2017年09月07日

アラフォー官報合格者の大企業経理から税理士事務所への転職

税理士事務所 求人・採用・就職情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

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Y様からのお問合せです。

■年 齢:40歳
■性 別:男
■資 格:官報合格(H28:簿財法固消)
■職 歴:大手企業
■学 歴:早慶
■居住地:東京

大手企業で課長をしています。新卒で今の会社に就職し主に決算・税務に従事してきましたが、2年前に無関係の部署に異動となりました。今年元の経理部門に戻る予定が、残念ながら組織都合で戻れず、来年以降も不透明です。
決算・税務業務では社内の相談に誠実に対応することを通じて信頼関係を構築できることにやりがいを感じていました。
しかし、現在は上層部の無理な指示と仕事量が多く、成果の圧力も厳しいため、ストレスフルでやりがいが持てません。地位や高給には元々関心はありません。

父が認知症等で長年自宅療養しており私も同居していました。昨年からは入院・転院を繰り返しています。同居の母が主として介護等してきましたが、年齢的・体力的に厳しくなることが予想され、私が本格的に両親の介護をすることに現実味を感じます。今の環境では将来の介護との両立は困難です。最悪介護離職まで考えると、今独立は考えていないものの、自らの力で働ける要素が必要になるとも思います。
そこで、税理士としての転職可能性を考え始めました。

Q.1
官報合格者とはいえ40歳で一般企業から税理士業界への転職は厳しいと思いますが、最近の情勢はいかがでしょうか。

Q.2
税理士業界は残業が多いイメージですが、男性で介護と仕事を両立できる環境は探せばあるのでしょうか。

Q.3
副業を認められることはあるでしょうか。または、税理士業務以外の事業を行える環境はあるでしょうか。
少しでもお役にたてればと、税理士受験生悩み向けのブログを立ち上げました。直接人にサービスを提供できる力量はまだありませんが、お悩みをサポートするようなことにも関心があります。

長文にて恐縮ですが、よろしくお願い致します。

A.1 
大企業の場合、個人の意向よりも組織の全体最適のために人事が行われるのはやむをえません。
特に、経理部門は(財務の一部を除くと)単なるコストセンターで、
職人的な女性はともかく、男性にとって重要なポジションとは認識されていないと思います。
Y様の場合は現在の職種よりも経理職の方が肌に合うということですよね。

税理士事務所業界の就職事情はここ数年で劇的に変化しています。
従来は、他の産業から流れてきた20代後半〜30代前半の税理士試験受験生が採用の主力でした。
この層が、社会全体のバブル期以来の人不足で急速に減り、
税理士試験受験生が確実に減り続け、特に20代の落ち込みが目立っています。
人不足はしばらく続くことが予想されます。

お客様訪問のためには、どうしても男性が一定数必要で、
どの税理士事務所も、以前に比べるとだいぶ基準を甘くして採用をしています。

男性の採用拡大のための税理士事務所の対策は、
 ・20代前半の税理士試験0〜1科目合格の若者を採用する
 ・30代後半〜40代の男性を採用する
に限られます。

40歳のY様も、高い学歴、官報合格で、もちろん採用の対象です。

ただ、Y様が注意してほしいのは、
(1)税理士の仕事は法人営業に近い
経理や税務の知識については、企業の経理部門と共通しますが、
やる仕事は、どちらかというと営業に近いと思います。
独立しない限り、営業成績を問われるシビアな場面は少ないので
ノルマのないルートセールスといった感じです。

(2)給料は下がる可能性が高い。
現職では20年近く仕事や評価の蓄積がありますが、
税理士事務所では単なるペーパードライバーです。
残念ながら長く勤めた大企業からの転職ならば、元が高いだけに給料は下がる可能性が高いでしょう。

もっとも面白い、仕事のやりたい仕事を専門職として続けられ、職種チェンジや転勤のリスクは勤務先の所長の高齢による廃業以外はほぼありません。

(3)税理士登録は早めにした方が良い
勤務している会社に実務経験の証明書をもらって早めに登録をすすめましょう。
給料を上げやすくなるし、場合によっては税理士法人のパートナーになるという選択肢も選べるようになります。

A.2 
会計事務所は、残業時間が特別に多い職場ではありません。

残業時間が多いのは、
・BIG4(最近労基が入って問題になっている監査法人はもとより、税理士法人も)
・最大手の税理士法人
・熱血営業系の若手経営者の税理士法人
・企業理念等で洗脳する税理士法人
・大手派遣系税理士法人
・2世事務所や昔からの事務所のうち生産性が低いところ
など、ごく一部に限られます。
インターネットで、税理士事務所は残業時間が多いと書かれるのは、
皆さんが上記の事務所に入りたがることが多いためでしょう。

面白そうに見えたりするのか、それとも自分だけは大丈夫だと思うのか
いくら書いてもこういう事務所の人気が高いのです。
もっともBIG4や最大手の一角あたりは給料も高いので残業の多さを承知で入るのなら止めるつもりはありません。

むしろ、普通の会計事務所は、残業時間が少ないからこそ、女性、特に子育て中の主婦に人気があるのです。

残業時間が少なく、介護と仕事の両立ができる事務所を見分ける方法は簡単です。
女性比率の高い、子育て中の主婦が外回りもしている事務所をさがせばいいのです。
(製販分離で入力作業だけ女性にやらせている事務所は除く)
主婦は、子育てや介護で長時間残業はできませんから。
実は多くの税理士事務所がこの要件を満たします。

=============
税理士法人TOTALに、今夏、労働基準監督署の調査がありました。
タイムカードや残業時間も見られましたが、
若干の指導くらいで大きな問題はなく、ほっとしています。

もっとも、管理が行き届かない本部は残業時間が増えますので
本部長の管理能力の向上は重要ですね。
=============、

A.3
副業を認めるか、そういう環境にあるかは税理士事務所の所長、代表者の個別判断です。

ただ、個人的にはY様の場合、40歳とスタートが遅く、
税理士として一流になる、稼げるようになるために、数年は副業ではなく本業に注力すべきだと思います。
どんな仕事でもプロになるには3〜5年、1万時間かかると言われています。
本業で勝つのが一番効率が良い自己投資になります。

サラリーマンの人が思うほど副業で利益を上げるのは簡単ではありません。
もし副業するなら、(比較的効率よく勝ちやすい)株式や不動産投資あたりならとめません。

「税理士受験生悩み向けのブログ」で多少の反応があれば、楽しいですし自己満足にはなるでしょう。
ただ、それを副業として収益を上げるのはもちろん、人の悩みをサポートするのは、厳しいようですが意外に難しいものです。

=============
私は、事務所勤務時代の趣味? 株式投資の利益3000万円をつぎ込んで、税理士事務所の運転資金に充てました。
もっとも開業後は、株式投資はほぼ行っていません。数年前に全てのポジションを整理しました。
副業をやる余裕などありません。

また、税理士受験生の悩み向けのブログや相談サイトで長く続いているものが、このサイト以外にそれほど多くないのは、本気の文章を書くのに相当な労力がかかるのに、書く側にメリットがそれほどないからです。

ちなみに私は、皆さんからの質問に対する回答記事を1本書くのに平均して5時間くらいはかけています(その後の見直しを考えると10時間くらいか)。
相談者の立場・状況を考えて、かつ、それを読んだ他の方への影響も考慮し、一定のレベルの文章を書くのは、たくさんの受験生・就職希望者を面接し、このサイトを10年間続けてきた私でも大変です。
(本業の合間に行うため、回答が遅くなったり、一部回答しないこともあります。申し訳ありません)

参考までに、税理士法人TOTALのスタッフで小説家、シナリオライターをしていた方がいますが、400字詰め原稿用紙を1枚書くのに平均1日かかっていたそうです。
プロとして文章を書くには、それなりの時間・労力・技術を必要とするのです。

それでも私がこのサイトを続けるのは、
税理士事務所求人・就職情報 設立の趣旨
=============



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利用料の金額等、詳しくは税理士法人TOTALまでお問い合わせください。

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2017年09月03日

税理士事務所の休日と海外旅行

税理士事務所 求人・採用・就職情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

7月10日過ぎ〜9月は税理士事務所で一年間で一番暇な時期、
いわゆる閑散期です。

税理士法人TOTALでは、法定外の有給で、夏季休暇を3日間付与しています。
これに有給休暇を合わせて、旅行に行く方が多くおられます。

・地方に里帰りをのんびりする人
・国内のリゾート地でバカンスを過ごす人
・毎年、9月に海外に出かける人(8月は高い)

私は今夏は北京に行ってきました。

中国人の社長様、中国とビジネスするお客様は増え続けています。
上海、香港、シンガポールと最近、中華圏への旅行が多めです。

事前に旅行地の本を読みまくり、ネットで調べまくり、自分でエアやホテルの手配、行程表を作成します。
かなりマニアックです。
旅行内容については
北京旅行 故宮博物院、万里の長城と中南海 世界の中心を旅する(2)

正月のニューヨーク、大阪、北京と続き、次はドバイに行こうと思っています。

あ、遊んでばかりいませんよ。普段は忙しく日常の業務をしていますし、
旅費は経費にしていませんからね。
税務署が怖いし(笑)。

それに、
旅に出て、人に会い、本を読む。
自分を磨き、何をすべきかを考えるのが経営者の最も大事な仕事です。

この時期は、スタッフの皆さんのお土産がデスクに置かれることが多いです。
ちなみに私の今年のお土産はパンダのクッキーでした
(こてこてです)。

そう言えば、9月に入社してくれた会計事務所経験の長い女性スタッフが
海外旅行に行ったことがほぼないと言っていました。
お爺ちゃん事務所で、忌引き以外で休むことができる雰囲気ではなく、
新婚旅行にも行っていないとのこと。

私も大昔、会計事務所勤務時代に
初めて2泊3日でソウルに行って1日有給を取得したら、
忌引き以外では休めないものだと言われたことを思い出しました。
(昔はそれが当たり前な時代でした)

もう、そんな時代じゃないと思いますし、そんな税理士事務所は多くないと思いたいですね。
彼女には、来年はぜひ夫婦でのんびりと旅行に行ってもらいたい!

税理士試験受験生は、旅行する余裕はありません。
受験生は、夏季休暇の代わりに、
試験当日は有給の休日になるのに加えて
法定外有給で試験休暇を6日付与しています。


ところで、8〜9月は採用シーズンです。
最近、求人票で休みの多さを誇るために?
<年間休日120日> という記載が増えています。

これって不思議なんですが…

土日祝日と年末年始を合わせると
(夏季休暇がゼロでも)
2016年は実に123日
2017年は118日(日の並びが極端に悪かった)
2018年も それだけで120日、

最低限の有給休暇を合わせると130日になるんですよね。
有給休暇は使われないから含まないんですかね。

日本人は世界的に見て有給消化率が低いそうです。
休む時は休んで、仕事には集中して取り組んだ方が効率はいいですよ。
ワーカホリック(仕事中毒)の私が言うと説得力ないですかね。

税理士法人TOTALは、一般企業出身者が多い関係で夏季休暇又は試験休暇はもちろん、法定の有給休暇もそれなりに使われています。
もっとも繁忙期は休日出勤の方もいます。
ありがたいことにメリハリをつけて働いてくれています。



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2017年08月27日

会計事務所の求人は若手、未経験者の採用重視へ

税理士事務所 求人・採用・就職情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

税理士試験、お疲れさまでした。
8月は、税理士事務所にとって最大の採用シーズンです。
就職が決まった人も多いことでしょう。
これからの人も頑張ってくださいね。

税理士法人TOTALでは、今月末から来月初めにかけて
税理士試験慰労会 兼 新人歓迎会が各本部で行われます。
新しいメンバーとの交流を楽しみにしています。

引く続き求人も行っています。ご応募お待ちしています。


新たなご質問はここをクリック

缶様からのお問合せです。

■年齢 24歳
■性別 男性
■資格 なし
■職歴 なし
■学歴 高卒
■会計事務所経験 なし
■居住地 九州地方

はじめまして。
税理士および会計士の業界での求人に関して、いくつか気になっていることがあるので質問させて頂いてもよろしいでしょうか。

Q.1
無資格・未経験や簿記2級など最低限の資格保有の状態で派遣やパート・アルバイトから経理などの実務経験を積み、補助者として事務所の正社員を目指すというのは非現実的ですか?

Q.2
ネットでは大体の会計士・税理士の事務所の求人は即戦力を求めており、未経験や無資格では採用される可能性はほぼないと言われていますが、実際のところどうなのでしょうか。

この場合はやはり20代など若年者のポテンシャルや将来性に期待した採用がほとんどですか?

Q.3
税理士・会計士としての資格を持たず、補助者としての業務に専念して独立する気がない場合でも、正社員として採用して頂くことはあり得ますか?

全く勉強する気がないという訳ではなく、業務上必要な知識や資格に向けた勉強はしていきたいと考えています。

長々といくつも質問してしまい申し訳ありません。
ご意見・ご回答をお願い申し上げます。

A.1   現実的です
税理士事務所業界の就職事情はここ数年で劇的に変化しています。

従来は、他の産業から流れてきた20代後半〜30代前半の税理士試験受験生が採用の主力でした。
この層が、社会全体のバブル期以来の人不足で急速に減り、
税理士試験受験生が確実に減り続け、特に20代の落ち込みが目立っています。
人不足はしばらく続くことが予想されます。

BIG4をはじめとする大手税理士法人は、数年前までは3科目持ち以上が求人の応募条件でしたが
最近では、1〜2科目でOKとする求人票が増えています。
実際には、ゼロ科目でも、学力やコミュニケーション能力が高ければ採用されることがあります。

簿記は、勉強すれば誰でもできますし、会計入力は最低限の知識でできます。
実際、ソフトウエアの普及・発展により、簿記の知識の全くない、お客様の経理担当者(奥様のことも多い)が当たり前に自計化(会社で会計入力)をしています。

パートやアルバイトと正社員の垣根は、会計事務所の多くではあまり高くありません。
・子育て中の主婦がパートで入社し、子供が大きくなって手がかからなくなると労働時間を伸ばして正社員になることは普通です。
また、
・税理士試験の受験を優先したい方がパートで入って入力事務の経験を積み、申告書を作成し、
科目合格が進んでから正社員になることも珍しくありません。

なお、派遣(紹介予定派遣を含む)で会計事務所に働くのは私はお勧めできません。
会計事務所経営者の感覚では無駄なコストだと感じます。

=============
税理士法人TOTALも、最近、求人条件を大幅に緩和しました。

経理・税務は簿記3級で問題ありませんし、なければ内定後に勉強してもらっても構いません。
営業事務・総務は分業制が進んでいるので簿記3級すら必要ありません。

通常のパートと、受験スタッフという受験生支援のパートがあります。
最近は、大学生をインターンを兼ねてパートで採用することも始めています。
いずれも労働条件を変えてパートから正社員になることは可能ですし、普通に行われています。
=============

A.2 
未経験者採用、無資格者採用は、A.1で書いたように増えています。

会計事務所の所長・経営者の間では
「人がいないよなあ。『良い人』じゃなくて、『普通』でいいんだよ。」
が最近のあいさつの定番です。

『アラサーまでで、3科目持ち以上で3年以上経験していて… 』
そんな方は、勤務先の事務所がしっかり抱え込みます。
いたとしても、BIG4や、給料の高い一部の大手税理士法人か、上場経理に行かれてしまいます。
普通の税理士事務所にはほぼ来ません。

もしそういう履歴書が来たら、他の税理士事務所が手放した人柄・性格に問題のある人か、コミュニケーション能力が欠けている人かもしれません。

即戦力の使いやすい人材など期待していないのです。

それにもかかわらず、ネットでは、即戦力重視のような書き込みが多いのは
(1)ネットの書き込みが古い
ネットの情報は時点がわかりにくく、古い情報も、新しい情報も混在しています。
昔の買い手市場の時代の書き込みがまだ多数残っています。

=============
実際、当サイトも、3年以上前の記事と、今の記事とでは内容が全く違います。
本来なら、現状に合わせて正確にアップデートすべきところですが、
量が膨大で、整合性も取りにくく手を付けられていません。
申し訳ありません。

会計事務所の採用・求人情報の歴史資料ということで、
記事の日付を確認しながらお読みください。
=============

(2)採用されなかった人が書き込むことが多い。
情報サイトの書き込みは匿名ですし、『悪事千里を走る』で、良い情報よりも悪い情報の方が拡散速度は速いです。

応募者のポテンシャルやコミュニケーション能力に問題があったとしても、
会計事務所からのお断りの理由は、
勉強が進んだら  とか
経験を積んでから
という婉曲的(えんきょくてき)な表現になります。

また、希望年収がその方の能力に比べて高すぎる場合は、
「即戦力重視なので」という理由にして不採用にすることもあります。

(3)所長が年配者や若手で小さな会計事務所の求人
従業員5人くらいまでの小さな個人会計事務所は、社内教育制度が整っていないところが多く、即戦力重視です。
職人気質で、社会の変化についていけていない一部の50代後半以上の所長の個人会計事務所もいまだにあります。
中でも高齢の経営者は、未経験者を教育しても、できるようになると辞められるか、その前に自分が廃業する年齢になるので即戦力しか雇えません。
所長が40代前半以下の若手の事務所は、所長自身が営業やお客様訪問で忙しく、従業員教育に時間をかけられません。その場合は、勉強が進んだ人や会計事務所経験者、いわゆる即戦力の方が都合がいいのです。
零細企業が経験者を好むのは、そしてブラック企業率が高いのは
別に会計事務所業界に限ったことではありません。

なお、20代前半までは、ポテンシャルはあるに越したことはありませんが、素直さがあれば若さで補えると考えられます。
素直で、まじめに努力する人はきちんと成長します。
それが若さのすばらしさです。

30代以上の未経験者は、資格の勉強が進んでいるか、ポテンシャルが高いか、すぐに使えるキャリアがあるかなど いずれでもいいですが、何を持っているのかを見られることになります。

また、大手の税理士法人は、分業制が進んできているので、
従来に比べると一人一人のポテンシャル・将来性が足りなくても仕組みの中で生産性があげられるようになってきています。
飲食業をイメージするとわかりやすいのですが
大きな組織は、確かに優秀な人も多いけれど、
普通の人に頑張ってもらう仕組みが存在するのです。

A.3
税理士事務所は、いわゆる担当制のところが多く、顧客対応、申告書作成、会計入力まで一人で行っています。
これだと、習熟度が一定以上まで上がると作業部分の生産性の限界がきて、給料が上がらなくなります。
このため、税理士事務所によっては、
税理士に合格したら(不満を持たれる前に)辞めてもらう方が気が楽でした。

お局さんや番頭さんの口伝くらいしか教育がなく、
教わるのを待つのではなく、
「前の資料を見たり、周りの人の動きを見て(自ら業務の仕方)盗め」 
などとも言われていました。
税理士法人ができるまでは個人零細事務所しかなく、生産性の低い徒弟制度が前提でした。
独立のための修行だと割り切ってくれるので、悪い条件でも主体的に学んでくれる受験生の方が都合がよかったのです。

最近では、大手税理士法人は、急速な勢いで製販分離、分業制を進めています。
教育のコストをかけられるのは従業員数が100人以上の税理士法人に限られてきます。
(少人数の税理士事務所では製販一致の方が、分業制より効率がよくなります)

営業力のみならず、採用・人材育成能力でも
零細事業所と大手法人では差が大きくなって、
どの産業も人手不足の中で、大手による寡占が進んでいます。

このため、税理士業界でも独立は減っています。
中堅以上の税理士法人では、人不足で補充がきかないので、独立する気がない(やめない)男性正社員を積極的に採用しています。

独立する人も事務所を大きくするというよりは、ボッチ事務所(所長以外は正社員はおらず、せいぜい入力パートくらいしか雇わない)で効率的に稼ごうという形が主力になっています。
ボッチ事務所は、社会保険を入らずにすむのでその分だけ儲かります。

中途半端に税理士試験の勉強をされるよりも、仕事に専念してくれる方が良いという中堅・大手税理士事務所もかなりあります。
このタイプの事務所は、わかりやすいケースでは
「資格ではお客様のお役には立てません」(だから勉強しないでね)
「資格の勉強は、仕事をしっかりやってから個人的に頑張るものです」(実際は難しいけどね)
などという表現をしています。

「残業は少ない(又はありません)」
「受験生を支援します」
あたりは、採用のためのキャッチフレーズで広告ですからあてになりません。
試験休みがあるか、実際にどれくらい利用されているか、
学費負担があるかどうかで
試験に取り組む姿勢がわかることもあります。

=============
税理士法人TOTALでは、男女差別とのご批判もいただきましたが、従来から
未受験者や主婦である女性にはあまり税理士試験受験を勧めていません。
日本社会の夫婦の役割分担、家事・育児・介護の女性比率が高い現状を考えてのことです。
(それ自体を肯定しているわけではありません)

男性は、従来、税理士試験の受験をほぼ必須で勧めていました。
日本では、夫の方が妻より給料が高いべきだと普通に思われています。
40代後半以降も男性が仕事の幅を広げて給料を上げて行くために、税理士資格が必要だと考えたのです。
税理士試験日に加えて試験休み(法定外の有給です)を取ってもらい、学費を全額負担したり、それでも合格しないなら30代以上の3科目持ちには大学院進学を事務所全額負担で勧めたりと全力で税理士資格取得を支援しています。全額負担は全国でもほとんどないと思います。
(もちろん一定の条件はあります)

それでも税理士試験に科目すら合格しない男性、勉強する気力がなくなった男性がいて問題でした。
ただ、組織が大きくなり、分業制が進むと、経験やマネジメント能力が生きてくるようになりました。
適材適所で、最近では、税理士試験を受験しなくても、組織の幹部として登用された男性従業員もいます。
(女性は資格の有無にかかわらず、従来からマネジメント適性で人事を行っていました)
=============

缶様の場合、24歳という若さは強みです。
高校を卒業してから今日まで、何をして過ごしてきたのかは確認されると思います。
それ以外では素直な向上心があるかどうかが採否のポイントになる気がします。

少し前に大分に旅行しました。熊本地震の影響がかなり残っていました。
豪雨等自然災害が続きますが、大丈夫でしょうか。
九州も田舎になると、雇用の受け皿になるべき良い税理士事務所があまり存在しないという問題もあります。
その場合は、福岡や、関西・関東で仕事をさがす必要があるかもしれません。
地方に仕事がなく過疎化が進むという問題は
税理士業界でも、この後広がる懸念があります。


なお、税理士事務所業界でも、
人不足を受けて、経験者採用や資格者採用ではなく
新卒採用、第2新卒採用に積極的に取り組む事務所も増えてきています。
これについては後日、記事を書きたいと思います。

=============
税理士法人TOTALも、学生や20代前半の採用を強化しています。
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2017年05月18日

メガバンク(都市銀行)の営業と税理士

税理士事務所 求人・採用・就職情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

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吉田 様からのお問合せです。
■年齢 22才
■性別 男 
■資格 簿記3級 証券外務員1種、生命保険販売資格 
■職歴 メガバンク法人営業(1年目)
■学歴 MARCH
■会計事務所経験 なし
■居住地 神奈川県

私は新卒でメガバンクに入行し、神奈川県の支店で法人営業をしております。
5月頃から先輩行員と営業に同行したり、データを打ち込んだりしています。データの打ち込みの正確さや伝票を書く早さは課長にもお褒めいただけたのですが、営業として圧しが弱い、メンタルが弱いなどと言われ、さらに支店長からパワハラも受けており、退職して公認会計士や税理士になろうかと考え始めました。

元々会計の勉強は好きで、証券外務員1種や簿記3級も3週間ほど勉強して受かり、またデータを打ち込む作業も得意なので経理や会計の仕事をしつつ資格を取りたいと考えています。しかし、1年も持たずに辞めたとなると世間的に「根性なし、忍耐弱い」と思われるのではないかと考えると不安です。

Q.1
こんな私が税理士事務所や公認会計士事務所に転職することは可能でしょうか。ご回答よろしくお願いします。

A.1
かなり古い話で恐縮ですが、
私の新卒時代(バブル期です)には、都市銀行等の金融機関に就職するのが普通で、
(就職活動をしていなかった私のところにも都市銀行から勧誘のお電話をいただきました)
メーカーや商社に行くのは変わっているとさえ言われていました。

ただ、都市銀行に行った同期は、転職や出向でその多くがもう銀行本体には残っていません。
高学歴者みんなが目指した業界は、競争も激しく、衰退も早いのは世の習いです。

昔からの、銀行は「安定したしっかりした会社」というイメージで入行した方が多いでしょうが、
法人営業の男性はもちろん、女性行員にすら結構な「目標」と言うノルマがあります。
データ入力のような事務はパートや派遣社員に置き換わってきて
正社員は、営業成績で評価・選抜されます。

マイナス金利とアベノミクスによる資金余剰、
法人は過去最高益を更新する一方で、
国内市場の縮小に伴い設備投資意欲は低下し
貸付金の利ザヤで稼ぐモデルは成り立ちにくくなってきています。

そうなると、銀行の経営陣としては、自分たちの信用を利用して生命保険や投資信託、外貨建て債権、仕組み債といったリスクのある金融商品の販売手数料を稼いで利益を確保しようとします。

でも、中小企業の現状ではそんなに資金余力もありません。
経験が少なく技術も乏しい若手に営業ノルマを課し、
銀行にとって都合のいいセールストークを用意して、
お願い営業、押し込み営業を強いることも多くなります。

銀行員さんは真面目で、証券外務員やFP等の資格を取得し、休日も勉強会やフェアなど様々なセミナーに参加して金融知識をしっかりと身につけていきます。
超低金利の現状では魅力的な金融商品はほぼなく、
銀行の都合で手数料の高い商品を売ることも多く、
(販売手数料が高い商品は、運用手数料も高いことが多く)
元本割れ等が発生すると、銀行員はお客様からの苦情に直接さらされます。

そうなると、金融リテラシーの高い、優秀な人ほど本部からの指示に疑問を抱くようになります。
投資環境を考えず、自行の利益を経営陣は優先しているのではないか…
金融リスクがよくわかっていないお客様を食い物にし
これっぽっちもお客様のことを考えてないのではないか……

監督官庁の金融庁の森信親長官は
「消費者の真の利益を顧みない生産者の論理が横行している。そんなビジネスを続ける社会的な価値があるのか」
と言って、毎月分配型の投資信託を批判しました。
銀行が窓口で売りやすく、お客様のためにならない商品の典型と言ってもいいでしょう。

=============
実は、私も10年くらい前に毎月分配型の投資信託を銀行さんのお付き合いで買って、損をしたことがあります。
父も、都市銀行の売ったファンドラップで大損をして、支店長が連日のように謝りに来ていたことがありました。

もちろん、投資は自己責任です。
それ以降、私は損する可能性の高い金融商品に付き合うことはしなくなりました。父の投資も事前に私に相談してもらうようにしました。
その後は幸いにして付き合いの投資で何とか利益を出し続けていますが。
(もっともブラジルレアルの仕組み債にはかなり心配させられました)
=============

厳しい金融状況で、銀行は不毛な金利競争に明け暮れており、
課長も支店長も営業成績で評価され、生存競争を強いられています。
支店長は、遺言信託や遺産整理のような売りにくい商品も売らされています。
こうなると、どうしても部下にも結果を求め、いきおいパワハラが発生しやすい状況になっています。

銀行員は、真面目で優秀な方が多いので、
不合理な販売スタイルや営業ノルマに嫌悪感を抱き
良心の呵責に耐えかね、うんざりして辞めていく人が多いと先日もニュースになっていました。
特に、潔癖で真面目な若い方や女性はその傾向が強くなります。

銀行と言う社会的に評価が高い組織を短期間でおやめになるのはもったいないという意見もあると思います。
それでも文章を読んでいると、吉田様は都市銀行をおやめになっても良いような気がします。
真面目なだけに、いつか、うつ病を発症するのではないかと感じられるからです。
うつは一度発症すると、再発の危険が高くなります。

=============
実際にうちを担当してくれていた女性が急にうつで配置転換されたことがありました。
都市銀行の支店長にお聞きしたら、精神的に病んでうつ等を発症する方が増えているそうです。
=============

私は「根性なし、忍耐弱い」とは思いません。
税理士事務所は、中途で入ってきてくれる方が圧倒的に多い業界です。
地方銀行、都市銀行、生命保険会社、損害保険会社等の金融機関出身者も多くおられます。

金融機関は2年程度で異動があり、人間関係を作るのは大変ですよね。
都市銀行なら異動は、ほぼ予告なしに全国ですからなおさらです。
お客様に寄り添うよりは、短期で営業結果を求められる業界です。

それに対して税理士事務所は、
若手の熱さが売りのイケイケ事務所や、
生命保険を積極的に売っている事務所を除くと
職員にはほぼ営業ノルマはありません。

顧問契約は安定した長い人間関係を前提にするので、
お客様と利害関係が一致しないのは顧問料の決定くらいでしょう。
お客様のために尽くし、お客様と共に成長することができる、
これがきれいごとではなく普通に行える業界です。

税理士業界は、真面目で勉強が好きな方が多い業界です。
営業能力に自信がなく、もっと言うと営業自体を意識しない人も多く、
コミュニケーションもおぼつかない状態の新人もいます。
それでも事務所内で先輩に教わり
定期的にお客様と連絡をし、時に訪問してお客様に学び、
コミュニケーション能力を徐々に高めていきます。

都市銀行に新卒で入れるだけの人柄、能力があるなら
税理士事務所では十分通用します。
転職はもちろん可能です。
税理士業界は、優秀な若い男性が入って来ることを歓迎します。

(申し訳ありませんが、私は公認会計士ではないので、公認会計士事務所や監査法人がどう評価するかはわかりませんしコメントする立場にありません)

5月病でないか、やめたいのが一時的な感情でないか、もう少しだけ考えてみて
それでも銀行は違うなと思ったら、
転職して、税理士を目指されてもいいと思います。

経済的な理由や家庭の事情等で 受験専念せず、(士業事務所ではなく)一般企業の経理・会計の仕事をしながら税理士試験の勉強をするなら、
(公認会計士は働きながらの受験は事実上不可能でしょう)
注意点としては、経理・会計は経験者が優先して採用される業界ですし、
一般企業では短期間過ぎる離職の評価は低くなるので、
転職先を決めてから銀行をおやめになられた方がいいかもしれません。

=============
税理士法人TOTALは、営業ノルマはありません。
営業は一部の得意な方にやってもらっていますし、そもそも商品力が強いので簡単に売れます。
普通にやっても半分以上がクローズできます。
私も営業していますが8割くらい決まります。
(残りは価格にシビアな方と、こちらからお断りする方が多いです)

生命保険ですらほとんど売っていません。必要な保険くらい売るべきなので専任の営業担当を置こうと思っていますます。

なお、税理士法人TOTALの場合、在籍者のうち金融機関出身者は約15%です。
男性は、営業で通用しなかったという人も多いです。
女性は、全体としては結婚・出産等の家庭の事情の方が多いですが、最近は営業が精神的に嫌だったという方も増えています。中には短期間で銀行をおやめになった女性もいます。
第2新卒扱いで積極的に採用を進めています。

なお、うちの本部長の4割が金融機関出身者ですから、税理士業務との相性は良いと言えるでしょう。
=============






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2017年04月26日

税理士事務所の仕事と上場企業

税理士事務所 求人・採用・就職情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

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mk 様からのお問合せです。

■年齢:27 才
■性別:男
■資格:簿記論、財務諸表論、法人税法
(消費税法、国徴受験経験あり)
■学歴:早慶
■会計事務所経験:正社員一年、アルバイト一年
■居住地:関東

こんにちは。
いつも大変参考にさせております。
どうしても科目合格がすすまなくなったため、春から大学院に通い始めました。
しかし、大学院の授業が忙しく、正社員での勤務がむずかしいのではないかと思い、アルバイトに変えようと思っております。

今年28になるのにもかかわらず正社員としての職歴が一年という短さに少し焦りを感じております。

この業界一番優先順位が高いのは資格だと思っておりまして、このまま進まないリスクを考えてはやい段階で大学院に進学しようと思ったのは少し早計だったのではないかなと考えております。

今の事務所では仕事を任せてもらえず、雑務が大半で成長性を感じられず、正社員しか採用していないため、アルバイト勤務ができないため一年で現在の事務所を退職することを考えております。

Q.1
この業界での短期での転職はどういった評価になるのでしょうか?

Q.2
資格をメイン(アルバイト勤務)に考えていいのはどのぐらいの年齢まででしょうか?

Q.3
上場会社系の経験は独立を考えているかたに対してはどのぐらいの経験になるのでしょうか?

今後の参考にしたいと思いますので、お忙しいでしょうが、お時間があるときにでもお返事をくれたら幸いです。

A.1
企業は、入社2〜3年に満たずに退職されると、育成コストと合わず大赤字になります。
早期退職者は、一般的には採用してもすぐ退職されるリスクがあるということですから、マイナスの評価が大きく、面接で細かく尋ねられます。

ただ、税理士事務所・会計業界の場合は、中小零細事業所も多く、残念ながらあまりいい事務所が多くないことは面接官も知っているため、大企業の早期退職ほど大きな減点にはなりません。
多くの会計事務所は、転職者が多いことが前提になるため、教育コストを余りかけずに、「期待」ではなく「結果」を出したやめない人を厚く処遇することになります。

短期での転職は、どんな事務所に勤務していたか、退職した理由は何かを聞いて個別に評価されるでしょう。

ただ、理由付けをしても、資格のためになりふり構わない人だという評価は避けられないと思います。

もっとも即戦力、勉強を進んでいる人を欲しがる税理士事務所は多いので次の転職ではそれほど大きく不利になることはないでしょう
税理士法人TOTALでも、mk様の応募があれば前向きに検討すると思います ご応募お待ちしています(笑)

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税理士法人TOTALでは、業務の標準化が進んでいるため、初期の教育も効率的に行っています。それでもできれば3年程度は働いてほしいと思っています。
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A.2
税理士が資格商売である以上、資格取得を第一に考えること自体は正しいと思います。
何歳くらいまでということはありません。
実際、40代でも資格のためにアルバイト勤務をしたり、受験に専念する方もいる業界です。

ただ、可能なら30代前半までに資格を取り終えるのが望ましいとは思います。
仕事を覚えるのに一定の年数が必要ですし、
税理士試験に求めれられる記憶力と速記スピードは若い方が有利ですから。

=============
税理士法人TOTALでは、資格の取得を推奨しており、家事や育児の負担が少ない男性はほぼ全員
有資格者か受験生です。
30代までに資格を取るように勧めており、試験での合格が難しそうな場合には、働きながら大学院に通学していただいています。
関東なら、夜間や週末中心に通学できる大学院も多く、2年間休みがほぼなく忙しいですが十分両立は可能です。
もちろん、税理士法人TOTALの大学院組は全員無事に修了して大学院免除を受けています。

(昨日、今春修了したスタッフに聞いたら、ほとんどの方は無事に卒業できるそうです。
ゼミ20名強で一緒に卒業できなかったのは、最大手クラスの激務事務所に在籍している2名だけだったとのことです)
=============

早慶卒の三科目持ちの正社員に、雑務を中心に仕事をしてもらっているのは大いに疑問です。
ずいぶんもったいない人の使い方だなあと感じます。

やめないベテラン正社員中心で上がつかえている職場ということなのでしょうか。
有資格者中心のかなり専門性の高い職場なのでしょうか。
大学院に通学することをよく思わずに、あえて仕事をふらない状況なのでしょうか。

税理士試験免除を狙う大学院の通学者の7割くらいが、働きながら頑張っているとお聞きしています。
場合によっては、転職もやむをえませんが、正社員として働きながら大学院に通学できる事務所も、うちだけではなくそれなりにあると思います。

A.3
はっきり言います。

上場企業関連の仕事は、税理士の独立とはほぼ全く関係ありません。

上場関連の仕事は、BIG4の独壇場です。
このため、BIG4監査法人(税理士法人ではありません)の出身の公認会計士、BIG4でIPOを経験している公認会計士が中心になります。
あとは、国税の大物OBを顧問に迎えている上場企業が多くあります。

残念ながら、普通の税理士が独立して上場関連の仕事をすることはほぼありません。
あるとしたら、自分のお客様がIPOした場合や、上場関連子会社くらいです。

お客様の立場になって考えればわかります。

公認会計士兼税理士は1万人以上います。
上場企業は約3500社とすると、
公認会計士が全部見ていると無理に仮定しても、3人に1社です。
税理士は7万人ですから、公認会計士との兼任も併せても20人に1人です。
実際には、都心部のIPO中心の事務所か、人脈又は規模のある公認会計士兼税理士事務所でないと、ほぼ上場企業の仕事は回ってきません。
独立した(公認会計士でも国税OBでもない)税理士が行う可能性は限りなく低いでしょう。
同様に、連結納税もわずか1400グループくらいですから、独立後は一度も触らない税理士が95%以上でしょう。

残念ですが、BIG4(TAX)を経験したとしても、上場企業を独立後に担当することはほぼないといっていいと思います(当然、BIG4監査法人OBの公認会計士優先になります)。
信用は、その方の技術にあるのではなく、BIG4というブランドにあるのです。これがBIG4税理士法人の出身で 技術はある税理士が独立で苦労する理由です。

税理士業務に慣れてくると、より大きな企業、より複雑な事案をこなしたくなるのは、職人・専門家としてはわかります。
ただ、上場企業は本来、公認会計士のテリトリーです。もし、上場企業の税務を見たいなら、公認会計士になることを目指すべきでしょう。

税理士の仕事は、地元の中小企業を起業から中堅企業になるまで親身に相談にのって共に歩んだり、
医者や資産家といった方と長く信頼関係を持っておつきあいするのがメインの仕事です。

=============
税理士法人TOTALには、BIG4監査法人の出身の公認会計士も在籍していますし
お客様には、上場子会社やIPOを目指す会社、連結親会社はありますが、
上場企業本体とは顧問契約はありません。
お客様の規模は、起業したてで社長お一人の会社から、従業員が数千人の会社まであります。

私は、毎日、現役のプレーヤーとしてお客様と決算打ち合わせをさせていただいています。
(もう少し、経営者として働くべきだというご意見・ご批判?は多数いただいています)

先日、他の会計事務所から移られた 年上の一人企業の社長様に言われました。
「TOTALさんくらい大きくなると、うちくらいの会社はあまりゆっくり相手してくれないのかと思った」

私たちの仕事は、
一人企業も、従業員が1000人を超える会社も、
同じお客様です。


TOTALの企業理念は

〜あなたと共に歩み、あなたと共に成長する〜

です。
=============





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2017年04月15日

税理士試験官報合格者の育児・家事と仕事の両立

税理士事務所 求人・採用・就職情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

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Rei 様からのお問合せです。
Q.
■年齢 32歳
■性別 女
■資格 官報合格
■職歴 広告会社1年半(正社員)→受験専念→社団法人2年(非常勤)→会計事務所1年半(正社員)
■学歴 3流大学文系卒
■会計事務所経験 
前職で個人の顧客対応を含む記帳代行業務、会計事務所で個人・法人の入力業務、年末調整、法定調書申告、償却資産税申告、決算申告書作成
(外回りなし、相続事業承継案件は外回りで処理)
■居住地 関東都市圏
■その他 既婚・第一子妊娠中

いつも記事を参考にさせていただいております。

私は現在会計事務所に勤務しています。
入社1年未満で官報合格しましたが、番頭さんとそりが合わず、官報合格で扱いづらいということもあり退職勧奨を受けました。今後社内に居場所はないと思い妊娠中でしたので産休取得後に退職予定です。
当初は産休育休をとって1年以内に復帰する予定でしたが、求職中での保育園入園は難しく、幼稚園入園までパートでの復帰も難しい見込みです。また配偶者が年上のためなるべく早く続けて第2子も出産したいと考えています。
経験不足と家庭との両立を考え今後10年ほどは独立開業する予定はありません。

Q.1
保育園が決まっていなくても会計事務所に正社員又はフルタイムパートとして就職活動して内定を受けることは可能でしょうか。(内定をうければ保育園入園の審査に通る可能性があります)

Q.2
第一子が5〜6歳になったら実家近く(都市圏ではありません)に引っ越してサポートを受けつつ会計事務所就職活動した場合、ブランク5年以上ですが正社員として就職することは可能でしょうか。
ブランクが多い場合、会計事務所にパート勤務してから正社員を目指すほうがよろしいですか。
復帰がのびて40代になってしまった場合は就職することは難しいでしょうか。

A.1
関東では待機児童の問題がなかなか解消しません。
保育園の定員を増やすべく、国家も様々な努力をしていますが、
それ以上のペースで保育園入園希望者が増えています。

子育て中のママにとって、「保活」は重要ですね。
フルタイムで働く「内定」が出れば、入園のための審査のポイント上だいぶ有利になるでしょう。

結論から言うと内定を受けるのは十分可能だと思います。

東京では、人不足が深刻です。会計事務所業界はそれに加えて
雑誌やインターネットでのネガティブな記事の影響もあり、受験生が急速に減少しています。
教育コストがかからない官報合格者の価値は相当高くなっています。
男性の官報合格者なら、独立のための腰掛けかなと思われるかもしれませんが、
子育て中の女性なら短期間での独立はないと安心する所長もいるでしょう。
慢性的な人不足ですから、入社時期が未定でも欲しい人材です。

ただ、子育て中の女性は、どうしても育児が中心で、
残業ができない、無理もさせられない、急な発熱や保育園行事もある など、
小さな事務所では周りのフォローが難しく評価が上げにくいという面はあります。
このため、残念ながらその期間は少し給与が安くなるのを覚悟する必要はあります。

もし内定が出ないとしたら、勉強をした努力・過去に費やしたコストを思うあまり、結果を出していないのに自己評価が高くなりすぎて、現状のパフォーマンスと合わないと税理士事務所の経営者が考えるときでしょう。

小さな会計事務所の場合、他に転職できない人が残って結果として番頭さん(やお局さん)になることが多く、番頭さんに変わった人が多いのは残念ながら事実でしょう。
小さな会計事務所の番頭さんは無資格者が多く、人によっては年下の官報合格者や大学院免除者を嫌ったり、税理士試験の受験そのものを嫌ったりします。
(いわく、「資格と仕事ができるかは関係ない!」など)
自分の地位が脅かされるのが嫌なのかもしれません。
それでも、所長は、本当に仕事が出来れば番頭さんの意見を取り入れず、普通はそのスタッフに退職勧奨はしないものです。
全体最適化を考え、人事を行うのが経営者の仕事ですから。
(所長が営業や現場で忙しすぎて、事務所内が見えておらず、番頭さんの力が強くなりすぎている場合は除きます)

子育てと家庭を両立させられるかのポイントは、通勤時間の短さ(30分程度までが望ましい) と 所長に両立に対する配慮する意識があるかどうかだと思います。

謙虚な気持ちで就職活動に臨めば、Rei様にはきっとすぐに内定が出ると思います。

=============
税理士法人TOTALには、お子さんを保育園や学童に預けてたくさんのママが働いてくれています。
内定を出した場合、もちろん就労証明書を発行いたします。

保育園の入園が決まるまで入社時期が伸びることもありますし、
入園一月くらいは、時短保育やお子さんも病気がちになり
仕事は徐々に慣らしながら進めていっていただくことになります。
=============


A.2
正社員での就職が可能かどうか、40代での復職が難しいかどうかは、
住む地域によるとしか言いようがありません。
落ち着いた中堅税理士事務所が正社員を広く募集している地域もありますし、
そもそもパートですら募集が少ない地域もあります。

パートから正社員になるか、最初から正社員で働くかは、
Rei様の場合、税理士有資格者・会計事務所経験者で転職には有利ですから、
まずは自分が子供とどう向き合いたいか
育児・家庭と仕事をどう両立させたいかが重要になります。
その上で、どんな選択肢があるかを、その地域で実際に就職活動して確認していくことになるでしょう。

経営者として、自分を磨くため世界や日本を旅しています。
最近、地方を旅していると、東京一極集中が加速しているとしみじみ思います。
あべのハルカスの展望台に上りましたが大阪ですら新しいイノベーションを感じませんでした。
(たくさんの人はいましたし、お笑いや食の文化・歴史は素晴らしかったですが)
関東以外で元気なのは、名古屋、仙台、沖縄くらいでしょうか。
ふるさと納税 や 公共事業にも限界はあり
人口減少社会では、地方の衰退を止めることは誰にもできないでしょう。

全国のがんばっている税理士の勉強会で情報交換をしますが、インターネット時代でも地方と東京の情報格差は大きいようです。
地方のやる気のある少数の税理士は、高い飛行機代・新幹線代と貴重な時間を使っても東京の研究会に出てきます。東京の情報や技術にそれだけの価値があると知っているのです。

ご主人が公務員、医師等の堅くて高給な仕事か、資産家でもない限り
今回就職せずに子育てに専念することは、個人的にはお勧めできません。
働き先に選択肢の多い関東の都市部にいるうちにきちんとキャリアを積むことを考えてみませんか。

「三歳児神話」は日本でしかみられません。
今後の社会を考えると、女性が働かないで専業主婦を長く続けるのは危険だと思います。

Rei様の場合、
受験専念期間の長さ、社団法人の非常勤という楽な仕事、短期間で会計事務所をやめて子育てに長く専念したとなると
若いうちに頑張りきれていないと評価される危険性はあると思います。

なお、最初の会計事務所では内勤専門でしたので、次回は今後のキャリアを考えて外回りをさせてくれる事務所を転職活動の際は検討してみてください。
(女性は内勤しかさせない税理士事務所もありますので確認が必要です)

外回り経験があれば、地方で正社員になる確率も上がりますし、
場合によっては税理士法人の社員税理士として支店を出すことも、
自分のペースで独立することも可能になるでしょう。

合わない事務所で、番頭さんにいじめられて大変だったとは思いますが、
これでRei様は立派な会計事務所経験者です。
今度は税理士事務所選びを間違えないようにすればいいだけです。

子育ては大変ですが、本当に両立がつらいのは長い人生で考えると一時的に過ぎません。
せっかく努力して取った税理士資格をいかすべく、育児・家庭と両立できるキャリアプランを考え、前を向いて転職活動をしてみてください。

=============
先日、ある地方中小都市の会計事務所の経営の依頼を受けました。その地域には引き受けられる税理士がいないのだそうです。

地方でも税理士業務を行っている先輩税理士にきくと、
腕の立つ税理士はほぼいない地域もあり、
「TOTALさんなら大丈夫だよ」
とお墨付きを頂きました。

TOTALは今後、全国に出店するつもりなので前向きに検討してみます。
=============




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2017年03月31日

税理士業界の就職事情 中途採用から新卒採用へ

税理士事務所 求人・採用・就職情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

士業の業界が大変です。
ちょっと前に、週刊エコノミストが、
「これじゃ食えない!会計士・税理士・弁護士」
と特集を組みました。
東洋経済も、同じような記事を書いて私も取材を受けました。
実際、最近では未経験者の給料の安さから
税理士のみならず、弁護士や公認会計士などの資格試験の受験生が激減しています。

以前から、社会保険労務士 や 行政書士は、いわゆる食べられない資格でした。
実際、データを見ると一人当たり付加価値・給与はこの2つの業界は大変です。

社労士業界の平均給与は200万円を切っているそうです。パートが主力で、正社員の給与も高くないということです。
だいぶ前に、ある大手社会保険労務士事務所の所長から
「うちの職員(正社員)にはがんばっても年収300万円は払えないよ」
と言われて驚いたのを覚えています
(零細だった当時の私の個人税理士事務所でもそれ以上は当たり前に払っていました)。

行政書士事務所に至っては、売上200万円未満が8割という統計もあります。所得ではありませんよ。
(うちは、行政書士のスタッフにも、当たり前ですがそれ以上の給与を支払っています)

いつの日か、産業化して総合士業事務所を作るしかない と強く思ったものです。

今、お客様を増やして伸びているのは、大手税理士法人と、(パートしか)人を採用しない若手個人事務所が中心です。
中小・中堅会計事務所は徐々に衰退が始まっています。

税理士業界も、他の産業と同じように、大手による寡占が進み、産業化する。
最終的には、1万人近い規模の本当の意味でのBIG4がいずれ出現する。
悪くても、4強の一角、できれば産業化して
「日本一の総合士業事務所」を作りたい。
これが私が事務所の名前をTOTALと名づけたときの思いです。
時代が、当時の私の予測に近づいてきているのを感じます。

未経験者の給料の安さから、税理士試験の若手受験生が減り、
一方でアベノミクスと少子高齢化により、労働市場は売り手市場で
税理士業界から一般企業の経理への転出も増えています。

中途での採用が難しく、新卒採用が主力になると、
税理士業界のサービス産業化、普通の事業への転換が進むでしょう。

コンピューター・インターネットの普及・発展に伴い作業や情報の付加価値は下がり続けています。
受験勉強すらしなくなった無資格者の巡回監査という従来の成功モデルは通用しなくなり、
複合的な専門知識と高いコミュニケーションが必要とされつつあります。
私が以前からスタッフの資格取得に強くこだわっているのは、無資格者の巡回監査というモデル自体が消滅していくと思っているからです。
新卒採用をして、税理士受験生を支援し、内部から税理士試験合格者を輩出できる税理士事務所だけが生き残っていくのです。
キャリアを安定して積めて、社会的に評価され、高齢化時代でも長く働けるし、独立も可能な(税理士法人TOTALでも税理士の独立支援の制度を作りました)税理士という仕事は、新卒マーケットでは再度見直される可能性が高いです。

参考:「会計事務所は新卒ではいるべきですか、中途入社が良いですか

一方で、専門家・職人ばかりでは、組織は成長しません。

TOTALグループには、社内でいくつものクロス・ファンクショナル チームがあります。
マーケティングの専門家、戦略コンサルタント、プログラマー、SE、オペレーションのコントローラー、セールスのプロ、プロモーション企画、WEBデザイナー、理系の研究者…
多様な経歴のメンバーが集まって、
技術開発、商品開発、業務改善を行っています。

ぜいたくを承知で言うと、

もっといろいろな分野の、特色ある優秀な人材に来てほしい!

ノリはほとんどITベンチャー企業です。

昨日、スタッフに言われました。
「こんな面白い仕事をしてるって、外からはわからないですよね」


すみません、私の情報発信力不足で  (^_^;)


税理士業界も、魅力的で、生産性の高い、楽しい業界に変わる必要があるのです。



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2017年03月20日

会計人の適性 みんなちがって、みんないい。

税理士事務所 求人・採用・就職情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

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あまてらす様からのお問合せです。
Q.
■年齢 27歳
■性別 男性
■資格 日商簿記2級
■学歴 地方国立大学
■会計事務所経験 正社員(1年4ヶ月目)
■居住地 中国地方
私は公認会計士を目指して勉強しています。

1年前に税理士事務所に入所したのですが、先日、退職勧奨を受けてしまいました。理由は、会計ソフトへの入力ミスが多いことや、仕事の覚えが遅いことだと言われました。

事務所の所長に税理士に向いてない(所長には公認会計士試験を受けることは伝えていません)し、仮に試験に合格しても、この仕事は務まらないと断言されてしまいました。

確かに昔からケアレスミスが多いのですが、会計税務のスキルを身につけて活躍したいと思い、この道を選んだため、ショックを受けています。

試験勉強自体は順調だし、財務会計の勉強は楽しいのですが、会計事務所から退職勧奨される人間が公認会計士になって活躍できるのか不安です。試験後は監査法人に入所して、という目標がありましたが、会計実務で戦力外を告げられたため、この道をフェードアウトすべきなのか悩んでます。

このまま、諦めずにこの世界に食らいついていても良いと思いますか?


A.
確定申告の繁忙期、お疲れ様でした。ショックですよね。
監査法人の公認会計士の仕事は、ジョブローテーションが決まっていて分業が進んでいて大企業寄りで税理士とは違うだろうなとは思いますが、私には正確にはわかりません。
このため、税理士事務所の会計人としてどうかという点について書かせていただきます。

(1)会計ソフトへの入力ミスが多い
現在、会計ソフトのデータ自動読み込みの精度が急速に上がっています。
いずれ、会計入力を外回り担当者がやることはなくなると思います。
うちでも、製販分離を進めており、外回りの男性は会計入力をしなくなります。
今でも、外回り3年目以降の男性スタッフはほとんど入力していないと思います。
私は、もう10年以上、会計入力をしていません。

(2)仕事の覚えが遅い
考えることが好きで、納得するまで先に進めないタイプの方は、
「言われたことだけ、とっととやれ!」と言われても
初めての仕事のときに色々考えながら進めるため、他の方よりもどうしても遅くなります。
ただ、自分の手の内にはいるとスピードも精度も徐々に上がります。
このタイプの中には細かいことに気が付く人や、調べ物が得意な人もいるはずです。

(3)ケアレスミスが多い
会計事務所にはいると、先輩や所長の間違い探しゲームの能力の高さにうんざりしますよね。
私も、新人時代、女性上司(やさしいお局さんです)に、行・縦位置やスペースのズレ、端数処理、電卓ミス、字体や字の大きさ等を細かく直されました。
当時は不思議でしたが、今はスタッフのケアレスミスをすぐ見つけられます。

もっとも、いまだに私はケアレス?ミスが多く、しょっちょうスタッフに怒られていますが。
(鍵がなくなると犯人はほとんど私です。そのうち出てきますが…)

一つ一つはたいしたことではないのです。
そんなことが会計人の適性とは私は思いません。

同情されているされているみたいで納得できませんか。
それでは、昔話を一つ。

会計事務所の適性検査で広く使われているものに、
キュービック というシステムがあります。
私は、入社面接でこれを受け、
「会計事務所職員」は2番目に適性がないと出ました。
1番向いていないのは「倉庫番」でした。
おそらく、飽きずに黙々と決められた作業をする適性がないということでしょう。
恩師の M先生は、そんな私を承知で採用してくれて、その結果の紙もくれました。
もし、このときの結果を信じて、自分は会計人としての適性がないと思い込んでいたら、私の人生は今とは違ったものになっていたことでしょう。

ちなみに、私に向いている職業とされていたのは、
1位 研究者の管理者
2位 研究者
でした。
私は、理論的に税法を使いこなし、その技術者を管理する仕事を、今しているのです。

キュービックの適性検査は今でも売れているようにそれなりに正しいのでしょう。
でも、会計人の適性なんて時代によって変わるし、既存の会計人像に合わせるのではなく、自分なりの会計人になればいいのです。

言われたことを間違えずに、物覚えよくやる能力は、
会計事務所の職員について比較すると、
男性よりも、女性の方が優れていることが多いように思います。
(もちろん、個人差があります)
小学校のころから、まじめに黙々と取り組む人は女性が多かったでしょ。
男性でそのタイプは、新卒で大企業に入って、経理、人事あたりに行くので、あまり会計事務所にはいません。

税理士事務所の男性はどちらかというと、
営業は通用しなかった。ノルマがきつくて嫌だった。
そもそも組織適性がなかった。
人付き合いが苦手で勉強の方が好きだった。
ミスして怒られて、大企業では通用しなかった。
新卒で大企業に選ばれなかった。
体を壊していた。
メンタルがやられていた。
……
なんていう人が多いです。

さんざんな言い方ですが、
このうちいくつかは私にも当てはまります。
そんなコンプレックスを糧に、会計人になると、
人の痛み、お客様の気持ちがわかる、いい税理士になるのです。
だって、中小企業の社長さんは、
大企業にいるサラリーマンタイプではなく、
なんらかの挫折をしてきた、コンプレックスを持った方が多いのですから。

あまてらす様は試験勉強は順調とのこと、素晴らしいですね。
試験に合格するということは、その仕事の適性があると国家が認めるということです。

参考までに、私の考える会計人(税理士)の適性は、
(1)コミュニケーション能力
人の気持ちがわかり、人にそれを伝えられる
(2)複合的な専門知識
税法だけでなく、法律、経済、社会、家族関係、子育て等、あらゆる知識
税理士はよろず相談業ですから。
実は、この二つは、努力によって年とともに後天的に身につけられるものです。

=============
税理士法人TOTALの今年の年間テーマは

 みんなちがって、みんないい。(リンク参照)

です。

小さい事務所だと、製販分離ができにくく、一人完結型だから適性が問題になるのです。
所長と同じだけできる人間なら、そもそも独立して一人でやった方が良い。
所長の出来の悪いコピーを作っても意味がない。

完璧な人間なんていません。
ただ、
人にはそれぞれ良いところがあります。
その良い点を組み合わせて、助け合って生産性を上げられるのが組織の優れた点です。
管理者である私が、一人一人をいかに生きるようにするかが問われています。

もっとも、TOTALは、本当に優秀な人間が多くて、スタッフに負けることが多くなりました。
ありがたいことです。

これで「良い組織」、「勝てる組織」を作れなかったら、経営者の責任ですね。
=============


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2017年03月19日

アラフォー 会計事務所への就職と法人税法の知識

税理士事務所 求人・採用・就職情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

人手不足が続き、会計業界に流入する男性、そして何より税理士受験生が減っています。
税理士法人TOTALでも、新卒採用や、科目合格のない20代の採用を増やしています。
受験生を本当に支援できるか、自前で人を育てられるかが、会計事務所が生き残るために求められる時代になってきています。


新たなご質問はここをクリック

大輔様からのお問合せです。

■年齢 41
■性別 男
■資格 簿記論・財務諸表論
■職歴 物流15年  過去2回転職
■学歴 大卒
■居住地 大阪

はじめまして、よろしくお願いします。

現在、税理士になるために勉強しています。簿財2科目を取得済みで消費税法を勉強しています。消費税法は過去にA判定まではいっている状態です。そして、今、年齢もあり、転職活動を考えています。しかし、法人税法の知識があるなしでかなり転職活動が難しい状態です。もちろん、年齢もあると思います。

そこで質問なのですが・・・

Q.1 
今年、消費税法を気合入れて合格して、その後、法人税を勉強して、知識を身につけてから来年、転職活動するほうが1年年齢を重ねてしまいますが、活動しやすいのかもと考えていますどうでしょうか?

Q.2
また、やはり事務所に入ると激務になると思われえる(今の仕事は勉強時間を確保しやすい状態です)ので、法人税法を1度それまで学習しておき、転職後の勉強を学習経験がある状態で迎えたいとも考えています。
私に1年、勉強する時間はありますでしょうか?
アドバイスお願いいたします。

A.1
ネットでの相談のため、詳しい経緯を聞くことができません。
大輔様の学歴や家族構成、現在の年収や預貯金残高等により結論は変わります。

税理士試験は、20代前半の若い、記憶力や速記力がある受験生にとっては比較的簡単な試験です。
商業高校や、大学にあまり進学しない高校の卒業生でも、現場系の方でも20代で税理士になる方がいます(パン職人だった とか 偏差値30台の工業高校出身だった等 個性を売りにしている有名な税理士もおられます。もっとも彼らは優秀です)。

逆に、30代後半以降の人にとっては、かなり難関な試験になります。
このため、学歴については
旧帝大、早慶、MARCH、日東駒専、大東亜帝国等ある程度の幅でご記入いただいています。
もっとも関西の場合、関関同立、産近甲龍等表現が違ってくるとは思います。

その辺の事情が不明なため、一般的な回答になることはご容赦ください。

現在、就職活動がうまくいっていないとしたら、本当に「法人税法」の知識がないからかは大いに疑う必要があります。
法人税法の受験生は、年間5642名しかいません(平成28年度)
合格率が11,5%しかなく(合格者655名)再受験生が多いことを考えるとせいぜい新規流入者は2000人位でしょう。
税理士事務所はおそらく従業員数20万人前後いる業界ですから、新規に2万人前後は流入していると思います。平均すると受験経験者は10%、男性だけで絞っても20%がせいぜいでしょう。
法人税法を受験する人自体が少ないし、入所する前から勉強する人はもっと少数派です。
以前は、中堅税理士事務所に入るのに法人税法の合格レベルが必要とされた時期もありますが、
今では、BIG4でも応募資格が2科目合格(やそれ以下)まで下がってきています。
実際には入社後大変だとは思いますが、
若くてポテンシャルがあれば簿財合格レベルでも採用するという意味です。

=============
税理士法人TOTALは、会計事務所「未」経験者が70人以上在籍していますが、入社に法人税法の勉強をしていた方は10名いるかいないかです。
それでも全然困りません。

税理士試験受験生ですらないパートさんやバックオフィス人員でも、入社半年もすれば法人税の申告を先輩の指導のもとに行うことができます。800項目のチェックリストもあり、ツールも整っています。

受験生なら2か月後には担当をもってお客様訪問をしています。初期資料がしっかりしており問題ありません。
=============

もし、大輔様が面接で、法人税法の知識がないことを指摘されたとしたら、
(1)年齢的に即戦力を期待されているか、
(2)希望年収が高く、結果が必要
な上に、教育システムが整っていないかということが考えられます。
その他に
(3)ポテンシャルが少し足りないので勉強して補ってから来てほしいと思われている
という可能性もあります。

法人税法は30代後半以降になると難関です。
無理に受験する必要はないと思います。
(20代の方はぜひチャレンジしてみてください)

普通の人だったら、40代では新しいことに対する受け入れ能力・可塑性が年齢とともに下がります。
30代後半以降、転職するなら早い方が良いと思います。
就職を優先するなら、希望年収を下げて、50代後半以上の年配の所長の落ち着いた事務所を目指すのが大輔さんの年齢・キャリアでは現実的です。
(若い所長に年下の部下は使いこなせないし、激しい事務所は適応スピードが要求されます)
現在、会計業界も人不足なため、家の近くの事務所でていねいに探せば大阪ならあると思うのですが。

1〜2年は割り切って我慢できれば良いのですが、家族構成によっては希望年収を下げると生活費が足りない場合は、預貯金を切り崩すか、家庭環境によってはそもそも物流業界にとどまり転職しないという選択もあり得ます。

また、大輔様の場合は、法人税法又は所得税法の受験をするよりも
年齢を考えて、週末・夜間大学院に進むのがお勧めです。今は働きながら通える大学院が結構あります。
消費税法の合格のめどが立てば、来年春から大学院への進学と仕事の両立を目指せば44歳で税理士になれます。
お金がなければ奨学金も使えます。大学院の進学者の半数以上が奨学金を利用している時代です。
(このため、奨学金の返済が社会問題になっていますが)

=============
税理士法人TOTALでは、30代後半以降の3科目合格者には大学院進学を勧めています。スタッフによっては学費負担を行っています。

なお、かつて、税理士法人TOTALに、経理派遣やアルバイトをしながら、法人税だけでも15年受験してから入社してきてくれた4科目合格者の方がいました。
法人税法のA評価を5枚以上持っておられました。
税理士法人TOTALに入社してその年度に法人税法に合格して官報にのりましたが、
すでに40代後半になっていました。
もっと早く税理士になる方法は、いくらでもあったと思います。
ただ、厳しい言い方になりますが、税理士法人TOTALに入社しなければ今もまだ受験生をしていたかもしれません。
=============

A.2
転職直後は気も使わなくてはいけないので
夏まで消費税法を現職で勉強して、
夏に転職することをお勧めします。

誤解があるようですが、
会計事務所はあまり激務ではありません。
他産業の平均くらいの労働時間だと思います。

参考)「税理士事務所・会計事務所の労働時間

金融、IT、不動産、飲食、小売、商社、広告、マスコミ、コンサルほどの時間的な忙しさはありません。
営業会社のようにノルマで追いつめられることもありません。精神的には慣れるとむしろ楽な業種です。
私を含めて、営業に自信がなかったり、体力に問題があって、資格があればなんとかなるという消極的な理由で入ってくる比較的弱い男性が多い業界ですが、電通やワタミのように過労死したなどという話は周りには聞いたことがありません。
一般的には大輔様が属している運送業界の方が、
月間300時間にもなる拘束時間(仕事の間の時間は労働時間ではないという論法です)の長さで有名で、あえて例外規定を設けざるを得ない状況なのはご存知のことと思います。その件は、今回の法改正でも先送りになりそうですよね。

会計事務所の労働環境については、
一部の若手の成長中の事務所、不夜城と言われる最大手税理士法人、朝まで働くこともあるBIG4といった「激務」の事務所の話がネット上に拡散しています。
激務の事務所が嫌なら、そんな事務所は選ばなければ良いだけです。
(それでも、みんな自分は大丈夫と思って大手税理士法人やBIG4を選ぶんですよね)

郊外の五十代後半の所長の事務所などは、市役所並みの楽な労働時間です。
会計事務所は、勤務時間が読めて家庭と両立できるから主婦に人気がある仕事なのです。

税理士事務所に転職するなら1年でも早い方が良いです。
そもそも、専門家になるには1万時間くらいかかるとされています。
本当に税理士になるなら、今の物流の仕事に費やす年間2000時間は今後の人生にとってあまり意味がありません。
30代までは、過去を振り返ることも、まだ多かったと思います。
40代になると、
生きていくということは、何かを捨て、何かを選び、前を向いて進むことだ
と気づかれることでしょう。

孔子は「四十にして惑わず」と言っています。
しかし、現代の日本人は、孔子より10年近く精神の成熟が遅れているような気がします。
「三十にして立つ」の状態でアラフォーを迎えられる方も多いことでしょう。
何で自分は立つべきか
大いに迷って、ご自身で進む道を決めるしかありません。


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2017年02月19日

日本政策金融公庫の融資支援と天下り規制

税理士事務所 求人・採用情報
税理士法人TOTAL 高橋寿克です。

ご質問はここをクリック


今回は、税理士事務所の就職としては特殊な話です。


税理士法人TOTALでは、起業支援やクリニック(医療)の開業支援を行っています。
このため、かなり高い割合で創業融資が必要になります。

地方銀行、都市銀行、日本政策金融公庫とのおつきあいは密接で、
担当者はもとより、支店長とも定期的にお会いしています。

おかげでスムーズに融資支援を行えるので、
お客様には大変喜ばれています。

通常の融資は、決算書の数値による評価が8割を占めます。
このため、会社は銀行に評価される業績を上げる必要があります。
(TOTALではそのポイントを外さないようにお客様をご支援しています)

これに対して創業融資は、まだ事業実績がないので
「創業計画書」というペーパーの「作文」をもとに融資をすることになります。
(これは、国家による新規事業育成政策です)
起業は、残念ながら失敗するリスクも高いので、
創業計画書はじっくり見られます。
起業家が自分で持ち込むと残念ながら融資が通らないことも多いです。
税理士法人TOTALは、ノウハウが蓄積されているのでかなり高い確率で融資が実行されます。
昨日も、感謝のお電話をお客様からいただきました。
この仕事をしていて良かったな と思う瞬間です。

税理士法人TOTALには、地方銀行、都市銀行のOBは多数在籍しています。
金融機関出身者だけで20人くらいはいます。
ただ、日本政策金融公庫の出身の方はいません。

先日、初めて日本政策金融公庫OBの方にご応募いただきました。
3か所の支店長を歴任なさり、その中には首都圏の大型店もありました。
直近は、再雇用で融資審査の窓口担当をしておられました。
即戦力ですぐにでも来ていただきたい方で、内定を出したのですが、残念ながら辞退されてしまいました。

理由は…

創業融資を手伝う自信がないというようなことでした。
彼は、創業融資が焦げ付かないように、不適切な方を落とすのが仕事でした。

私たち税理士法人TOTALは、
まだ事業についての頭の整理がご自身でもできていない起業家の方に事業の内容を本人に代わって数値化し、整理し、
事業計画を作成するだけでなく
事業そのものがうまくいくのをお手伝いするのが仕事です。
専門的なサービス業として、日本の起業そのものを支えようとしているのです。

その難易度と立場の違いに公庫OBの方はしり込みをなさったようです。
何も、我々は、焦げ付きそうな融資を無理に通そうとか、
コンプライアンスに反することをしようとかいう意図はありません。
事業化するのが難しい案件はお断りすることもありますし、
融資の可否の判断はもちろん金融機関に委ねます。

今回は縁がなくて残念でしたが、
日本政策金融公庫の定年組の中に、
我々が、そして社会が必要としている人材が埋もれているということを知ることができました。

年金の受給を制限されない時短でかまいませんし、
労働時間はご希望に添えるよう配慮します。週2日でも3日でも構いません。
就業場所も、首都圏なら10拠点ありますので柔軟に対応いたします。

キャリアを生かした再就職を希望する日本政策金融公庫の融資担当経験者のご応募をお待ちしています。

実は、日本政策金融公庫の支店長に人材紹介を依頼しました。
本部にお声がけいただいたのですが、
特定の民間企業(会計事務所)に再就職を斡旋することはできないそうです。
半官半民の性格上「天下り」規制がされているようです。

文部科学省の組織的な天下りが問題になっているだけにやむをえません。

そういえば、私たちのころは憧れの職場だった
「財務省のキャリア(高級官僚)」は今の東大生には人気がないそうです。

開成 → 東大法学部 → 大蔵(財務)官僚 → 国会議員 → 大臣
 は、元開成健児なら一度は考えたんじゃないかな。

ついに、数年前に都内の御三家(私や沓掛税理士の母校 開成高校、麻布高校、武蔵高校)、筑駒のOBが一人も入省しなくてニュースになっていました。
ちなみに私の同期は開成から2人大蔵省(現在の財務省)に入省したと記憶しています。
天下国家のために今も頑張っていることでしょう。

官僚の再就職をあっせんする機関はほぼ機能していないようです。
不正防止、天下り批判はもちろん理解しますが、
せっかくの優秀な能力をきちんと生かせるようにしないと国家的損失です。
官僚を続けている友人は優秀な、真面目な人が多いですし、大いに尊敬しています。

長くなりましたので、その話は別の機会で…。





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TEL 048-606-9040
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TEL 042-508-9008
■ 西東京本部(田無駅)
TEL 042-464-8390
■ 船橋駅前本部(船橋駅)
TEL 047-770-9000
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