歴   教員5年目
■学 歴  MARCH理学部卒
■会計事務所経験 なし
■居住地  東京

初めまして。検索からこのブログを発見し、過去の記事を拝見致しました。
税理士事務所への転職について質問させてください。

Q. 転職の時期について
前年度の3月に税理士になろうと決意をしたものの、業界未経験のため、働きながら資格を取るにしろ、まずは転職をしようと考え、今年の6月、11月に日商3級・2級を取得しました。
税理士科目については12月から勉強を始めていますが、
転職サイトに登録してみたものの、実情としては科目合格や実務経験があることが暗黙の了解であるということを悟りました。

そうは言っても、2級所持未経験でも雇ってくれる事務所はあるようですが、
教育業界にとどまった状態で科目合格をしてから転職を始めるべきなのかなと思い始めました。
非常勤講師をしながらであれば比較的時間が取れるので勉強しやすい環境であるのは確かです。
ただし、実務未経験のまま年齢を重ねてしまうことに恐怖を感じる自分もいます。

どのタイミングで転職をすべきなのかわからなくなってしまいました。
アドバイスをいただけたらと思います。

宜しくお願い申し上げます。

A.
お読みいただきありがとうございます。

参照) 「女性の家事・育児と会計事務所の仕事の両立
にまとめられています。

常勤の若い教師は、都市部では大変だとお聞きしています。
朝が早いのに、若手は部活の顧問をすることも多く、夜や週末もつぶれます。
 中学・高校は、私立の場合、進学実績を上げるための小テスト・補講等も日常化し、その準備や採点も負荷となっておられます。そういえば、高校の先生には男性が多いですね。
 小学校は、未就学児の家庭のしつけが以前より不十分で、体力の弱い女性だと子供たちは手加減しないので、下手をすると学級崩壊の恐れがあります(長女のクラスはそのため担任の先生が退職なさいました)。
さらに、子供だけでなく親(モンスターペアレンツ)にも頭を悩まされます。
他の方のお子さんを育てる女性教師が、自分の子育てをするイメージがわきにくいという皮肉な状況です。
地方では、ゆっくりと時間が流れ、人的にも余裕もあり、尊敬もされる教師は「いい仕事」ですが、
東京では女性が一生続けられるか悩まれる方も多いようで、会計業界に転職してくる方もおられます。

なお、実情として暗黙の了解で科目合格や会計事務所実務経験を求めるのは転職サイト(人材ドラフト等)に高いお金を払っている即戦力が欲しい事務所か中堅以上の税理士事務所です。

家の近くの小規模事務所は、科目合格者よりも素直でくせのない未経験者を求める事務所もあります。
また、中堅以上の税理士法人も、激務で離職率が高いところを除くと、女性やパートには広く門戸を開いているところも多いでしょう。


どのタイミングで転職をすべきかは、
ぎん様が仕事に何を求め、ライフプランをどうしたいかによって変わると思います。

結婚や、出産、子育て、旦那さんの転勤によって働き方が変わる女性にとって、仕事とどう向き合うかは人によって大きく変わりますし、一方で、予測にも限界があります。

1.安定した事務仕事がしたい場合
 (1)税理士資格取得にこだわらないとき
12月は採用シーズンです。今すぐ転職活動をしましょう。
会計事務所は、将来、結婚出産等でどこに行ってもある専門的な事務仕事で、2〜3年働けば会計事務所経験者として転職には困りません。

 (2)税理士資格はそれなりにあった方が良いと思うとき
来年夏に転職しましょう。
経済的に可能なら受験専念が望ましいでしょう。最低でも1月から簿記論・財務諸表論を取ります。
1日平均10時間、7か月勉強できる自信があれば消費税法と合わせて3科目受講します。

経済状況によっては非常勤講師をしながら受験でも構いません。この場合は簿記論・財務諸表論を取ります。
本試験の手ごたえが悪くても、ぎんさんの学歴・若さなら働きながらでも簿・財は合格できます。

2.税理士に何が何でもなりたい場合
(1)経済的に可能なら受験専念が望ましいでしょう。
1月から簿記論・財務諸表論・消費税法の3科目を受講します。1日10時間勉強するつもりでがんばりましょう。

(2)経済的に難しければ非常勤講師をしながら受験します。
1月から簿記論・財務諸表論を取ります。試験後、法人税法又は消費税法を勉強して税理士試験の結果を待ちます。それによって翌年の受験科目が変わります。

会計事務所への転職は2.(1)、 2.(2)とも試験で3科目合格のある程度の手ごたえがあった夏になります。手ごたえがよくわからなければ、試験結果を待っても構いません。
女性の場合は特に、いつか大学院に行っても良いくらいの気楽さの方が人生設計をしやすいかもしれません。

税理士試験は、受験期間が長くなるのが特徴です。自分の人生の優先順位をきちんと考えてみてくださいね。


==================
税理士法人TOTALでは、男性には税理士資格取得を奨励していますが、女性には必ずしも求めていません。男女差別だというご意見もありますが、女性のライフプランを考えると多様性があっていいのではないかと思っています。

むしろ、パート・正社員をフレキシブルに変えられるようにして、スタッフの近くに出店を続けて通勤時間を短くし、仕事と家庭の両立を支援しています。

安心して産める・子供を育てられる環境を求めて他業種から転職してこられる方も多く、実際に入社してしばらくすると、結婚、出産ラッシュになります(笑)。
現在も8人(累計 延べ25人)の方が産休・育休中で、子育て中の主婦は全体の3分の1近くになります。

あんまり書くと、出産するために入社する方が増え過ぎるのでスタッフには書かないように止められています。
期待されすぎると困るので、あえて補足すると、うちは、女性バックオフィスの給料は必ずしも高くないですよ。会計業界の相場くらいに過ぎません。

また、税理士法人TOTALにも教師出身者や、専門学校の講師出身者の方がおられて、うまくキャリアを生かしてくれています。
私自身は「教育」が得意ではないので、うらやましいかぎりです。
==================





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2015年12月08日

税務署出身者の会計事務所への就職

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

税理士法人TOTALでは、入社前から元々知り合いの方が多いです。
専門学校はもとより中学・高校・大学の同級生、前職の同僚、学生時代のアルバイト仲間、ご近所さん…。
そういうときには、お互いに情報交換をしているようです。
友人にうちの税理士法人を勧めていただいているようなのでありがたいことです。

そう言えば、沓掛税理士は私の高校の同級生です。


ご質問はここクリック


まこと様からのお問合せです。
■年 齢  30才
■性 別  男性
■資 格  簿記論、財務諸表論
       受験:消費税(今年)相続税(来年)
■職 歴  国税(大学卒業時から)
■学 歴  MARCH
■会計事務所経験 なし
■居住地  東京

はじめまして、よろしくお願い申し上げます。
私は現在、国税で調査の仕事をしております。
税理士になりたいとの強固な意志により、昨年から受験し始めました。
昨年無事会計科目は受かりました。

そこで単純な質問で申し訳ないのですが、

Q.
自分のような経歴でも、会計事務所の需要はあるでしょうか?
客観的なご意見をお聞かせいただければ幸いです。

A.
国税出身、30歳、2科目持ちという条件でという意味なら
間違いなく需要はあります。

税理士業務は、税務署と同じ論点を、納税者の視点に立ってチェックするのが基本業務です。
大学卒業後、研修を受け、調査の現場にいたなら、知識も一定程度ありますし、
何より、事実認定の加減を体で知っています。
国税という「組織」に合った動きも教育されています。

しいて違いを言うなら、
税務署:納税者を見たら脱税者だと疑え
税理士:納税者は一生懸命経営をしている善良な市民
と立場が違うこと、
税理士は、税金の計算のみならず、高度な知的サービス業として、経営そのものを多方面からサポートできることが求められること
だと思います。

==================
税理士法人TOTALでは、国税OBのベテランの方に税務調査対策を行っていただくとともに、経験から得られる知識を教えていただいています。
また、アラサーの税務署出身の方にも内定を出したことがありますが、残念ながら辞退されて他の税理士法人に就職なさいました。
==================

今はそれでなくても会計業界は人不足で売り手市場になっています。
まこと様のコミュニケーションに問題がなければ、需要はありますし、内定は簡単に出ると思います。




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2015年11月29日

税理士試験と税理士事務所就職のタイミング

税理士事務所 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

ここ数日、10年を超えるお客様と話すことが続いています。共に成長して私以上に頑張っているお客様も多く、
「一緒にビジネスをしよう」とか
「信頼しているから」とか
言われることも多く、この仕事は、

お客様と共に歩み、共に成長できる

良い仕事だなあとしみじみ思っています。
少し仕事で疲れていて、人の優しさが身にしみる秋です。


ご質問はここクリック


ひら様からのお問合せです。
■年 齢  26才
■性 別  男性
■資 格  簿記2級、簿記論、財務諸表論
■職 歴  なし
■学 歴  MARCH
■会計事務所経験 なし
■居住地  東京

はじめまして。ひらと申します。
いつも拝見させてもらっています。そこで就職についての悩みを聞いて頂けたら幸いです。

大学卒業間際から税理士を目指し始め、大学卒業から現在まで両親の援助により専念で勉強してきました。そういった支えもあり簿財はすんなり合格できましたが、今年の試験(法相受験)は自己採点からみて努力が実りそうにありません。今は法相に消費を加えた3科目を勉強しています。

来年の試験が終わるまで就職活動は控えようと考えていたのですが同年代が社会に出て活躍してしている姿や結婚していく姿を見ていると自分もはやく働かないといけないと思い始めました。
親の考えでは働きながらの勉強は大変なので資格を取ってからの就職を推していますので、まだ2科目しかもっていない段階で就職するのに反対しています。ちなみに親は税理士ではありません。
しかし、試験は水モノのように専念を続けていても受かる保証もなく精神的に疲れたこと、職歴がない年齢に焦りがあること、はやく社会に出たい想いから就職を希望しています。

そこで、就職に関して質問があります。

Q.
(1)いますぐ就職して残りの3科目を働きながら合格を目指す。
(2)来年の試験が終わったタイミングで就職する。ただしこの時点で27歳になっています。
(3)来年の合格発表後に就職する。
この3つの就職のタイミングだとどれが最善なのでしょうか。本心では(1)を希望しますが少しでも科目合格を増やすため(3)のほうがいいのでしょうか。

よろしくお願いします。

A.
私のお勧め順は、
(2)→(1)→(3)です。
前提は、今2年受験専念だとした場合です。
( ∵ 簿財はすんなり合格)

もし、今すでに4年受験専念なら
(1)→(2)→(3)
になります。

A.1  (1)すぐに就職をお勧めしない理由
働きながら税理士試験に合格すること
税理士試験の受験と仕事の両立は大変です。

学校は、お金を払って勉強を教えてもらうところです。
会計事務所は、仕事を一生懸命して、お金をいただくところです。

特に入社当初は仕事ができません。
当然残業もありますし、時間は自由にはなりません。

一方で、仕事は勉強と違ってそれなりに面白いです。
そのため、かえって頭の切り替えは難しい。
難関である法人税法や相続税法が結果が出る前に不合格がわかる状態だと、働き始めて短期間で合格するのはかなり難しいでしょう。

特に、このタイミング(12~1月入社)は、年末調整・確定申告・3月決算と続く最繁忙期の入り口で、会計事務所未経験者にはきついと思います(経験者は1月入社でも問題ありませんし、歓迎されるでしょう)。
会計事務所未経験者の方は、事務所に教育の余裕がある9月入社が楽でしょう。

最近では、採用難で、「税理士試験の合格を支援します」とうたう税理士事務所・税理士法人も増えてきました
(広告だと思って割り引いて読んでください)。
このため、過度な期待を受験生がすることがありますが、正社員はもちろん、パートさんであっても給料分は働かないといけないことに変わりはありません。

税理士試験は、短期集中がおすすめです。その肝は3科目いかに早く合格するかです。
会計事務所は27歳で働き始めるのは決して遅くありません(私も下記のように27歳でした)。
5科目官報合格を目指すなら、
試験勉強に飽きて疲れてきているのはよくわかりますが、
あせる気持ちを抑えてもう少しだけ勉強してみませんか。

(1)のパターンをお勧めするのは週1科目を受験してきた場合や、大学院進学を目指すとき、
そして、勉強を続ける気力がなくなってきたときです。


A.2  (3)発表後就職をお勧めしない理由
私の高校時代は、

大学受験について、男性は
一浪 と書いて ひとなみ (人並み)と読む」

と言われていました。

私よりおそらく年上の ひら様の親の世代なら、同様に考えて受験専念を勧める方も多いでしょう。
最近は、経済環境の変化もあり、現役志向が強まり、一部公立校・放任の中高一貫校以外は浪人してもあまり成績は伸びないといわれるようになってきて、どこの大学も以前よりだいぶ浪人率は減っています。

私は税理士試験の勉強をする前に司法試験を受けていましたが、
当時は合格者の平均年齢が30歳くらいで、10年以上専念し続けて試験を受けるのが普通だという異常な試験でした。
一定の優秀な人間しか受験していなかったのに、自殺者や廃人を多数生み出し、その後、ロースクールが生まれることになりました。

ちなみに、政策通として知られる自由民主党の谷垣偵一幹事長(元総裁)は、麻布・東大法学部卒ですが、司法試験に合格したのは実に34歳です。

司法試験、医学部受験など、
多浪の結果、30過ぎて人生を棒に振る多くの人を見てきました。
どんなに優秀で、どんなに努力してもうまくいくとは限りません。
30代半ばで社会に出ても、もう適合できないかもしれません。

友人の中には何年も税理士試験受験専念を続け、
かえってメリハリがなくなり、自習室に勉強をするふりをするために通って来た人もいます。
2〜3年程度の受験専念がちょうどいいところで、あまり長い期間では多くの人にとっては集中力・気力が続かないのでは。

発表まで待っても、
合格していたら、発表までの4か月は無駄です。
合格しなかったら、受験専念を合格するまで続けるのでしょうか
合格まで受験専念を続ける怖さを知っているので(3)はお勧めできません。


A.3  (2)試験後就職 をお勧めする理由

税理士試験は、司法試験や医学部受験と違って事実上のセーフティーネットがあります。
会計事務所に勤務している者が、税理士に成れなくて自殺したという話は聞いたことがありません。

税理士試験に官報合格していなくて、2科目合格程度で働き始めることができます(というかその方が普通です)。

働きながら合格できれば最高ですが、ダメでも、会計事務所経験者は転職が容易なので数年後にもう一度専念して合格を目指すことができます。

家庭を持って受験専念が無理でも、奥さんの理解があって、飲み会に付き合わなければ(半強制の飲み会が多かったり、遊ぶ機会が多い事務所では合格できません)、空いている時間を勉強に充てて合格できます。

そこまでストイックに勉強出来なければ、週末や夜間の大学院で免除を受けることができます。

あきらめさえしなければ、いつか税理士になることができます。
税理士は人生の立て直しができる資格です。

最近、受験が長くなって勉強に身が入らなくなっていませんか。
今から本気!で勉強を続ければ、最低でも3科目合格になるはずです。
来年の官報合格目指して、勉強頑張ってみませんか。

=============
ちょっと古くなりますが、私は2年ちょっと受験に専念しました。

1年目は本気で勉強して、5科目一度に受験しました。
2年目は暇で、年内は前年受験していない科目(相続税・所得税)を取ってのんびりしていました。
初年度3科目合格の結果を受けて、法人税と週1科目の上級コースに振り替えました。

そこで勉強すればよかったのでしょうが…、

実際には、
(今となっては時効?でしょうが)

勉強に飽きて、ひまなので、「競馬」にのめりこみました。

レース結果をビデオと週刊競馬情報で週40時間くらい徹底的に分析し、
毎週、中山競馬場や府中競馬場に通って1レース10万円で賭けていました。

競馬好きならわかりますが、かなりハイリスクです。
競馬で、車1台分くらい負けました(泣

税理士試験の勉強に戻ったのは5月末になっていました。
そんなこんなで、その年の税理士試験後、
27歳(28歳直前)で働き始めました。
年末の結果は1科目合格で計4科目、最後の1科目にその後苦労して、結局そこからさらに5年かかりました。

「たられば」はないでしょうが、競馬をしなければ2年で税理士試験は合格していたかもしれません。
たかだか2年を勉強し続けるのもできない、飽きっぽい怠け者です。

もっともそうだったら、今とは全く違った人生だったでしょう。

20代なら、過去を振りかえって
もっと違った、もっと良い人生があるのではと悩む人も多いでしょう。

でも、仕事、結婚、子供や親との関係、自分の健康、
うまくいく部分と、そうではない部分を経験して思うものです。


人生は1度きりだからおもしろい


だから、怠け者でも、飽きっぽくても
その人なりに今日も生きているのです。
=============



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2015年10月31日

人手不足は深刻 有効求人倍率1.24倍

税理士事務所し 求人・採用情報の
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

ご質問はここクリック


人手不足は深刻です。
9月の有効求人倍率は1.24倍(厚生労働省)で、23年8カ月ぶりの高水準だそうです。
1992年1月といえば、バブルの終わり頃です。

それよりすごいのが都道府県別で1位の東京都で1.83倍です。これは、高度経済成長直後の1974年以来の数字です(巨人のV9が終わって長嶋茂雄が引退した年です)。

さすがに、人がいないわけですね。
お客様からも、最近では採用の相談をお受けすることが増えました。
建設中心だった人不足感が、サービス業にいっぺんに波及してきています。
特に、医療福祉関係は不足感が強いです。

9月の完全失業率は3.4%(総務省)とかなり低い水準で、雇用環境は安定しています。
失業率3%台は、「完全雇用」と呼ばれ、この水準以下になると雇用の質が下がると懸念されています。
東京都内の飲食業の人手不足を見ると、すでに質の低下は始まっているような気がします。

会計事務所業界も、税理士事務所・税理士法人の経営者の間では、雇用の質の低下が問題になっています。
ちなみに会計事務は、有効求人倍率が0.5倍前後で、今でもそれなりに人気です。
それでも、税理士試験受験生の減少、税理士事務所経験者の一般企業経理への転職、
一定レベルの人が不足し、大手税理士法人ではBIG4も含めて超過労働がひどくなっており、疲労感・閉塞感は強まっています。
大手会計事務所も、従来は、税理士試験3科目持ち以上でないとエントリーできなかったのが、
最近では、公式には2科目以上、実際には1科目でも採用される場面が増えています。
逆に言うと、このサイトをご覧になっていただいている方は、就職・転職希望者でしょうから、当分はかなり有利な売り手市場が続きます。

税理士法人TOTALも、ご多分にもれず人不足です。
新卒の採用が比較的順調だったことから、20代前半の新卒・第2新卒の採用を進めています。
税理士試験を受験しない方を中心に、ポテンシャル採用で一般事務職としても採用します(現時点では船橋、東京、横浜中心で徐々に広げようと思います)
採用枠を広げて、入社後の教育を充実させようという試みです。
また、パート・受験スタッフは週3日18時間以上の方に条件を緩和しました。

税理士試験受験生については、今夏は、TACの就職説明会に参加したので、
冬は、大原簿記専門学校の就職説明会に参加することにしました。
(追加申し込みは間に合いました)

ご興味がある方はお早目にご連絡ください。
ご応募お待ちしています。

今回は単純に税理士法人TOTALの採用広告でした 



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